
練習場でボールを打ってみたものの、どこから直せばいいのか分からない…
グリップやアドレスなど、ひとつずつは聞いたことがあっても、スイング全体の流れとしてつながらない…
ゴルフを始めたばかりの頃は、こうした悩みを抱える方がとても多いです。
ゴルフスイングは、グリップを握るところからフィニッシュまでが一連の流れになっています。前の段階が崩れると次の段階にも影響が出るので、流れの順番どおりに、ひとつずつ形を確認していくことが上達の近道です。
この記事では、ゴルファボの青山加織プロのレッスン動画をもとに、ゴルフスイングの流れを7つの段階に分けて、初心者の方にも分かりやすく解説します。つまずきやすいポイントや、流れを身につけるための練習の手順もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
- 1 【動画】ゴルフスイングの流れをグリップからフィニッシュまで解説
- 2 ゴルフスイングの流れは7つの段階で覚えよう
- 3 ①グリップ:3本で引っ掛けて、2本でつまむ
- 4 ②アドレス:構えは「入る順番」で決まる
- 5 ③テイクバック:スイングの7〜8割はここで決まる
- 6 ④トップ:止まらずに、ヘッドがいちばん高くなる位置
- 7 ⑤切り返し〜ダウンスイング:おへそを一気に目標へ向ける
- 8 ⑥インパクト〜フォロー:アドレスの形には戻らない
- 9 ⑦フィニッシュ:肘と膝を開かず、右足のつま先で立つ
- 10 初心者がスイングの流れでつまずきやすいポイント
- 11 スイングの流れを身につける練習の手順
- 12 まとめ:ゴルフスイングの流れは順番どおりに確認しよう
【動画】ゴルフスイングの流れをグリップからフィニッシュまで解説
ゴルフスイングの流れは7つの段階で覚えよう

ゴルフスイングの流れは、大きく分けると次の7つの段階になります。
- グリップ(クラブの握り方)
- アドレス(構え方)
- テイクバック(クラブの振り上げ始め)
- トップ(振り上げた一番高い位置)
- 切り返し〜ダウンスイング(振り下ろし)
- インパクト〜フォロースルー(ボールに当たる瞬間と、その直後)
- フィニッシュ(振り終わり)
このうち、グリップとアドレスはボールを打つ前の準備です。ここが毎回ばらばらだと、同じように振っているつもりでも結果が安定しません。
また、テイクバックからフィニッシュまでは、実際にはほんの一瞬で終わります。動作の途中でインパクトやフォローの形を考えるとスイングが止まりやすいので、意識するのは「打つ前の準備」と「振り上げ」、そして「振り終わりの形」と考えておくと、流れがつかみやすくなります。
ここからは、それぞれの段階のポイントを順番に見ていきましょう。
①グリップ:3本で引っ掛けて、2本でつまむ
スイングの流れの最初は、クラブの握り方です。グリップはクラブと体をつなぐ唯一の接点なので、ここが安定すると、その後の動きも安定しやすくなります。
グリップの3種類から自分に合う握り方を選ぶ

ゴルフのグリップには、主に次の3種類があります。
- ベースボールグリップ:右手と左手を組み合わせず、野球のバットのように握る
- インターロッキンググリップ:左手の人差し指と右手の小指を絡める
- オーバーラッピンググリップ:右手の小指を左手の人差し指の上に乗せる
ベースボールグリップは力を入れやすい握り方で、スイング中に手元をぶらしたくない方が選ぶこともあります。インターロッキングは、手が小さく小指を乗せにくい女性の方などに選ばれることが多い握り方です。
青山プロ自身はオーバーラッピンググリップで、動画でもおすすめしていますが、どれが正解というものではありません。実際に握って振ってみて、しっくりくるものを選んでみてください。
中指・薬指・小指で引っ掛け、親指と人差し指でつまむ

握り方で大事なのは、手のひらで握り込むのではなく、指で引っ掛ける感覚を持つことです。
まず、中指・薬指・小指の3本で、グリップを横から引っ掛けるようにして持ちます。これを左右両方の手で行い、右手と左手で軽く引っ張り合うようにすると、手がしっかりとはまります。
次に、親指と人差し指の2本で、塩をつまむようにグリップをつまみます。ペンで字を書くときやお箸を持つときにこの2本が欠かせないのと同じで、ゴルフでもクラブの細かい操作はこの2本が担っています。
「3本で引っ掛けて、2本でつまむ」。これができれば、グリップはほぼ完成と考えてOKです。
親指が一直線に重なる「スクエアグリップ」を目指す

