ゴルフを始めたばかりの初心者は、打ちっぱなしにいってもどんな練習をしたらいいか、よくわからないですよね。ボールを打とうとしてもうまく当たらないし、そもそも打ち方が合っているのかどうかもわからず不安になることも…。
そこで今回はゴルフのビギナーでも正しいスイングが身につく練習法を紹介します。アイアンを使って動き方を少しずつ確認していくことで、真っすぐなボールを打つ動作が身につきます。
基本を押さえて打てるようになれば、ドライバーやウェッジなどのクラブでも応用した動きでスイングができるようになります。ぜひチェックしてみてください。
目次
最初に練習する番手は?
ビギナーが初めに練習で使うのは7番アイアンです。7番アイアンはすべてのクラブの中で真ん中の長さになります。習得することでほかの番手や種類を使っても応用がきくようになります。7番Iでまずはベースをしっかりと固めましょう。
練習の仕方
ドライバーを思い切り振って飛ばしたい、という気持ちもあるかもしれません。それは基礎がある程度、身についてから。ゴルフでは安定して狙ったところに落とすことが上達への近道です。
また、1球1球を大事にしていきましょう。実際にゴルフ場に行ったときには1打1打、慎重に狙いを定めて打っていきます。そのときと同じように、たとえ練習であったとしても本番を想定して振っていきます。
そうすることで、ゴルフ場でプレイするときにも同じようなリズムで打っていくことができます。
練習法1:小さな振り幅
膝から膝
まずは7番Iを持ってゴルフの素振りをしてみましょう。最初は膝から膝の高さで軽く振っていきます。素振りでイメージがつかめたら、ゴルフの打ちっぱなしにあるゴムティ―を打ってみます。打ったときに「パチン」「パチン」と一定の音が出るように意識してみてください。
マットに当たって鈍い音がしたり、ゴムティ―に当たらない「空振り」はミス。狙いを定めつつ、腕や肩に余計な力が入らないようにしていきます。
ゴムティ―の練習で慣れてきたら実際にゴルフボールを打っていきます。しっかりと球を見続けること、手首の角度を維持すること、腕の三角形をキープすることを守ってください。全力で振るのではなく、5割から6割くらいの強さで軽く振ります。
体重移動はこの段階では不要です。両足に均等になるように荷重をかけてそのまま振っていきます。
球にしっかりとヘッドが当たって前に飛ぶこと、芯で気持ちよくとらえられる感覚をつかんでください。
腰から腰
次は幅を大きくして腰から腰の間で振っていきます。ティーを打って動作を確認してから球を打っていきます。今度は体重移動も意識してみます。テークバックのときに右足に力がかかり、インパクトのときには70%から80%くらいの体重が左足に移っているのが目安です。
クラブが腰の位置に来たときにはヘッドが時計で言う「12時」の方向を向いていること、インパクトのときにはフェースがターゲット方向を向いていることも確認します。
腰から腰の範囲のことを「ビジネスゾーン」と呼び、ゴルフの動きの中ではもっとも大切とされるものです。通常の半分くらいの振り幅ですが、インパクト前後にあたるゴルフスイングの核心部分です。
これをマスターすることで基本的な動きが身について安定して打てるようになります。
プロゴルファーの間では賞金(ビジネス)に直結する部分ということでそう呼ばれています。腰の高さの範囲で安定してとらえられるようになったら次の練習ステップに行きましょう。
練習法2:大きな振り幅
肩から肩
今度は肩の高さまでクラブを上げて振ってみましょう。ぶんぶんと力を入れて振りたくなることもあるかもしれませんが、それはNGです。
ゴルフでは腕の力を使ってショットをするイメージもあるかもしれませんが、それは間違い。腕に力が入るとダフリやトップなどと言われる「ミス」につながってきちんと打つことができなくなります。両腕の力に頼らずに、上半身を動かしてクラブを大きく使って当てることが重要です。
