ゴルフってどんなスポーツ?ルールは?プレーするために何が必要?
この記事では、そんな疑問を解決して、まったくの初心者でもゴルフの大まかな概要がわかるような内容をご紹介します。
大人の趣味・スポーツと言われてきたゴルフですが、近年はコミュニケーションスポーツとしての一面もあり、若い世代にも人気となり始める人がどんどん増えています。
「仲間と楽しくプレーする」「運動不足解消に」「クラブやグッズ、ファッションにこだわる」「仕事仲間と親睦を深める」など、レベルや目的に応じて楽しみ方はさまざま。
老若男女できるスポーツなので、ぜひ最後まで読んでゴルフのことを知ってみてください。
目次
ゴルフとは?
ゴルフとは、クラブと言われる棒状の道具で、静止したボールを打って、ホールと呼ばれる10.8cmの穴に入れるまでの打数の少なさを競うスポーツです。
基本的には各プレーヤーがそれぞれのボールを順番に打っていきます。アマチュアの場合、2名~4名が一組になってプレーします。
第一打は全員が同じ場所(ティーイングエリア)から打ち、以降は、ボールが止まった位置からそれぞれが打ちます。
2打目以降、ボールが飛んだ位置が、長い芝の中でも、林の中でも、砂地でも、風が強くても、傾斜になっていても、自然のあるがままの状態から打たなければなりません。(池の中や崖、OBと呼ばれるプレー区域外は別)
自然と戦うスポーツなので、ゴルファーのスキルはもちろん精神面を試される要素が強いのがゴルフの特徴です。
>>>初心者は必ずゴルフスイングの基本をチェックしましょう!最短でうまくなる打ち方のコツを紹介します!
ゴルフの競技方法
プレー方法
ゴルフにはたくさんのプレー方法がありますが、一般的にプロの試合や通常のゴルフ場でのプレーで使われているのは「ストロークプレー」と言われる「打った打数の合計を競う」ものです。
基本的にゴルフではどのクラブを使ってプレーしても問題ありません。1本だけ使っても、上限の14本を使いこなしてもどちらでもOKです。
しかし、各クラブにはゴルフコースの傾斜や形状、距離をうまく打ち分けるための機能が備わっているので、それぞれを各自の判断でもっとも効率の良いクラブと思われるものを使用してプレーします。
ルールの概要
ゴルフは「自然のあるがままに打つ」が基本ルールです。人工物(看板など)が邪魔で打てない場合や、池、OBと呼ばれるプレー区域外に入らない限りは、基本的にその状況から打たねばなりません。
ルールは主に2種類あり、プレーヤーの救済とペンナルティ(罰)に関する条項が設けられています。
OBや池に入って球が紛失したり、木の後ろにボールが止まってこれ以上打てなかったり、打った球が見つからなったりした場合でも、プレーが続けられるように様々なルールが定められています。
なので、ルールの適用でゴルフスコアは大きく変わってきます。ペナルティを課される場合もありますが、ルールを適用することで有利にプレーを進めたりすることもできるのでしっかりと覚えておきましょう。
ゴルフコースってどんな所?
ゴルフコースは基本的に1番~18番までのホールで構成され、〇〇番ホールといった言い方をされます。
それぞれのホールは、距離や形状が異なっており、設計者によって絶妙な罠(池・砂地など)がしかけられています。
飛ばし過ぎるとペナルティが付いてしまうシーンや、右側に飛ばしてしまうと途端に大ピンチが訪れるなどの場面が多く用意されています。
まず覚えておくべき用語一覧
ゴルフには多くの用語が存在します。いきなりすべてを覚えるのは難しいかもしれませんので、まずは初心者が覚えておくべき用語をご紹介します。
<コース編> | |
ティーイングエリア | 各ホールで最初に打つ場所のこと |
フェアウェイ | ホールの中央からグリーンに続く短い芝生のエリア |
ラフ | フェアウェイの両脇にある長い芝生のエリア |
バンカー | 砂場 |
ウォーターハザード | 池、川、水路など |
グリーン | カップが設置され、旗が立っている場所 |
OB | アウトオブバウンス。通称「オービー」。その場所からは打てません |
プレーイング4 | OBの場合、前方にある特設ティーから打てる |
<スイング・ショット編> | |
スイング: | クラブを振ること |
ショット | ボールを打つこと |
ティーショット | ティーイングエリアからの打つこと |
アプローチショット | 100ヤード以内、グリーンの周りからのショット |
バンカーショット | バンカーから出すこと |
パット・パッティング | グリーン上でパターを使って打つこと、転がすこと |
スコアの数え方
ゴルフコースの、各ホールには、あらかじめ規定の打数が定められており、この打数と同じ打数でカップに入れることをパー(Par)と言います。基本的にパー3、パー4、パー5で構成されています。
規定打数より1打少なくカップインできるとバーディ、2打少ないとイーグル、逆に1打多い場合はボギー。打数が増えるごとに、ダブルボギー、トリプルボギーと言います。
1打目で入れることを、ホールインワン、またはエースと呼びます。プロでも一生に一度あるかないかの珍しいショットとなります。
トーナメントの中継では上記のようなテロップが表示され、選手のスコアと進捗状況を知ることが出来ます。上記では、13番ホールが終了し、1イーグル、2バーディ、1ボギーの「3アンダー」でラウンド中となります。
