出典:ゴルフダイジェスト
米時間9月2日から9月5日、米国男子プレーオフ最終戦となる、ツアー選手権が開催された。(ジョージア州/イーストレイクGC/7346ヤード/パー70)
激しい優勝争いの末、P・カントレー(ポイントランキング1位)が通算21アンダーで年間王者に輝いた。
2位は通算20アンダーでJ・ラーム。3位には通算16アンダーのK・ナが掴んだ。
日本の松山英樹はイーブンで4日間を終え、26位タイでフィニッシュした。
目次
年間王者はP・カントレー!激しい優勝争いを制する
ツアー選手権を制して、年間王者に輝いたのはP・カントレー。
カントレーは先週のBMW選手権を制し、フェデックスポイントランキング1位に浮上していた。そのためツアー選手権ではハンディキャップが10打からのスタート。
67.66.67と着実に伸ばして単独首位(-20)で3日目を終えた。この段階で、優勝争いは首位のP・カントレーと、2打差で2位のJ・ラームに絞られたと言っても良い状況であった。
カントレーは最終日も5つのバーディを奪い69でラウンド。通算21アンダーとし、J・ラームを1打差で振り切った。
ツアー選手権まとめ
ツアー選手権概要
ツアー選手権には、フェデックスポイントランキング上位30名全員が出場した。
2020-2021シーズンの年間王者を決定するプレーオフ最終戦、優勝者には5年間のシード権と約16億円の優勝賞金が与えられる。
ツアー選手権の大きな特徴は、ポイントランキングに応じて与えられる最大10打のハンディキャップだ。例えば、ポイントランキング1位のP・カントレーは10アンダーからスタート。2位のT・フィナウは8アンダーから、22位の松山英樹は1アンダーからのスタートとなる。
4日間のストローク数と、与えられたハンディキャップを合計した結果で年間王者が決定する仕組みとなっている。
松山英樹は初日に崩れ26位タイでフィニッシュ
松山がプレーオフ最終戦に出場するのは今年で8年連続となる。
この8年連続という数字はプレーオフシリーズが開設された2007年以降、歴代2位の記録。2020-2021年シーズンの集大成となる4日間へ挑んだ。
松山は初日、持ち前のショットの精度を欠いたラウンドとなった。前半を0バーディ、4ボギーで折り返すと、後半10番ホールでは痛恨のトリプルボギー。13番のミドルホールでは、2メートルのバーディパットを沈めるも、この日は1バーディ、5ボギー、1トリプルボギーの7オーバー。ハンディキャップの1アンダーを含めて、6オーバーの30位で初日を終えた。
この日、フェアウェイキープは6/14、パーオンに成功したホールはわずか7/18と、ショットに精度を欠いた。
しかし2日目、松山は一変したゴルフを披露した。前半2番のショートホールでバーディを奪うと、5,6,7と3連続バーディを奪う。後半でもスコアを伸ばし、この日は7バーディ、2ボギーの5アンダー(65)でラウンド。
65はJ・ラームに並んで全選手中最高スコア。順位も26位タイまで伸ばした。
「フェアウェイに行ってないので安定はしていないが(フェアウェイキープ率は3/14)、昨日よりも曲がり幅は減った。パットは(キャディの)早藤の言うとおりに打ったら入った。」と振り返った。
そして3日目を1アンダーで終え、26位タイでスタートした最終日。パーオン率は高くなかったものの、絶妙なアプローチを連発し粘りのゴルフを見せる。前半を1バーディ、1ボギーのイーブンで折り返す。後半も14番でダブルボギーを打ちながらも、3つのバーディを奪いイーブン。4バーディ、2ボギー、1ダブルボギーでフィニッシュした。
4日間の合計スコアとハンディキャップを含め、トータルでイーブン。26位タイで今シーズンを終えた。
「上位に行く数が圧倒的に少ない。数を増やしていけばチャンスも増えると思う。そのための課題が沢山あると思うので、克服できるように頑張りたい。良い試合がほとんどなかったけれど、マスターズだけは褒めたい。」とシーズンを振り返った。
9月16日からは2021-2022ツアーが開始する(フォーティネット選手権)。来シーズンも松山英樹の活躍に期待がかかる。
J・ラームは惜しくも2位
J・ラームは首位と1打差で惜しくも2位となったが、4日間の通算スコア266はK・ナと並ぶトップの数字だった。
初日を全選手トップタイとなる65でラウンドすると、2日目も松山英樹と並ぶ65でラウンドし、2日間でスコアを10伸ばす。
3日目、4日目も68,68とラウンドし、トータルで266ストローク(-14)。
試合開始時点でのポイントランキングが4位であったため、6打のハンディキャップを含めたスコアが通算20アンダー。
10打のハンディからスタートしたP・カントレーを惜しくもあと1打捉えられなかった。
それでも、ラウンドの結果だけで見れば、全体トップ。全米チャンピオンの実力を示した。
ツアー選手権上位選手結果まとめ
順位 | 選手 | 1R | 2R | 3R | 4R | HC | 通算 |
優勝 | P・カントレー | 67 | 66 | 67 | 69 | -10 | 269(-21) |
2位 | J・ラーム | 65 | 65 | 68 | 68 | -6 | 266(-20) |
3位 | K・ナ | 66 | 67 | 66 | 67 | -2 | 266(-16) |
4位 | J・トーマス | 67 | 67 | 65 | 70 | -4 | 269(-15) |
5位T | X・シャウフェレ | 68 | 69 | 67 | 64 | -2 | 268(-14) |
5位T | V・ホブラン | 66 | 68 | 70 | 65 | -3 | 269(-14) |
7位 | B・デシャンボー | 69 | 67 | 72 | 66 | -7 | 274(-13) |
8位 | D・ジョンソン | 68 | 69 | 68 | 67 | -3 | 272(-11) |
9位T | A・アンセル | 69 | 70 | 65 | 70 | -4 | 274(-10) |
9位T | B・ホーシェル | 65 | 68 | 67 | 70 | ±0 | 270(-10) |
26位T | 松山英樹 | 77 | 65 | 69 | 70 | -1 | 281(±0) |