国内男子メジャー第2戦「日本ツアー選手権 森ビルカップ(宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース)」最終日が終了。トップと5打差の5位からスタートした市原弘大選手が、8バーティ、3ボギーの「66」通算12アンダーで回り、うれしいツアー初優勝を大逆転でメジャータイトルを獲得。
市原選手は、最難関の17番ホールでパーを拾った後、最終18番のセカンドショットをグリーン奥のギャラリー席に当てましたが、救済処置を受けてチップインバーディで首位に追いつきました。後続の最終組で回っていた時松選手が18番ホールのパーパットを外してボギーとなり、1打差で初優勝を決めました。
プレーオフに備えてパターの練習をしていた市原選手は、キャディや仲間と抱き合い喜びを分かち合っていました。
勝負を分けた難コース“17番ホール”
17番ホール(481ヤード・パー4)は、日本屈指の難コース宍戸ヒルズカントリークラブでも最も難しいホールです。ティーショットは、フェードが有利ですが、飛距離と方向性が求められます。
セカンド地点からは、左足下がりのライから正確なショットが必要になります。昨年までは、ラフを長くしてレイアップしかできないコースセッティングでしたが、今大会は、ラフを少し短くカットし、グリーンを狙うかレイアップするかの判断を求められるようにしました。
優勝した市原選手はパーでしのぎましたが、2位の時松選手は3パットのボギーでした。このホールで今年は勝負が決まりました。
2018年日本ツアープレーヤーNo.1 市原弘大!
プロ18年目の36歳。埼玉平成高校出身。高校時代には『日本ジュニア』を制し、高校卒業後すぐにプロ転向。2003年にチャレンジツアーで1勝するも、パターのイップス、腰部のヘルニアで不調が続きました。
2010年に賞金ランク58位に入り、プロ10年目で初シードを獲得しました。その後は、シード権を失ったり獲得したりを繰り返し、2018年はQT10位から「日本ツアー選手権 森ビルカップ」国内メジャーでツアー初優勝を奇跡のチップインバーディで成し遂げました。
メジャー初Vを飾った市原選手は、優勝賞金3000万円を獲得し、同大会の結果により賞金ランク2位に入り、7月に行われる「全英オープン」への出場権を獲得。
さらに、5年間のシード権が与えられ、世界選手権「ブリヂストン招待選手権」の出場権も獲得しています。
アプローチを制するものがゴルフを制する!アプローチは打点が安定するとピンに寄っていきます!
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日本ツアー選手権 森ビルカップ上位成績
優勝 −12 市原弘大
2位 −11 時松隆光
3位T −9 今平周吾、キム・ヒョンソン(韓国)
5位T −8 宮本勝昌、星野陸也、近藤智弘、B.ケネディ(オーストラリア)
9位T −7 B.ジョーンズ(オーストラリア)、稲森佑貴、ソン・ヨンハン(韓国)
惜しくも2位になりましたが、時松選手のベースボールグリップから放たれたショットは、メジャーでも威力を発揮しました!
ゴルフのグリップは自分の握りやすい形でOKです。ほとんどのゴルファーはインターロッキング、オーバーラッピングかと思いますが、中にはテンフィンガーグリップ(ベースボールグリップとも呼びます)... 時松隆光プロ飛距離の秘訣「テンフィンガーグリップ」とは? - ゴルファボ |
誰もがプレーオフ突入と思った最終ホールのパーパット…!パットの名手時松選手が約1.5メートルを外しました。ゴルフは最後のパットが入るまでわかりませんね!レベルは違えど、アマチュアで言えば、このパット入れたら「100切り」と同じでしょうか(笑)
同大会は、7年連続で日本ゴルフツアーの未勝利の選手が初優勝を飾っています。まさに”ジャパニーズ・ドリーム”ですね!これまで、同一大会でのツアー未勝利選手の連続初優勝の記録は「1981年から1985年に5年連続を記録したカシオワールドオープン」でした。
来年もこの大会で”ジャパニーズ・ドリーム”が叶うことを期待しています!