突然の雷雨などラウンド中に、突如、水溜まり(カジュアルウォーター)ができて、そこにボールが入ってしまったとき、あなたはどうしていますか?もしかして…そのまま打ったりしていませんか?
実はそれ、無駄に打数を使う原因になっているかもしれません!
カジュアルウォーター(CW)は、池や川と違ってノーペナルティで球を移動できるルールが存在し、ゴルフ場の芝生が異常な状態のときに適用されるようになっています。
今回の記事は、カジュアルウォーターの定義と処置についてご紹介します。ルールを効果的に利用して、スコアを崩すことなくプレイしてください!
目次
カジュアルウォーターとは?
カジュアルウォーターの「カジュアル」とは、気楽に、リラックスなどの意味がありますが、もう1つ、偶然や不規則で起きるというような意味も含まれています。ゴルフ場に設けられた池や川のハザードではなくて、雨や雪が溶けて突然できた水溜りのことを指します。
一時的なものですので、ウォーターハザードとは違い、ボールが入っても無罰で移動することができます。また、一見、水が無いように見えても、アドレスを取った際にシューズの周りに浸みて浮いてきたときも適用されます。
注意点として、露と霜はカジュアルウォーターではありません。雪と自然の氷はカジュアルウォーターかルースインペディメント(葉っぱや枝など)のどちらかをプレーヤーが選ぶことができます。
柔らかい地面にめり込んでしまったピッチマークの中に水が溜まっているような状態は、カジュアルウォーターとみなされます。
適用されない場合
カジュアルウォーターは、雨や雪が降ったり、川や池が溢れてコース内に流出したりした場合などに適用されますが、ただ地面がぬかるんで柔らかくなっているだけではカジュアルウォーターとは言えません。
また、スタンスを取るときに、必要以上に力をいれて足を踏みつけて浸み出す行為は認められません。
カジュアルウォーターの救済は必ず受けた方がいいの!?
規則には「受けることができる」とありますので、異常なグラウンド状態のときは受けることになるのですが、球を移動したとき不利な状況になる場合は、そのままプレーすることができます。
カジュアルウォーターの救済方法
自分の球がウォーターハザードやラテラル・ウォーターハザード内にある場合を除き、ゴルフ場内の異常なグラウンド状態による障害があるときには、次の救済を受けることができます。
スルーザグリーン
カジュアルウォーターに入ったり、アドレスのスタンスがかかったりしても無罰で受けることができます。規則では、「ニアレストポイント」を決めて1クラブレングスの範囲内にドロップします。
ニアレストポイントは、障害物を避けてスタンスやスイングができて
・ホールに近づかず
・ボールが止まっている地点から最も近い位置
を決めます。その場所からクラブ1本分の長さの範囲内にドロップをします。ドロップとは、ボールを持って直立し、腕を肩の高さに上げて真っ直ぐか横に伸ばしてから球を落とすことです(2019年からは膝の高さからになります)。
1クラブは、自分の持っているクラブなら何でもOKですので、ドライバーでもパターでも大丈夫です。なお、カジュアルウォーターから拾い上げた球は拭くことが出来ます。
2019年1月1日から大幅に変更されます!初心者ゴルファーをはじめアマチュアにとても優しい改定です。特にバンカーで大叩きする人には朗報です!
バンカー
バンカー内にドロップしなければいけません。それ以外はスルーザグリーンと同じです。
しかし、全面水浸しのカジュアルウォーターのところに入った場合は、そのまま打つか、最大限の受けられる場所(ホールに近づかず、球のあった箇所に出来るだけ近いところ)に置ければノーペナルティですが、1打罰を受け、ホールとボールを結んだ線上でそのバンカーの後方(距離の制限はなし)にドロップすることができます。
または、アンプレヤブルを宣言してその処置をとることもできます。
アンプレヤブルについてはこちらの記事をどうぞ!知識として持っておくといざという時に強い味方になるルールです。ぜひチェックしてみてください。
グリーン
ボールやスタンスがかかるだけでなく、パッティングライン上もカジュアルウォーターが認められます。処置方法は、スルーザグリーン、バンカーと同じですが、グリーンではプレース(地面に置く行為)になります。
雨の日のグリーンはとても重くなりますが、基本の握り、構え方ができれば転がりが悪くなることはありません。−10打にするための最短最速上達法をぜひ参考にしてください!
その他
6インチリプレースなど、ローカルルールが採用される場合は、まずはカジュアルウォーターの処置を行ってから、6インチの措置をとりますので、関連する規則などの知識は覚えておきましょう。
また、ボールに何方かが吐いた唾などが付着したときは、カジュアルウォーターかルースインペディメントかと選択して処置をします。唾を吐く行為はマナーを問われますので、むやみやたらにしないようにしましょう。
ぬかるみからの打ち方です。プロのようにミートできる秘訣をご紹介!アマチュアゴルファー必見です!
今回はラウンド中に適用される救済ルールについて解説しました。ゴルフでは、急な天候の変化でカジュアルウォーターが突然出現する場合があります。「救済が受けられる」という状況の判断はできても、実際は適用外だった?規則内だけど、そのあとの処置はどうしたらいいの?などなど…迷いやすいポイントがあります。
カジュアルウォーターの救済方法を覚えるのはそれほど難しくはないと思いますので、正しく理解して、コースの状態が悪いラウンドのときなど積極的に活用しましょう。