ゴルフのグリーンはいろいろな表情をもっています。それを見過ごすと、乗せても奥にこぼれたり、ピンに届かなかったりします。
コースは難易度を調整するために芝を刈ったり、伸ばしたり、手入れをしているので、スタート前には必ず状態を確認することが最高のプレーをするための秘訣です。
今回の記事は、グリーン周辺の状況を把握するための「コンパクション」の用語解説や攻略のポイントをご紹介します。
ゴルフでは、パターの良し悪しがスコアに直結します。アプローチの段階からパッティングが難しくならないよう、ぜひトライしてみてください。
コンパクションとは…「硬さ」
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グリーンやフェアウェイなどのゴルフコースの土壌がどれくらいの硬さがあるのかを「コンパクション」という尺度で表します。地面が硬くなるほど数値大きくなります。日本のプロのトーナメントでは、12~14kg/㎡くらい。通常は11~12kg/㎡くらいです。
計測する方法は、「土壌硬度計」で鉄針を地面に差し込み、その反発の強さをバネで測ります。数値が14以上だと、スピンがよく効いたゴルフボールがオンしてもピッチマークがほとんど付きません。逆に10以下だと大きなマークができます。
土壌のコンディションは天候でも左右される
ゴルフプレーヤーの踏圧や競技用に難易度を上げるために転圧ローラーをかけてコンパクションを固くしますが、そのほかにも晴れの日が続くと乾燥して固くなり、雨の後は柔らかくなるなど天候の影響を受けます。
2018年の全米オープンでは、晴れの日と強風で乾燥し過ぎてコンパクションの数値が以上に高くなり、スコアを崩すプロが続出しました。数日前の天候やプレー日の天気などを確認してゴルフをすることで、コースマネジメントも変わってきます。
パターの基本と上達するための練習方法をまとめました。マイナス10打が期待できます。
グリーンの速さ
基本的に芝刈り機の刃を調整して短くすると転がりやすくなり、長いと遅くなります。刈った後に転圧ローラーをかけるとゴルフトーナメントのような高速になります。
もちろん、その速さもコンパクションと同じように数字で表していきます。数値が7.5以下なら遅い。9.5以上なら速くなります。プロのトーナメントでは11~12が平均的で、ときには、2004年や2018年の全米オープンのように手に負えないくらいの数値になることがあります。
あまり芝を刈り過ぎると、茎だけになってしまい枯れる原因になるので通常のゴルフコースでは、トーナメント仕様にすることがありません。高速を体験したい場合は、試合の最終日の翌日にプレーをするといいでしょう。3パット4パットが続出して苦労すると思いますが、プロゴルファーのレベルが味わえます。
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ちなみに、速さをはかる計測器は「スティンプメーター」といいます。平らな面の相対する2つの方向から、計測器でゴルフボールを3度ずつ転がして、その距離の平均値が速さになります。単位はフィートになります。
ゴルフ場のスタート室に、「◯◯フィート」と掲示されていますので、プレー前には必ず確認しましょう。
芝目を読むことでスコアアップが望めます。ラインの読み方がイマイチ分からないゴルファー必見です!
硬いグリーンの注意点
海岸沿いのゴルフコースでは雨が降らないと風が吹きさらしになるので、特に冬場はどんどん乾燥してコンクリートのように固くなります。ウェッジでスピンの効くショットを打ってもボールが跳ねてしまい、奥にこぼれて返しのアプローチが難しくなります。
ピッチ&ランやランニングアプローチでも、ランの転がりが通常より計算ができなくなるので、いつもよりも多めに転がることを頭に入れてアプローチすることを心がけてください。
やはり、ゴルフ場に着いてからの練習は、ショットはほどほどにして、パターで芝の状態や速さ、地面の固さの感触をチェックすることがスコアを伸ばすにはとても重要になりますので、必ずチェックしておきましょう。
凍った地面
冬の季節は、フェアウェイ周辺などが凍る時もあります。その場合は土壌がとても固くなっているので、コンパクションが固いのと同じ状況です。100ヤード以内からショットを打ってもカート道に当たったように跳ねていきますので、奥のOBまで飛んでいく可能性もあります。気をつけましょう!
ゴルフ場のバンカーも固いときがあります。上手く打てないとホームランになってOBの危険性が…!2つのポイントを押さえておきましょう!
ゴルフのコンパクションを正しく理解してグリーンを攻略するためのコツは、数日前の天気なども考慮に入れ、1番ホールをスタートするときには必ず表示されている数値の看板を見て、練習でゴルフボールを転がして、芝生の速さを確認することです。
雨の降らない日が続いていると乾燥してコンパクションが硬くなる傾向があります。
その場合には花道などを使って手前から攻めていき、逆に雨などで湿っていたらどんどんピンを狙っていくなどのマネジメントが必要になっていきます。2~3球でもいいので、パターでゴルフボールを転がしてからスタートしてください。