このくらいの大きさになると、ヘッドの軌道がぶれて狙ったティーやボールに上手く当たる確率が減ることもあると思います。練習で大切なのはフェースの芯でしっかり球を打つこと。6割から7割程度の力でゆっくりと振ってうまく当てることを意識しましょう。
フルスイング
最後はトップからフィニッシュまで振り抜くこと、ゴルフの動作が完成します。
いきなりきちんと打てるということは少ないと思います。ミスが多くなったら小さな動作に戻すなどして少しずつイメージをつかんでいきます。
↓ゴルフの基本となるグリップの仕方についてまとめました。正しい握り方を身につけて狙い通りのショットを打っていきましょう。詳しくは記事をご覧ください。
正しい動作が身につくドリル
ゴルフ初心者が正しい動きを身につけるために役立つ4つのドリルを紹介します。
連続素振り
ゴルフの打ちっぱなしでゴムティ―を打つときに行う方法です。インパクトのあとヘッドを戻すときにも同じように「パチン」と打てるようにして連続で素振りをしていきます。
これをすることで、適切なコントロールを身につけられること、足元がしっかり固定されること、軌道が安定することにつながります。
特に最初は戻す動作でヘッドを当てるのが難しいと思います。ゆっくりとした動作でも確実に当てられるようにしてきましょう。
器具を使ったドリル
ゴルフでクラブを使うときには腕の三角形を保つことは必須です。三角形が保てないと軌道がずれてうまく打てなくなります。
三角形を保った動きを身につけるには大きめのボールを使ったドリルが効果的です。
両腕の間にボールなど(ない場合はクッションなど挟める器具であればOK)を挟んでそのまま素振りをしてみます。最初はゆっくりとした素振り、慣れてきたら少し速い動作にしてみます。イメージがつかめてきたら、実際に球を打ってみてください。
片手打ち
こちらはちょっと難しいメニューなのでサンドウェッジなど短い番手で行ってみてください。
まず左手だけで握って膝の高さ、腰の高さで素振りをしていきます。手首がぐらぐらしないように気をつけてください。ポイントは手だけではなく腕と肩を一体にして動かすことです。
動かし方がわかったら実際にゴルフボールを打ってみます。最初は小さくしっかり当てることを心がけてください。手首に負担がかかるので、5球から10球程度に抑えておきます。なかなか最初は当たらないと思いますが、肩と腕を一緒に動かすというイメージをつかんでいってください。
左手で行ったあとは右手も同様にやっていきます。右利きのゴルファーはどうしても左手の使い方がうまくいかないと思います。左手の練習の回数は少し多めにしていきましょう。
トップで止める
一連のゴルフのドリルを試してみたら、体重移動の感覚もつかんでおきましょう。
ゴルフクラブを振るときに振り上げた「トップ」の位置でいったん止めてみてください。そこから再び始動すると、手の動きだけではスムーズに振ることができないと思います。
一度、止める動きを繰り返していくと下半身の踏み込みをしてからクラブを振り下ろす流れがつかめます。それと同時に右足から左足への体重移動もマスターできます。
ゴルフのスイングではトップで右足に移動した荷重をインパクトにかけて左足へと移すことが必須です。そうすることで、パワーが生まれて飛距離もアップしていきます。
↓ゴルフスイングの基礎を徹底解説!ドライバーからウェッジまで使い方を詳しく紹介していますので読んでみてください。
↓こちらの記事ではゴルフのドライバーの構え方について解説しています。基本となるポイントのレッスンなのでぜひチェックしてみてください。
今回はゴルフ初心者に向けて基本的なスイングの動きを身につける方法と、コツがわかるドリルを紹介しました。小さな動作を繰り返していく方法は地味で続けていくのは少し退屈かもしれませんが、ボールをとらえる感覚や体の使い方がしっかりと身につきます。
これからゴルフを続けていく上でもベースになります。最初にこうした基礎を押さえておくことができると、結果として上達も早くなります。ぜひ継続してチャレンジしていってください。