ドライバーのスライスが止まらない…。
手首の角度を変えたり、振り方を変えたり、アドレスを変えたり、色々試したけどあまり効果がなくスライスが連発してばかりの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回はドライバーのスライスを完全撲滅するために今すぐチェックすべき7ポイントをご紹介します。この記事を最後まで読んでいただければ、以下のようなメリットがあります。
・スライス球になる原因が理解できて再発したとしてもすぐに改善できる
・ボールをつかまえる動きが身について右へ飛ぶ球がなくなる
・インサイド軌道でドロー回転の球が打てるので飛距離も伸びる
・ラウンド中のスライス球を防止できるのでスコアアップできる
スライス球に悩んでいるゴルファーはもちろん、球がつかまらずに方向性が安定せず、飛距離が出ないゴルファーにもぜひ試していただきたいポイントなので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
【図解】スライス球3つの原因とメカニズム
スライス球は「インパクト時のフェース面の向き」「スイング軌道」「ライ角」の3つの要素によって起こります。ドライバーもアイアンもメカニズム的には同じです。
手打ち、ヘッドアップ、振り遅れ、など様々な原因がありますが、最終的には上記3つのいずれか、もしくは複数が重なって右へ曲がる球になります。
上記画像、インパクト時のフェース面とボール回転の向きが分かる器具を使って解説していきます。黒い線がスイング軌道、オレンジの線がターゲットラインと認識ください。
原因①フェースが開いて当たっている
インパクトでフェースが開いてしまうと、画像のようにボールの軸が右に傾いてしまいます。いわゆるサイドスピンがかかり右へスライスする球になります。
ゴルフクラブは設計上フェースが開きやすいという特性があります。なので、ゴルファー自らがフェースを閉じる動きを加えることがスライス防止=ゴルフ上級者への道と言えます。
フェースを閉じなければボールは右に飛んで、閉じ過ぎると左に飛んでいきます。手先でこねるのではなく、体全体を使ったスイングでフェースを閉じていくのが理想です。
原因②アウトサイド軌道で振っている
黒い線(スイング軌道)が外から内側に抜けています。
ダウンスイングで外側からヘッドが入ってきてアウトサイド軌道でボールを打ってしまうと、ボールの軸が右に傾いてスライスします。擦り打つ要素も加わるので更に横回転は増します。
グリップ、アドレスの形が悪いことでも起こりやすく、力みや体の捻転不足でも起こります。
アウトサイド軌道を防止するにはバックスイングの時点でインサイドから振れるスペースをしっかり作ることがポイントとなります。スペースがあることでダウンスイングでインサイド軌道で振ることができます。
原因②ヒール部分が上がっている
ライ角とはクラブソールとシャフトの角度のことを言います。
ライ角のヒール部分が上がってインパクトしてしまうと、ボールの軸が右に傾いてしまいます。
原因は色々ありますが、アドレスの時点でクラブのソールを地面にペタッとつけている、体と手元が離れたままスイングしている、ヘッドアップで上半身が起き上っている、などが考えられます。
多くの場合、正しいアドレスの習得、クラブのライ角の調整などで改善することができます。
↓↓↓ゴルフスイングの基本動作を確認したい場合はこちらの記事をご覧ください
今すぐチェック!3つの原因を即改善する7ポイント
左手がウィークグリップになっている
ウィークグリップになると…【原因①フェースが開く】
「構えたとき左手がウィークグリップになっていませんか?」
自分から見て左手の拳(ナックル部分)が1~2個見えている形をウィークグリップと呼びます。ウィークグリップになればなるほどフェースが開きやすくボールは右に飛びやすくなります。