握れたら、自分から見たときの両手の親指を確認しましょう。左右の親指が一直線に重なっていれば、ほぼまっすぐな「スクエアグリップ」になっています。
右手のひらが上を向き、左手が上からかぶさるような握り方は「フックグリップ」、その逆は「ウィークグリップ」と呼ばれます。
フックグリップは、インパクトでフェースが左を向きやすく、ボールをつかまえやすい握り方です。初心者のうちはボールが右に飛びやすいため、誰かに教わらなくても、だんだんフックグリップになっていく方が多くいます。
ただ、一度ついた握り方は癖になりやすいので、ゴルフを始めて1〜3年ほどたったら、親指が重なるスクエアグリップに戻していくのがおすすめです。
初心者のグリップについては、こちらの記事でも詳しく解説しています↓
②アドレス:構えは「入る順番」で決まる
アドレスは、構える形そのものよりも、どの順番で構えに入るかが大事です。毎回同じ順番で構えるようにすると、方向や体の向きがずれにくくなります。ここでは7番や8番アイアンで、ボールを真ん中に置く場合の順番を紹介します。
足を閉じた状態で、先にライ角を合わせる

最初はグリップの握り方も気にせず、足を閉じた状態でクラブを地面に置き、ライ角を合わせます。ライ角とは、クラブを地面に置いたときの、シャフトと地面の角度のことです。
目安は、クラブの底が地面にべったり付くのではなく、先端(トウ側)がほんの少しだけ浮いて、すき間ができるくらいです。
- 底が全部べったり付いている:トウが下がった状態になり、フェースが開いて右に飛びやすい
- 先端が浮きすぎている:フェースがかぶってつかまりやすく、左に飛びやすい
ライ角はボールの曲がりにも関わるので、構えのいちばん最初に合わせておきましょう。
グリップを握り、目標に対して体を直角にする
ライ角が決まったら、そこで初めてグリップを握ります。せっかく合わせたライ角が変わらないように、先ほどの「3本で引っ掛けて、2本でつまむ」で握りましょう。
握れたら、目標方向に対して、自分の体とクラブが十字(直角)になっているかを確認します。
ボールとの距離はこぶし1〜1.5個分

続いて、ボールとの距離を決めます。前傾した姿勢で、体と手元(グリップ)の間がこぶし1個から1個半分、だいたい10〜15cmくらい空くのが目安です。
5cmほどだと近すぎ、20cmほど空くと離れすぎです。毎回同じ距離で構えられるように、こぶしを目安にしておくと便利です。
足を開くのは最後

ライ角、グリップ、体の向き、ボールとの距離がすべて決まったら、最後に足を開いてアドレスの完成です。
足を開いたままアドレスに入る方も多いのですが、それだとコースに出たときに方向がずれやすくなります。足を閉じた状態で目標に対する直角を作ってから開くことで、向きのブレを抑えやすくなります。
前傾は膝ではなく、お尻を後ろに出して作る
構えたときの重心は、少し前寄りです。イメージとしては、「今からジャンプする」という直前の姿勢に近い形です。
このとき注意したいのが、膝を前に出して前かがみになることです。膝を曲げて前に出すのは「屈伸」で、前傾ではありません。前傾は、お尻を後ろにしっかり出すと、上半身が自然に前に倒れて作られます。
アドレスの順番については、こちらの記事でも解説しています↓
③テイクバック:スイングの7〜8割はここで決まる
アドレスから動き始めるテイクバックは、青山プロが「スイングの7〜8割が決まる」と言うほど大事な部分です。ここでの動きが、トップ以降の流れを左右します。
肩とヘッドの三角形を保ったまま、後方へまっすぐ引く

