出典:ゴルフダイジェスト
米時間8月19日から8月23日にかけて、プレーオフシリーズ第1戦、ザ・ノーザントラスト(ニュージャー州、リバティーナショナルゴルフクラブ(7,410ヤード/パー71))が開催された。
優勝は通算20アンダーで、プレーオフを制したトニー・フィナウ(アメリカ)。
2位はプレーオフで惜しくも敗れたキャメロン・スミス(オーストラリア)。3位には通算18アンダーとしたジョン・ラームが入った。
日本の松山英樹は通算7アンダー、43位タイでフィニッシュ。
目次
ザ・ノーザントラストはT・フィナウが制覇!ポイントランキングも首位へ
ザ・ノーザントラストは通算20アンダーとしたトニー・フィナウが優勝を飾った。
4位タイ(-4)の好位置でスタートした2日目、フィナウは8つバーディを奪い(1ボギー)首位と1打差の単独2位に付ける。3日目も68とまずまずのゴルフだったが、C・スミスが60でラウンドするなどし、結果として順位を2つ落とす。
そして4位タイでスタートした最終日、1イーグル、5バーディ、1ボギーの65(-6)でラウンド。首位タイでスタートしたC・スミスと並んでフィニッシュした。
プレーオフでは、フィナウが確実にパー、スミスがボギーとし、2016年のプエルトリコオープン以来の2勝目を勝ち取った。
また、レギュラーシーズンの4倍である2,000ポイントをフェデックスランキングポイントに加算し、23位から一気に1位へ躍り出た。
プレーオフ最終戦で与えられる最大10打のストロークハンデを考えると、年間チャンピオンに向けて非常に大きな1勝となった。
ザ・ノーザントラストまとめ
ザ・ノーザントラスト概要
PGAツアープレーオフシリーズ初戦となる本戦は、フェデックスカップポイントランキングの上位125名に出場権が与えられている。
3部構成となるプレーオフシリーズはサバイバル方式となっており、第2戦(BMW選手権)に進出できるのはポイント上位70名、最終戦(ザ・ツアーチャンピオンシップ)では30名に絞られる。
獲得できるフェデックスポイントがレギュラーシーズンの数倍となるプレーオフシリーズ。下位選手にとっては逆転のチャンス。上位選手にとっても最終戦進出の可否、かつ最終戦のハンディキャップ(最大10打)に影響する重要な一戦となった。
大会最終日はハリケーン「アンリ」の接近により、予定であった22日から1日順延し23日に開催された。
全123選手が出場。日本人選手としては松山英樹が上位進出を期待された。
松山英樹の結果
15位タイ(-2)でスタートした2日目、前半を、5連続バーディを含む6バーディ1ボギーとし、チャージをかけた。
しかし、後半バックナインの1ホール目となる10番パー4でハプニング。ティーショットを大きく右に曲げ、カート道路で勢い良く跳ねたボールはギャラリーのシャツの中へ。松山は「You?」と笑顔で近付き、ボールにサインをしてギャラリーにプレゼント。落下地点から無罰の救済を受け、セカンドショットを打った。このホールをボギーとしたが、ギャラリーのシャツの中に入っていなかったら更に大きなトラブルとなった可能性もある。
その後3つのバーディを奪い、2日目6アンダーで迎えた最終18番。バンカーから放ったセカンドショットが、痛恨のOBとなる。およそ4メートルの6打目も惜しくもカップに届かず、トリプルボギーでフィニッシュした。結局この日は、9バーディ、3ボギー、1トリプルボギーの3アンダーでラウンド。2日目を終えて25位タイ(-5)とした。
3日目、優勝争いを射程圏内にするために、スコアを伸ばしたい松山。前半を好調にラウンドし、3バーディノーボギーで折り返す。しかし12番でボギーとすると、14番のショートホールでは、ティーショットをペナルティエリアに入れてしまう。ここをダブルボギーとする。16.17番を連続バーディとし取り返すも、18番では約1.5メートルのパーパットを外し、ボギーでフィニッシュ。悔しさを滲ませた。最終的にこの日は、5バーディ2ボギー1ダブルボギーの70(-1)でラウンド。3日目を終えて40位タイ(-6)と後退した。
そして10番から始まった最終日、ショートホールである14番を3メートルのバーディーチャンスに付け、確実に沈める。そこから4連続バーディとし、一気にトップ10争いが見える位置へ。しかし後半、5番ホールのセカンドショットをグリーン手前の池に落としてしまう。約20メートルのボギーパットを残すも見事に沈め、ここをボギーで凌ぐ。8番ではグリーン横のバンカーから放った攻めたショットは、バンカーを脱出できず、ここを痛恨のダブルボギー。最終ホールでも1.5メートルのパーパットを沈められずにボギーとした。結局この日は5バーディ2ボギー1ダブルボギーの70(-1)で伸ばしきることができなかった。
この日のフェアウェイキープ率は50%。左サイドへのショットが目立った。
トータルでは7アンダー(43位タイ)でプレーオフ初戦を終えた。フェデックスカップポイントランキングは、14位から16位に後退。8月26日から始まるプレーオフ第2戦、BMW選手権へ向かった。
C・スミス、3日目60で首位に並ぶも優勝ならず
3日目を25位タイ(-5)でスタートしたキャメロン・スミスは圧倒的なゴルフを見せた。
スタートの1番ホールで2メートルのバーディパットを沈め、好スタートを切ると、6番ホールまでに5つのバーディを奪う。9番でもチップインバーディを奪い6バーディ、ノーボギーで折り返す。
更に後半、10番、13番でバーディを奪うと、14番ではイーグルかと思わせるセカンドショットでタップインバーディ。その後、16番の290ヤードと短いミドルホールを、ワンオンに成功。確実にバーディを奪う。17番も約1メートルのバーディパットを沈めた。
この日はなんと11バーディ、ノーボギーの60でラウンド。コースレコード、キャリアレコードを更新する最高のラウンドだった。
「(ベストスコアは)ホームコースで62でラウンドしたことがあるが、それとは比べ物にならない。後ろで大きな歓声が聞こえていた。すごくうれしかった」と振り返る。
最終日も4つスコアを伸ばしたものの、プレーオフの末惜しくも2位。
次戦のBMW選手権に向けて、優勝への大きな期待がかかる。
上位選手まとめ
順位 | 選手 | 1R | 2R | 3R | 4R | トータル |
優勝 | T・フィナウ | 67 | 64 | 68 | 65 | 264(-20) |
2位 | C・スミス | 69 | 68 | 60 | 67 | 264(-20) |
3位 | J・ラーム | 63 | 67 | 67 | 69 | 266(-18) |
4位T | J・トーマス | 63 | 69 | 67 | 70 | 269(-15) |
4位T | T・ホジー | 69 | 64 | 67 | 69 | 269(-15) |
4位T | A・ノレン | 69 | 64 | 70 | 66 | 269(-15) |
7位 | E・ファンローエン | 69 | 67 | 62 | 72 | 270(-14) |
8位T | C・コナーズ | 70 | 69 | 62 | 70 | 271(-13) |
8位T | K・ミッチェル | 68 | 64 | 70 | 69 | 271(-13) |
8位T | K・ナ | 67 | 66 | 70 | 68 | 271(-13) |
43位T | 松山英樹 | 69 | 68 | 70 | 70 | 277(-7) |