2個半~3個程度見えていればスクウェアグリップ。3~3個半くらい見えればストロンググリップと呼びます。ストロンググリップになればなるほどボールは左に飛びやすくなります。
~解決法~
グリップがウィークになっていれば、拳の見える度合いを大きくしてストロンググリップの要素を強くしましょう。
インパクトにかけてフェースも開きにくくなり、ボールをつかまえやすくなるのでスライスも止まります。力も入りやすくなるので当たり負けでグリップがブレてしまうことも防げるでしょう。
親指と人差し指はしっかりくっつけて握ってください。親指・人差し指を離して握ってしまうとグリップが手の中でグラついてしまうので、打点が安定しません。必ず親指・人差し指を着けて握ってください。
右肩が前に出た状態で構えている
右肩が前に出ると…【②アウトサイド軌道になる】
「右肩が前に出た状態で構えていませんか?」
右肩が前に出てしまうと、振り上げるスペースがなくなってしまうのでアウトサイド軌道でしかスイングできなくなります。
原因はいくつかあり、右手が下になっている(右打ちの場合)、目標方向を見ようとして上体が正面を向いてしまう、などが考えられます。ゴルフ初心者にもっとも多いアドレスのミスの一つです。
~解決法~
アドレスでは必ず肩・腰・膝がターゲットラインと平行、もしくは少しクローズ(右肩を後ろに引いた状態)でスイングしましょう。
右側にスペースを作ることで正しい位置へ振り上げてインサイド軌道で振ることができます。
スライスが出てしまった時などは無意識で右肩が前に出ている可能性があるので、アドレスで必ず方のラインをチェックしてみてください。
さらに、アドレスで構えた後は顔を上げてターゲットを見ないようにしましょう。顔を上げて目標を見ると体が起き上ってしまうので自動的に右肩が前に出てしまいます。構えが完成したあとは顔を横に向けて目でターゲットを確認しましょう。
両肘が外側を向いたまま振っている
両肘が外を向くと…【②アウトサイド軌道になる】
「両肘が外側を向いたまま構えていませんか?」
両肘が外を向いているとインサイドから振り上げることも、振り下ろすこともできなくなります。体から肘が離れているため軌道も安定しません。
アドレスで背中が丸まると、肘が外を向きやすくなるので注意してください。
~解決法~
肘の内側が正面を向くように構えましょう。肘を内側に絞ることで体と腕が一体化できます。
腕が不必要に曲がったり、動いたりすることを防ぐことが出来ます。腕が体の回転にスムーズに付いてこれるので軌道が安定し、アウトサイド軌道も改善することができるでしょう。
”かかと”重心でスイングしている
かかと重心になると…【②アウトサイド軌道になる】
「かかとに重心を置いたままスイングしていませんか?」
かかとにバランスを置いたままインサイドで振ろうとすると体が後ろに倒れてしまうので、かかと体重の人は必ずアウトサイド軌道になります。
テイクバックで上体も起き上りやすく、前傾角度が崩れヘッドアップも起こりやすくなります。打点が安定せずに方向性が悪くなるのはもちろん、ダフリ、トップ、空振りなど様々なミスに繋がります。
手打ちの原因にもなり当たっても飛距離が出ないので注意してください。
~解決法~
母指球を中心に足の指で地面をグッとつかむようにつま先重心でアドレスしてみてください。母指球を意識して構えることで安定した前傾姿勢が作れます。
つま先側にバランスがあるのでインサイドから振りやすくなります。人によって最適な度合いは変わってきますが、基本はつま先体重と覚えておいてください。
とはいえ、過度なつま先重心は前方に倒れやすくなるので注意してください。
↓↓↓初心者のためのドライバー上達術はこちらの記事で解説します!小さな力も大きな飛距離を出すための参考にしてみてください!
