出典:GDO
海外男子メジャー第2戦「第118回全米オープン・シネコックヒルズゴルフクラブ」最終日が終了。29年振りの快挙が達成されました。
終盤までもつれましたが、首位タイでスタートした前年のチャンピオンのブルックス・ケプカ(アメリカ)が、5バーディ、3ボギー「68」で回り、通算1オーバーで、1988、89年のカーティス・ストレンジ(アメリカ)以来となる7人目の大会連覇を飾りました。
2位は、昨年欧州ツアー王者トミー・フリートウッド(イングランド)。8バーディ、1ボギー、大会最少スコアに並ぶ「63」の通算2オーバーで回り、23位から猛チャージ。
首位タイでスタートした、世界ランキング1位のダスティン・ジョンソンは、通算3オーバーの3位で終了しました。
2018全米オープンチャンピオン|ブルックス・ケプカ
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名前:ブルックス・ケプカ
生年月日:1990年3月5日
身長:182cm
出身地:フロリダ州サンアントニア
出身校:フロリダ州立大
プロ転向:2012年
日本ツアー2勝:ダンロップフェニック(2016、2017連覇)
ドライバーの平均飛距離は318ヤード。2012年にプロ転向、2013年は欧州下部ツアーで3勝、2014年「トルコ航空オープン」で欧州ツアー初優勝を飾る。2015年からアメリカを主戦場とし、いきなり「ウエストマネジメントフェニックスオープン」初優勝を挙げ、2017年「全米オープン」で初のメジャータイトルを獲得。2018年も「全米オープン」で勝ち、29年振りの大会連覇を飾りました。
全米オープン|ハイライト
1日目
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強風の中でスタートした1日目。アンダーパーをマークしたのは出場選手156人中わずか4人。その中で首位に立ったのは、「69」の1アンダーで回ったダスティン・ジョンソン他3人。ダスティン・ジョンソンは、前週の「フェデックス セントジュードクラシック」で優勝して世界ランキング1位に返り咲き、2大会ぶりの優勝に向けて順調な滑り出しでした。
3年ぶりに出場したタイガー・ウッズは、8オーバーの102位タイでした。
日本人でメジャー優勝に一番近いと期待される松山英樹は「75」の5オーバー46位タイ。4大メジャー初出場の星野陸也は9オーバーの114位。6度目のメジャー出場の小平智は11オーバーの134位。日本予選を勝ち抜いた秋吉翔太は12オーバー143位タイでした。
2日目
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初日はアンダーパーが4人でしたが、2日目は単独で首位に立ったダスティン・ジョンソンのみになりました。ダスティン・ジョンソンは、4バーディ、1ボギーの「69」通算4アンダーで2位に4打差をつけました。
日本人選手は、松山英樹がイーブンパーで回り、順位を大幅に上げて通算5オーバーの26位タイで予選通過。小平智と星野陸也は通算18オーバー、秋吉翔太は通算19オーバーで予選落ちに終わりました。
歴代優勝者のタイガー・ウッズ、ジョーダン・スピースは予選落ち。メジャー初制覇を目指すリッキー・ファウラーは通算2オーバーの9位タイと好位置につけました。
3日目
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午前と午後の風の影響で、コース難易度が大きく変わったムービングサタデー。単独首位に立っていたダスティン・ジョンソンは、「77」を叩きましたが、通算3オーバーでかろうじて首位を堅持しました。
風で苦しむ中、ブルックス・ケプカが、2バーディ、4ボギーの「72」で回り、通算3オーバーで5打差をつけられていたダスティン・ジョンソンに追いつきました。
日本人でただ一人予選通過した松山英樹は、26位からスタートしましたが、4ボギー、1ダブルボギー、1トリプルボギー「79」で回り、通算14オーバーで、首位と11打差の54位まで後退しました。
<トッププロが犯した罪>
今大会でキャリアグランドスラム(4大メジャー全制覇)がかかっていたフィル・ミケルソン。13番ホールで約4メートルのボギーパットを打ったあと、カップの右を通り過ぎたボールを小走りで追いかけ、まだ動いているボールを打ったとして2打罰を受けました。
ミケルソンは「転がってバンカーに入ってしまうなら…2打罰は喜んで受け入れる」と話し、故意に動いているボールを打ったことを認めました。ちなみに、パターではペナルティーも合わせて6打を要し、このホールは10打叩きました。この日はミケルソンの48歳の誕生日でした。
【ゴルフ規則14-5 動いている球をプレーした場合】
プレーヤーは、自分の球が動いている間はその球をストロークしてはならない。
【規則14-5の違反の罰
】
・ストロークプレーでは2打
・マッチプレーでは、そのホール負け
グリーン上でルール・マナーの解説です。特にゴルフ初心者は確認しておきましょう!
最終日
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首位から6打差からスタートした、昨年の欧州ツアー王者トミー・フリートウッド(イングランド)大会最少ストローク記録となる「63」をマークし、驚異的なチャージを見せてくれて、最終日に輝きを放ちました。
スタートから好調で、2番パー3で17メートルのバーディパットを決め、3番でも6メートルも沈めて連続バーディ。6番、7番でもバーディを決め、後半は12番から4連続バーディを獲りましたが、16番、17番はバーディチャンスを決めきれずに優勝を逃しました。
54位からスタートした松山英樹は、6バーディ、2ボギーの「66」で回り、通算10オーバーの16位で大会を終えました。最後は意地を見せてくれました。
全米オープン上位成績
優勝 +1 ブルックス・ケプカ
2位 +2 トミー・フリートウッド
3位 +3 ダスティン・ジョンソン
4位 +4 パトリック・リード
5位 +5 トニー・フィナウ
メジャー第2戦「全米オープン」が終了しました。2004年以来となる超難コース「シネコックヒルズゴルフクラブ」は、天候によってスコアも大幅に変わり、プロにとってはとても過酷な大会になりました。優勝スコアもオーバーパーになり、耐えに耐えた4日間でした。
プロが持っている力を存分に発揮するゴルフは見ていてとても面白かったです。来月は全英オープン!ゴルフ好きにはまた楽しい時間がやってきますが…ぜひ、日本人選手の優勝争いを見てみたいですね。