どうしたら真っ直ぐ遠くに飛ばせるんだろう…。そう思ったことはありませんか。いくら思い切り振ってもなかなか思うようには飛んでくれない。力を入れて振るとかえって大きく右に曲がってスライスしたり、ドライバーでもダフったり、してしまいます。
飛距離を伸ばすコツはヘッドの入射角度を緩くする「シャロー」にあります。腕ではなくボディターンをうまく使うことでクラブの加速、インパクトの圧が力強くなり今日イチの距離が生まれます。そして身体の回転させ続けることでアームローテーションを抑えられるので方向性もよくなります。
今回はゴルフで遠くまで飛ばすための最新スイング”シャロー”の秘密を徹底解剖していきます。ぜひチェックしてみてください。
シャローとは?
最近、シャローという言葉をよく耳にすると思います。英語で「浅い」という意味があります。
浅いというのはクラブのインパクト時のボールにヒットする時の入射角が鈍角または緩やかになる…またはダウンスイングの軌道を寝かせる動きによって、ボールに対しての入射角を低いところから当てていく意味になります。
実は、シャローという言葉は、ゴルフ用語としてアメリカでは昔からよく使われています。ただ、ここ最近、「トラックマン」や「フライトスコープ」といった超高性能の弾道計測器の出現によってゴルフがより科学的に理論的に分析され、こういう風に振った方が、飛距離も伸びるし、方向性もよくなるよという理論が確立してきています。
なぜ、プロたちはシャロースイングを取り入れているのか?
出典:GDO
シャロースイングにする理由は4つあります。
1つ目は、クラブが身体の後ろを通り、入射角が低いところから安定して鈍角に入ってきますので、最新の低重心ドライバーやアイアンに合ったスイングができます。
2つ目は ヘッドが加速します。シャローというのは、トップの位置から直線的に降りるのではなくて、後ろ回しになって降りてきますから加速してくる距離が作れるので、ヘッドスピードが必然的に上がってきます。
3つ目は、ボディターンで身体の回転が先行した状態でハンドファースト気味に入ってきますので、ボールに対してインパクトの圧縮の度合いが強くなり、風にも負けない強い球が出るようになります。
4つ目は、身体の回転がリードしている状態で打つので、フェースローテーションの動きが少なくなり方向性が圧倒的によくなります。欧米のPGAツアーやヨーロピアンツアーの選手たちは、みんなシャロースイングを取り入れて活躍しています。
なぜ、鋭角に降ろすのはダメなのか!?
シャフトを立てて降ろしてくると右肩が突っ込み、軌道が鋭角になってしまうので、サイドスピンやバックスピン量が増えてしまい、スライスや吹き上がりなど方向性が不安定になってしまいます。
また、トップの位置から直線的に鋭角で降りてくると加速距離が短いので、シャローと違って加速する時間が無くなり飛距離を伸ばすことができません。
シャロースイングのやり方
シャローにすることはゴルファーに大きなメリットをもたらします。ヘッドを加速させやすく、シャフトのパッシブトルク(自然にフェースが返る動き)が働き、倒れていたクラブを起き上がらせて正しいプレーンに乗るので、つかまった飛距離の出るボールを打つことができます。
しかし、トップでは簡単には寝てはくれません。「倒そう」と思っていても、シャフトが立ってしまっていないでしょうか。そうならないためにシャローの方法をご紹介します。
ゴルフのグリップは基本中の基本です!握り方が間違っているとシャローで打てたとしてもインパクトが緩んでしまい威力を発揮することができません。参考にどうぞ!
手元から始動
シャローのコツは右肩の力を抜くことでスムーズな振りができるようになりますが、なかなか抜けないのが現状ではないでしょうか。そういうときは、スイングプレーンを気にしないで、8の字のようなループを描く方法です。
テイクバックの始動をグリップから動かします。こうすることでクラブが後ろに倒れてシャローしやすくなります。ヘッドを背中の後ろに回すようにして切り返しにつなげるとシャフトが寝て入り、インサイドから降ろしやすくなります。
右肩の力がどうしても抜けないときは、柔軟性がないのが原因かもしれません。ゴルフ専用のストレッチをぜひ試してみてください。
トップで止めて垂直に降ろす
トップポジションを作ります。そのときシャフトをクロスするのではなく、レイドオフ(ヘッドの位置が後頭部側)の状態にしてシャフトを倒します。倒すとき、右手の平が空を向くようにすると感覚がつかみやすいでしょう。
シャローのインパクトをするときの注意点として、ただクラブを倒して打つのではなく、しっかりと左足に体重移動をしながら回転(ボディターン)させていきましょう。
そうすることによって、手元が身体に巻つくように引きつけられて、パワーを最大限にして厚いインパクトを迎えることができます。
シャローで活躍しているプロは?
シャロースイングの代表的な選手は、2017年のマスターズ覇者のセルヒオ・ガルシア、PGA2勝のジョン・ラームなどがあげられます。ダウンスイング始動の瞬間、切り返しで後方に倒れているのがわかると思います。
セルヒオ・ガルシア
ジョン・ラーム
世界トップの飛距離はどのくらいでしょうか?各カテゴリ別にまとめました。アマチュアにも参考になる部分もお伝えします。ぜひご覧ください。
今回は、最新スイングの秘密”シャロー”についてご紹介しました。科学や物理に基づいた打ち方です。世界のトッププロたちもこぞって取り組んでいますので、アマチュアゴルファーも絶対に試す価値ありです。
現在の重心が下がったドライバーやアイアンにもマッチしています。まずは、クラブを降ろす動作から始めて、シャローの軌道ができるように取り組んでいってください。