アマチュアの場合も上記のような形でスコアを自ら記入していきます。他のスポーツと違ってゴルフのスコアはすべて自己申告、必ず正しい数字を記入することが求められます。ここが紳士のスポーツと呼ばれる所以でしょう。
打ちやすい場所に故意に移動させたり、ゴルフスコアを改ざんしたり、いくらでもごまかすことができますが、ルール違反がバレてしまえばたとえ仲間内だったとしても人格を疑われるでしょう。
コンペや競技では失格になる可能性がありますし、プロのトーナメントであれば永久追放の可能性もあるなどの厳しい処罰が課されます。
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ゴルフのマナーとは
ゴルフにはルールとは別に、服装やプレー立ち振る舞いなどにマナーが求められます。
名門と呼ばれるゴルフクラブを除くと、昔ほどの厳しさはありませんが、初心者の頃からしっかり覚えておくことをおすすめします。
一人前の立ち振る舞いが出来れば、仲間から一目置かれたり、信頼を勝ち得たりできるなどの思わぬ効果があります。
プレーに関して
①スロープレー:ゴルフでもっとも嫌われるのがスロープレーです。皆がスムーズにプレーできるように配慮することが大事です。
過度に焦る必要はありませんが、前組のプレーヤーに大きく遅れるようなのんびりプレーはNG。後ろの組を待たせないようなプレーを心がけましょう。
構えたらすぐに打つ、次のボールの位置までは走らなくとも、早く移動するようにして、前後の間隔を意識しながらラウンドしましょう。
②集中の妨げ:プレー中は、大声を出したり、他のプレーを邪魔したり、迷惑をかける行為はしてはいけません。一緒にラウンドしている人がショットする際には静かにしましょう。
またショットする人の視界内でウロウロするのもマナー違反。自分の影でも集中を削いでしまうので注意してください。
③グリーン環境の保持:グリーンは、コースの中でとても繊細で神聖な場所です。走ったり、スパイクを引きずったりして傷つけないようにしましょう。また、ボールマーク(球が落ちた跡)を直してキレイにしておきましょう。
服装に関して
服装では、基本的にTシャツ、GパンはNGです。追い返されることはありませんが、品格を疑われます。タオルを首に巻いたり、肩にかけたりするのもNGです。
そして、レストランでは必ず帽子を取るのがマナーです。
ゴルフは何が必要?道具・用具の一覧
ゴルフクラブって何本必要?
クラブには、ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティー、アイアン、ウェッジ、パターがあり、それらを駆使してコースを攻めていきます。
それぞれのクラブには58°や9.5°といったようにロフト角が設定され、当たったときの飛距離が変わります。ロフト角が大きいほど高く上がり飛距離が出にくくなります。
ゴルフは、ルール上バッグの中に14本まで入れることができます。15本以上になるとペナルティが付きますので気をつけましょう。
◆ウッド
ゴルフ創成期は、パーシモンと呼ばれる木製(柿の木)で作られていましたが、現在は科学の進歩や製造技術が向上し、チタン、カーボンなどの超合金が主流になりました。金属になりましたが、いまだにウッドと呼ばれています。
ドライバー(1番ウッド)
1番ウッドのことをドライバーと呼びます。クラブの中で、一番軽く、大きくて、長いので、遠くに飛ばすことができます。主に長いコースのティーショット(第1打目)で使います。
フェアウェイウッド(3~7番ウッド)
ドライバー以外の3W、5W、7W(3番、5番、7番ウッド)などの種類のクラブのことを総称して「フェアウェイウッド」と呼んでいます。(FWと表記されます)
ドライバーのヘッドを小さくしたよう形状で、その名の通りフェアウェイ(芝の上)から打ちやすいように作られています。セカンドショットや長いパー3のホールで重宝します。
◆ユーティリティー
ユーティリティ(UT)はフェアウェイウッドよりもよりも易しく飛ばすために開発されたクラブでハイブリッドとも呼ばれます。
FWよりもシャフトが短いので、比較的当てやすく球が上がりやすい設計となっています。
UTの登場でフェアウェイウッドやロングアイアンを使わなくても中距離を攻略しやすくなりました。プロゴルファーも率先して使用しています。
◆アイアン
アイアンは5番~9番の1セットが基本となっています。アイアンは狙った距離を飛ばすためのものなので、10ヤード前後の距離差で設定されています。
メーカー・モデルによって差があるので(ロフト角や素材など)、できる限り同じモデルでセットを組んだほうが距離を合わせやすくなります。
昔は3番~9番というのが標準でしたが、ユーティリティーが出てきたことで5~9番、7~9番というセッティングが多いようです。
◆ウェッジ
ウェッジはPW(ピッチングウェッジ)、 AW(アプローチウェッジ)、 SW(サンドウェッジ)のことをいいます。主に100ヤード以内や、グリーン周りからのアプローチやバンカーからの脱出に使います。
◆パター
グリーンでカップに入れる時に使います。転がしに特化しています。パターには「ピン」「L字」「マレット」などの形状があります。好きなタイプを選んでください。パターは1本あれば大丈夫です。
<初心者がクラブを購入時の注意点>
初心者が、いきなり新品で高額な種類のクラブの用品を一式購入するよりも、「中古セット」か、各メーカーの格安の「スタートセット」を購入し、練習しながら揃えていくことをおすすめします。
>>>ゴルフ専用の練習器具を使って基本に忠実なスイングをマスターしましょう!
