出典:GDOニュース
先週、行われた国内ツアーブリヂストンオープン。悪天候で初日と最終日のラウンドが中止になり36ホールで競技が成立し、時松隆光(24歳)選手が通算9アンダーで優勝しました。ツアー通算2勝目です。
優勝を飾った時松隆光選手ですが、昨年は1ヶ月の間に3勝を挙げて賞金1億1,180万円を稼いでいます。7月にチャレンジツアーで初優勝を飾り、3週間後、初優勝で得たレギュラーツアーの出場権の試合で25アンダーの大会新記録で優勝しています。チャレンジツアーから直後のレギュラーツアー優勝は史上初の快挙だそうです。
レギュラーツアー優勝で評価を得た時松選手は、5日後の日本プロゴルフマッチプレー選手権に出場し、1回戦で前年チャンピオンの武藤選手を破り、藤田選手、谷口選手など名だたる歴代の賞金王たちを次々と破り2週連続で優勝を果たしました。まさに下克上ですね。
波乱の人生を送ってきたプロゴルファー
チャレンジツアーからトントン拍子でまさに男性版シンデレラストーリーですが、実は、波乱の人生を送っています。時松選手は、生後4ヶ月で先天性の心臓病にかかり4歳のときに心臓の手術をしています。今でも胸に手術の痕がくっきり残っています。
幼少期は病弱で外にも出られないような生活をしていたそうです。そんな息子を見て、ゴルフ大好きなお父さんが健康維持のためにと思ってゴルフをさせたそうです。ゴルフのおかげで、外で遊べるようになったといいます。
時松選手はゴルフに夢中になり、ゴルフの名門沖学園に進学。高校1年生で全国優勝を果たし、才能を開花させ2012年にプロに転向しました。転向後はプロの世界の壁にぶつかり4年間は一度もシード権を取ることはできませんでした。遠征費を稼ぐのが精一杯だったそうですが、去年の3勝で一気に活躍の場が増えました。
時松隆光の最大の武器は…?
出典:ALBA
時松選手の特徴といえばベースボールグリップです!テンフィンガーグリップとも言い、野球のバットを握るようにグリップしています。プロの世界では本当に珍しい握り方です。小さい頃からベースボールグリップなので、そっちの方がしっくりくるそうです。
ベースボールグリップは、ショットをコントロールすることが難しいのですが、力強いショットが打てて、親指を痛めないそうです。ショットの時親指が痛む人は試しても良さそうですね。
実は、時松選手の強さは正確無比のパターです。その精度の高さにはトッププロも舌を巻くほど。石川遼選手も「時松選手のパターは僕よりも上手い」と賞賛しています。ゴルフは「パターが命」というお父さんの教えで、小さい頃から自宅のパターマット練習場で連続50~100球練習していたそうです。パターが上手くなった秘訣は「フェース面とストロークの強さを合わせて遊びながらパターをしていたから」と話しています。
時松選手のパターの打ち方は、肘を抜いてヘッドを上げています。これは、パットの名手でもある宮里藍選手と似ています。上手い人には共通点がありますね!
時松隆光のクラブセッティング
時松選手は、ナイキゴルフと契約していましたが、ナイキがゴルフ事業から撤退することになり、今シーズンの用具契約はフリーで迎えました。そんな中、地元福岡の先輩手嶋多一プロの勧めでミズノのクラブを使用しているそうです。
ドライバー:ミズノ MP TYPE-2ドライバー(9.5度)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD MJ (硬さX 長さ45.5インチ)
フェアウェイウッド:テーラーメイド M2 フェアウェイウッド(2017年)(3番15度、5番18度)
ユーティリティ:エーデザインゴルフ Aグラインド(21度、24度)
アイアン:ミズノMP-66 アイアン(5-PW)
ウェッジ:フォーティーン RM22 ウェッジ(52度、58度)
パター:オデッセイプロタイプix #1
ボール:ブリヂストン ツアーB X ボール
参考:GDOニュース
健康維持のために始めたゴルフがこんなにも開花するのは凄いですね!時松選手も「人生なんて何が起こるかわからないですね」とインタビューで答えいています。まだ24歳ですが、格上のトッププロを次々と倒していく姿はとてもたくましいです。これからとても楽しみな選手ですね!