構えたときの「両肩とクラブヘッド」でできる三角形を、そのまま崩さずに、ヘッドを後方へまっすぐ引きます。
ポイントは、手でクラブを上げにいかないことです。三角形を作るのは「肩と手」ではなく「肩とヘッド」。手先だけで動かすと、肩とヘッドの関係が崩れてしまいます。
おへそを右へ90°向け、左足は地面から浮かせない

ヘッドを後方に引くのと同時に、おへそをなるべく真横(右へ90°)に向けていきます。この2つを同時に行うのがテイクバックです。
お腹がしっかり回ると、体重が左に残りやすくなります。右足でしっかり地面を踏むようにして、体重を右足に乗せましょう。
一方で、左足はかかとを上げず(ヒールアップせず)、なるべく地面に付けたままにします。飛ばすためにヒールアップする方もいますが、体が左右に流れる「スウェー」の原因にもなるので、基本を身につける段階ではヒールアップしないのがおすすめです。
体重の割合は、右99:左1くらいでもかまいません。左足が地面に付いているか、浮いているかで大きく違うので、左足は浮かせないことを意識してみてください。
テイクバックの上げ方に迷ったときは、こちらの記事も参考にしてみてください↓
④トップ:止まらずに、ヘッドがいちばん高くなる位置

トップは、テイクバックで振り上げたクラブがいちばん高くなる位置です。
ここで気をつけたいのは、トップは止まる場所ではないということです。腕や手、肩を高く上げるという意味ではなく、あくまでクラブヘッドが最高到達点に来る位置、と考えてください。
テイクバックでお腹を回し続け、「これ以上回らない」というところまで来たら、そこがトップです。
トップの位置の作り方は、こちらの記事でも解説しています↓
⑤切り返し〜ダウンスイング:おへそを一気に目標へ向ける

トップからの切り返しでは、テイクバックで右に向けたおへそを、一気に左(目標方向)へ向けます。あわせて、太ももと膝も目標方向へ向けていきます。
ここでは手のことは考えず、お腹(体の回転)だけを意識します。ダウンスイングの時点で、体はもうほとんどフィニッシュの方向まで回っているイメージです。手元の位置は、テイクバックのときとほぼ同じところにある、と考えておくと分かりやすいでしょう。
切り返しで体と腕のどちらを先に動かすか迷ったときは、こちらの記事を参考にしてみてください↓
⑥インパクト〜フォロー:アドレスの形には戻らない

インパクトは、クラブがボールに当たる瞬間です。よく「インパクトではアドレスの形に戻る」と思われがちですが、実際には戻りません。
ダウンスイングの時点で体はすでにフィニッシュの方向へ回っているので、インパクトでは体は目標方向を向き、そこにクラブが下りてきただけの形になります。上の画像の左がアドレス、右がインパクトです。腰や膝の向きが大きく違うのが分かります。

フォロースルーでは、体がそれ以上回らなくなるため、腕とクラブがようやく体に追いついてきます。
テイクバックからフィニッシュまでは一瞬です。インパクトやフォローの形を途中で作ろうとするとスイングが止まってしまうので、この2つは「意識しない場所」と割り切って、フィニッシュまで振り切りましょう。
⑦フィニッシュ:肘と膝を開かず、右足のつま先で立つ
スイングの流れの最後がフィニッシュです。フィニッシュの形には、それまでの動きの結果が表れます。ここで紹介するポイントができているかを確認してみてください。
左右の肘をなるべく近づける

フィニッシュでは、右と左の肘がなるべく開かないように、肘同士を近づけます。
フィニッシュで肘が開いてしまう人は、インパクトの時点ですでに開いていると考えられます。フィニッシュの肘を確認することで、インパクト付近の腕の使い方もチェックできます。
両膝を近づけ、右足の靴裏を後ろに見せる