その他の用具(ボール、グローブ等)
◆ボール
ボールは1個100~800円とピンキリ。高価なボールはスピン量や反発力が違うのですが、初心者は安価な中古品のロストボールでもOKです。
◆手袋(グローブ)
ゴルフとは、グローブは利き手ではないほうに着用することが多いですが、最近では両手用も多く販売されています。
練習のし過ぎでマメができたり、握力がなくなったりするとクラブが飛んでいきやすいので、防止するために着用することをおすすめします。
天然革の製品は着用感も抜群ですが、人口革よりも若干高額になります。練習用と本番ラウンド用と使い分けているゴルファーも多いようです。
◆シューズ
ゴルフ専用シューズは芝の上や砂地でも滑らないようにグリップ力に優れた設計になっています。
足底に樹脂製のスパイクが装着されたものや、グリップ力を増すために起伏が施されたスパイクレスなどがあります。
通常のスニーカーだとスイング中に足の踏ん張りが効かなかったり、傾斜で滑ったりするので必ず専用のシューズを履きましょう。
◆ティー
ティーイングエリアで第一打目のティーショットを打つ時に使用します。球を持ち上げることで打ちやすくなります。
ティーには木製と樹脂製があり、3cm~8cm程度の長さが一般的といえます。必ず使う必要はありませんが、あるととても打ちやすくなりミスショットが防げるので使えるシーンでは使うことをおすすめします。
◆キャディバッグ
クラブを収納して持ち運ぶために使います。クラブの他に、手袋、雨具やシューズ、ティー、球を入れることができます。
◆ウェア
ゴルフにはウェアに関するマナーもありますが最近では多少緩くなった感はあります。とはいえ、基本は襟付きシャツ(ポロシャツ)、チノパン、スカートなどがおすすめ。
心配なゴルファーはゴルフショップでウェアを選べば問題ないでしょう。スウェットのような私服感丸出しでゴルフ場に行かないようにしましょう。
ゴルフの歴史
ゴルフとは、近代スポーツの中でも古い歴史を誇り、イギリス発祥の紳士のスポーツと言われています。
現在の形となったのが14世紀。1457年、スコットランド王国が熱中するあまり、弓道の鍛錬おおろそかにしたことで禁止令が出たことが記録に残っているようです。
当時のゴルフは、現在のような整備されたコースではなく、モグラが掘った穴を利用してプレーしたと言われています。18世紀頃にイングランドでブームが起きて数多く建設され、アメリカでも流行しはじめ、世界中にイギリス人がコースを建設したことで知名度を広げていきました。
日本の最初のコースは、1901年に神戸市六甲山の「神戸ゴルフ倶楽部」。しかし、これは外国人向けに作られたもので、日本人のためのコースは、1913年東京の駒沢に作られた「東京ゴルフ倶楽部」が最初と言えるでしょう。
現在ゴルフは、世界120カ国以上でプレーされコースは35,000以上作られています。アジアの中では日本が圧倒的に多いです。(日本は世界第二位の約2,300)
近年は、2019年全英オープンで優勝した渋野日向子選手を筆頭に、新しい世代の女性ゴルファーが活躍。10代20代の若い世代からも非常に人気のあるスポーツになっています。
ゴルフの歴史についてもっと詳しく知りたい方はこちら
>>>ゴルフではマナーがとても重要視されます!初心者が絶対にやってはいけないポイントをまとめました!
ゴルフには100年以上の歴史があり、世界120カ国以上で愛され、数多くの人にプレーされています。
日本では近年、女子プロの活躍もあり10代20代の女性ゴルファーもどんどん増えているようです。
広大な自然の中で身体を動かして、コミュニケーションも取れるので、心身ともに健康になるとても良いスポーツです。
ルールやマナーが少し厳しい一面もありますが、ぜひ一度コースに足を運んでみてください。ゴルフ、病みつきになりますよ!