なぜ、みんな教える内容が違うのでしょうか?
あの人からはアドレスでは膝をもっと曲げろと言われた。だけど膝はあまり曲げなくていいと教わったこともある…。ゴルフには状況やレベルに合わせた教え方があるのは事実ですし、いろいろなタイプのゴルファーに合わせたレッスンがあることは、とても大切です。
でも、どれもしっくりこない…
実は、人間の体は時代にも流行にも左右されない個々にあった動かし方が存在しています。それを知らないと、一生気持ちのいいスムーズなゴルフのスイングはできないでしょう。今回は、ゴルフの4スタンス理論についてご紹介したいと思います。
自分の体の特徴を知り、それに合わせてゴルフのスイングを行えば、今まで以上に最高のショットができるでしょう。もう、これでスイングで悩まされずにすむかもしれません!
目次
ゴルフ|4スタンス理論とは…?
整体師で元格闘家の廣戸聡一氏が提唱した「4スタンス理論」。人間の体の使い方のパターンは、先天的に4パターンに分かれているという理論です。野球をしていたからこの型になった、ウエイトトレーニングをしたからこういう型になったということではなく、生まれもったタイプが4つに分かれているということです。トレーニングしても変わらない先天的なものだといいます。
人によって、体の動かし方や重心のかけ方、パフォーマンスをしやすいフォームが違いますので、体の特性に合ったスイングをしないとパフォーマンスを最大限に引き出すことができなくなります。
ゴルフ界で4スタンス理論といえば、プロゴルファーの横田真一です。4スタンス理論を取り入れてから、2010年キャノンオープンで優勝しています。
4スタンス理論で自分の特徴を知ろう!
自分が4スタンス理論のどのタイプに入るのか気になりますよね?まずは、「A」と「B」に分かれます。Aの中にも「A1」「A2」。Bの中にも「B1」「B2」の4タイプに分かれます。
各項目ごとに動きに特徴があるので、自分がどのタイプか診断していきましょう。それぞれの、特徴に合ったアドレスをし、スイングをすることがゴルフ4スタンス理論です。
「つま先」「かかと」どちらのタイプ?
「A:つま先」の見分け方
・Aタイプは力を出すときに伸び上がります。
(拳を空に向けてガッツポーズする人)
Aは膝や肘の動きがおとなしい特徴があります。指相撲をするように構え、指の第二関節で力が出るならこのエリアです。有名ゴルファーには片山晋呉、石川遼、タイガー・ウッズなどがいます。
「B:かかと」の見分け方
Bタイプは力を出すときに縮みます。
(拳を地面に向けてガッツポーズする人)
Bは膝や肘が動き腰や肩が安定しています。指相撲をするように構え、指の付け根で力が出るならこのエリアです。有名ゴルファーにはジャンボ尾崎、横峯さくら、横田真一などがいます。
「閉じる」or「開く」どちらのタイプ?
この4スタンス理論の項目では重心位置が「内側か外側か」を判別します。
内股、外股とは少し違います。内股の人でも「2」に当てはまる方もいます。逆に外股の人でも「1」の方もいます。内側の力を使ってパフォーマンスを出す人と、外側の力を使ってパフォーマンスを出す人がいます。
拇指球に体重を乗せて上手く打てる人は「1」。少し外側に体重を乗せて打つタイプは「2」になります。重心が内側か外側かで「1」「2」に分かれます。
「1:内側」の見分け方
・椅子に浅く腰掛けて、太ももを内側にねじった状態で立ち上がれる
「2:外側」の見分け方
・椅子に浅く腰掛けて、太ももを外側にねじった状態で立ち上がれる
↓↓↓ショットにはバランスだけでなくリズムも大事です。習得する為の練習ドリルをご紹介します。
超重要!パラレルとクロス
上記の判別法で、足裏のどの部分に力を入れるともっとも安定するのか、そのタイプが判明したかと思います。ここではそれにプラスしてスイングに大きな影響を与える、クロスとパラレルについて解説していきます。
これは、あなたが曲線的な動きor直線的な動きのどちらに適しているかをチェックする方法です。必ず良いスイングの参考になります。
パラレル
A2とB1は身体をパラレル(直線的)に使います。体の真ん中の軸を中心に左右を平行に直線的に動かすことに優れています。「直線的」に動くことが重要なポイントです。
クロス
A1とB2は身体をクロス(曲線的)に使います。体を斜めに使うことに優れており、左右前後に軸を移動させることで軸は安定しやすくなります。「うねる」ことが重要なポイントです。
パラレルとクロスの違い
極端な言い方をすると、体を真っ直ぐ使うか、捩じって使うかの違いですが、どう動けばゴルフが上手くなるといった明確な答えはありません。
しかしゴルフの練習をしていると、「もっと腕を伸ばして」とか「その場で回転して」など聞くと思います。そんな時自分がどちらのタイプか分かって入れば、それをイメージしながら行うことで、あなたの体に適したスイングの動きが身に付いていきます。
アドレスなどのイメージは人それぞれ、真っ直ぐに伸びた木をイメージしても良いですし、水に浮かべた布をイメージしてスイングしても良いでしょう。ぜひチェックしながら試してみてください。
4スタンス理論別プロゴルファー
A1:つま先内側重心
プロゴルファー:片山晋呉、石川遼、松山英樹、上田桃子
A2:つま先外側重心
プロゴルファー:中嶋常幸、タイガー・ウッズ、宮里藍
B1:かかと内側重心
プロゴルファー:青木功、横田真一、有村智恵
B2:かかと外側重心
プロゴルファー:ジャンボ尾崎、池田勇太、横峯さくら
↓↓↓スタンス幅を使い分けると、スコアが安定するんです。詳しくはこちら
↓↓↓アイアンもうまく打ち分けられます。
あなたはどのタイプに当てはまったでしょうか?ただし、4スタンス理論をあまり難しく考えすぎないようにしましょう。ゴルフの理想は正しく立ち、正しく構えること(ルーティン)が出来て気持ち良くスイングをすれば、勝手にゴルフに合った動きになります。4スタンス理論はそれを理論化したものだとお考えください。
4スタンス理論実践者のプロゴルファー横田真一は、「ゴルフでシンプルや綺麗さを求めるよりは、ナチュラルに振ること。自分に合ったゴルフのスイングをすることを心がけてやってほしい」とアドバイスをしていました。自分にとって自然なゴルフのスイングを目指しましょう!
参考資料
ゴルフネットワーク「プレ男レッスン(プレメンレッスン)」横田真一プロ