下半身は、両膝の間もなるべく開かないように近づけます。くっつける必要はありませんが、離れすぎないように意識しましょう。
そして右足は、かかとを上げてつま先立ちになり、靴の裏が後ろから全部見える状態にします。体がしっかり目標方向へ回っていれば、自然とこの形になります。
初心者がスイングの流れでつまずきやすいポイント
ここまでの流れの中で、初心者の方が特につまずきやすいポイントをまとめました。うまくいかないときは、まずここを確認してみてください。
手だけでクラブを上げてしまう
テイクバックで手先だけを使ってクラブを上げると、肩とヘッドの三角形が崩れ、トップの位置やダウンスイングの軌道が毎回変わりやすくなります。
クラブを上げるというより、三角形を保ったままヘッドを後ろへ引き、おへそを右へ向ける意識に置き換えてみましょう。
ボールに当てにいって、スイングが止まる
ボールに当てたい気持ちが強いと、インパクトで手元を合わせにいき、体の回転が止まってしまいがちです。回転が止まると、手だけでクラブを振ることになり、ミスにつながりやすくなります。
インパクトやフォローは「意識しない場所」と考えて、フィニッシュの形まで振り切ることを目標にしてみてください。
足を開いたまま構えて、向きがずれる
足を開いた状態でアドレスに入ると、目標に対する体の向きがずれていても気づきにくくなります。練習場ではまっすぐ打てるのにコースでは方向が合わない、という方は、構えに入る順番を見直してみましょう。
左足のかかとが浮いて、体が左右に流れる
テイクバックで左足のかかとが大きく浮くと、体が右に流れる「スウェー」が起きやすくなります。体が流れると、ダウンスイングで元の位置に戻すのが難しくなり、打点がばらつく原因になります。基本を身につける段階では、左足を地面に付けたまま振り上げることを優先しましょう。
スイングの流れを身につける練習の手順
スイングの流れは、いきなりフルスイングで覚えようとするよりも、段階を分けて確認していくほうが身につけやすいです。次のような手順で練習してみてください。
手順1:グリップとアドレスを毎回同じ順番で作る
ボールを打つ前に、「足を閉じてライ角→グリップ→体を目標に直角→ボールとの距離→足を開く」という順番を、毎回同じように繰り返します。最初は1球ごとに鏡やスマートフォンで、親指の重なりや前傾の形を確認すると、ずれに気づきやすくなります。
手順2:素振りでテイクバックとフィニッシュの形を確認する
ボールを置かずに素振りをして、テイクバックで肩とヘッドの三角形が保てているか、左足が浮いていないかを確認します。
振り切ったら、フィニッシュの形のまま3秒ほど止まり、肘と膝が開いていないか、右足の靴裏が後ろに向いているかをチェックしましょう。フィニッシュでふらつく場合は、振る力を少し弱めてみてください。
手順3:小さな振り幅でボールを打つ
素振りで流れがつかめてきたら、腰から腰くらいの小さな振り幅でボールを打ちます。振り幅が小さいほど動きを確認しやすく、ボールに当てにいく癖もつきにくくなります。
小さな振り幅での練習は、こちらのハーフショットの記事も参考にしてみてください↓
手順4:振り幅を少しずつ大きくして、動画で確認する
小さな振り幅で安定して打てるようになったら、肩から肩、そしてフルスイングへと少しずつ振り幅を広げていきます。
スマートフォンでスイングを撮影して、この記事で紹介した各段階の形と見比べると、自分では気づきにくいずれも見つけやすくなります。
初心者向けの練習法は、こちらの記事でもまとめています↓
まとめ:ゴルフスイングの流れは順番どおりに確認しよう
ゴルフスイングの流れと、それぞれの段階のポイントを振り返ります。
- グリップ:3本の指で引っ掛けて、親指と人差し指でつまむ。親指が一直線に重なるスクエアを目指す
- アドレス:足を閉じてライ角→グリップ→体を直角に→ボールとの距離→最後に足を開く。前傾はお尻を後ろに出して作る
- テイクバック:肩とヘッドの三角形を保って後方へ引き、おへそを右へ90°。左足は浮かせない
- トップ:止まる場所ではなく、ヘッドがいちばん高くなる位置
- 切り返し〜ダウンスイング:手は考えず、おへそを一気に目標方向へ
- インパクト〜フォロー:アドレスの形には戻らない。意識せずに振り切る
- フィニッシュ:左右の肘と膝を近づけ、右足はつま先立ちで靴裏を後ろに見せる
うまく打てないときは、自分のスイングをこの流れと見比べて、できていない段階から直してみてください。基本の流れを見直すことが、スイングを安定させる第一歩になります。
動画では、青山加織プロが実際に動きを見せながら解説していますので、あわせてチェックしてみてください。



















