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2018年の全米オープン開幕前日、衝撃的なニュースが入ってきました。それは「松山英樹の1Wヘッドが割れた」というものです。
プロのゴルクラブは数ミリ単位で細かく調整され、重さや角度が少しでも違うと、相当な違和感を覚えるようです。愛用してきたクラブのアクシデントにより、2018年の松山英樹はドライバー選びに苦労をすることになります。さまざまなモデルをテスト、試行錯誤を繰り返してきました。
これまでに松山英樹が選んできたモデルはどんなものだったのでしょうか。そして各クラブの特徴とは?松山英樹のドライバー最新情報についてお届けします。
目次
松山英樹のドライバー
これまで使ってきたモデル
出典:ゴルフネットワーク
2016年10月のアメリカ男子ツアー、CIMBクラシックから松山英樹は1Wをキャロウェイのグレートビッグバーサ(GBB)に変更しました。この大会では20アンダーとスコアを伸ばして2位に入ります。
続くWGC HSBCチャンピオンズでは優勝を果たしました。新しい1Wを強い味方にこのシーズンは快進撃を続けます。2月のフェニックスオープンでチャンピオンとなり、6月の全米オープンでも日本人最高の2位となる快挙を成し遂げました。
以後もこの1Wは松山英樹のアメリカでの活躍を長く支えていました。
衝撃のハプニング
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時が経って松山英樹が使っている2015年版のGBBは生産終了になりました。その影響もあって2018年にはさまざまなメーカーのドライバーを試していたと言います。
その中から選んだのはテーラーメイドの「M3 440」です。5月のウェルズファーゴ選手権でもこちらを試していました。M3 440はハードヒッターに相性抜群。タイガーウッズなどが使用しているM3 460よりもヘッドが小ぶりになっています。
出典:ゴルフネットワーク
松山英樹は今年2つ目のメジャー大会、全米オープンに向けて再びGBBを使って調整を続けていました。しかし大会前日の練習ラウンドでヘッドが割れるというハプニングに見舞われます。
本番では何を使うのか。開幕当日に松山英樹が選んだのはそれまで練習だけで使っていた「ピンG400LSテック」でした。会場となったシネコック・ヒルズGCは強風に見舞われていたため、曲がりにくい特徴を持つG400LSテックを選んだと話しています。
その後、テーラーメイドの「M3460」も併用しながらトーナメントを戦ってきます。
試行錯誤の末に選んだのは…
出典:PGAツアー
夏になり新たに投入したドライバーがキャロウェイの「XRスピード」でした。こちらは欧州限定ということで日本やアメリカでは未発売です。
8月から使い始め、松山英樹は2018年のツアー後半戦に向けて調子を上げていきます。8月中旬のウィンダム選手権では11位タイ、9月のデル・テクノロジー選手権では4位タイに食い込みます。
プレーオフで最後まで残り、最終戦となるツアー選手権でも4位。タイガー・ウッズが歴史的な復活優勝を遂げた大会で、好成績を収め、世界ランキングでも13位に上昇しました。
さまざまなモデルを試した末に、「XRスピード」を使って今シーズンをフィニッシュした松山英樹。今後のクラブ選びにも注目です。
歴代モデルまとめ
松山英樹が使っているドライバー、機会があればぜひ試してみたいですよね。そこでそれぞれの特徴についてご紹介します。
キャロウェイGBB
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全米オープンで破損するという出来事に見舞われたGBBはそもそもアベレージゴルファー向けのタイプです。
ヘッド体積は460ccと大きめでボールのつかまりもよくなっています。スライサーにも対応しており、どちらかというとやさしい作りになっているといえるタイプです。
テーラーメイドM3 440
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次に試した「M3 440」はヘッドの体積が440ccと少し小ぶりになります。直進性もあり丸いヘッドの形は構えたときに安心感もありますが、基本的には操作性を重視したモデルです。
同シリーズの最大のウリは11グラムのウェイトを移動できる「Yトラックシステム」。自分の軌道やヘッドの動きに合わせて簡単に調整できる仕組みになっています。
ピンG400LSテック
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「LSテック」というのは「ロー・スピン・テクノロジー」、重心を浅くしてスピンを少なくしているのが特徴です。こちらも直進性に優れて高い弾道の球が打てるのもポイントです。プロが使うものとしては比較的やさしいクラブです。
キャロウェイXRスピード
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XRスピードはカーボンクラウン、重心は深めになっていてボールが上がりやすい作りになっています。
ヨーロッパ限定、アスリートを対象としたものではなく廉価版として販売されているということ。ちなみに現地での販売価格は299ユーロ程度(約39000円)。以前、愛用していたGBBもスライサーに強く、このあたりは共通している点といえそうです。
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↓日本が誇るプロ、松山英樹のこれまでの歩みと強さの秘密に迫る特集記事、ぜひご覧ください。
アメリカ男子ツアーで活躍中の松山英樹は今シーズン、ケガの影響などもあり序盤で苦しむこともありました。同時にドライバー選びでもさまざまなテストを繰り返してきました。終盤のXRスピード投入が効果もあったのか調子を上げて最終戦も終えました。
また次のシーズンでどんなものを選ぶかはわかりません。強豪ぞろいのアメリカで奮闘する松山英樹、その成績だけでなくギア選びにも注目です。