ヘッドアップで上半身が起き上がっている
ヘッドアップすると…【①フェースが開く】【③ヒール部分が浮く】
「インパクトする直前に顔が起き上っていませんか?」
顔が起きあがってしまうと自動的に体が起き上って前傾角度が崩れます。そして、前傾角度が起き上ると手元振りが遅れてフェースが開きます。ヘッドアップと呼ばれる動きで、ショットの精度を大きく下げてしまいます。
ボールに当たってから起き上るのは問題ないのですが、多くのアマチュアがボールの行方が気になりインパクト前に顔を起こしてしまいます。ゴルフ初心者が悩むスライス原因の大きな要素の一つと言えます。
~解決法~
フォロースルーまで前傾をキープして顔が上がらないようにするのがポイントです。
左目でボールを見る、ダウンスイングで右脇を側屈させる、インパクトで少し顔を右に向ける、などの方法が効果的です。
プロゴルファー大城さつき選手は、インパクトの瞬間フェースがどんな角度でボールに当たっているか見てからボールを追うことを意識しているそうです。
ヘッドアップは気を付けていてもなかなか治りにくく、いつの間にか起こってしまう可能性があります。まずは練習場などで小さな振り幅からショットして顔が上がらないスイングの感覚を覚えてみてください。
テイクバックでクラブを内側に引いている
クラブを内側に引くと…【①フェースが開く】【②アウトサイド軌道になる】
「テイクバックですぐにクラブヘッドを内側に引いていませんか?」
スライスを改善するためにはインサイド軌道で振ることが重要ですが、「インサイドに振り上げるのは絶対NG」です。
なぜならクラブをインサイドに引くと、ダウンスイングで必ずアウトサイドから下りてくるからです。反対にアウトサイドに振り上げるとダウンスイングではインサイドに下りてきます。
テイクバックですぐにインサイドに引くと、フェースも開いてインパクトまでにスクウェアに戻す余計な動作を追加しなければいけないのでスライス球になる確率が大きく上がってしまいます。
~解決法~
テイクバックで手元が腰の高さに来るまでフェース面がボールをずっと見続けるように振り上げてください。特にスイング始動30㎝くらいまではフェース面とボールが正対している形でも良いです。
手元と体の距離が変わらないようにしつつ、クラブヘッドは外側に上げるようにしてください。手首を過度に使いすぎず体をしっかり回転させて振り上げられるとスライスしない理想のバックスイングを作ることができます。
フェースの開きを極力抑える動きになるので、スライス球が出にくくなります。
体が左にスウェーしている
体が左にスウェーすると…【①フェースが開く】【②アウトサイド軌道になる】
「ダウンスイングで体が左側(ターゲット方向)に流れていませんか?」
ダウンスイングで体が左に流れてしまう状態をスウェーと呼びます。スウェーしてしまうとインサイドから振るスペースが作れずにアウトサイド軌道で上から叩いてしまいます。
腕も遅れて出てくるのでフェースも開いてしまうのでスライス球になります。
左側に体重移動することは大切ですが、体ごと左に行ってしまうのはNGです。頭が流れることによって体全体も左へ流れてしまいます。
~解決法~
インパクトで頭がボール位置よりも後ろに残った状態、「ビハインド・ザ・ボール」を作ることが重要です。
頭は後ろに残った状態で腰をターゲット方向に移動・回転させることがポイントです。
正面から見たときに体が側屈して「逆くの字」になっている状態を作りましょう。
プロゴルファー含めゴルフ上級者の全員がインパクトでこの形になっています。軽いスイングから右脇を側屈させることを意識して感覚を身に着けてみてください。
インサイドで振ることが出来るので大きなパワーが生まれ、軌道も安定するので方向性もアップします。上からの打ち込みも防止できるので球もしっかり上がるでしょう。
なぜ?ドライバーだけがスライスする理由
ドライバーはアイアンに比べてシャフトが長く、スイング中の円運動が長く大きくなります。
そのため構えたところにヘッドが戻ってくるまでに時間がかかります。なので、アイアンと同じようなタイミング、リズムで振ってしまうとフェースがまだ開いた状態のままインパクトしてしまいます。
ばしたいという意識から力みが入ってしまい、体だけが回転して腕が回ってこない「振り遅れ」になることも考えられます。フェースが開いたまま下りてくるのでスライス球の原因になります。
ドライバーのようにシャフトが長いクラブほど大きくゆったり振るように心がけて、リズムが速くならないようにスイングしてください。
コースに出るとスライスする人の共通ポイント
コースに出るとなぜかスライスが出る原因はいくつかありますが、その中でも「最初から右を向いている」「右肩が前に出ている」。この2点セットがゴルフ初心者のスライスにもっとも多い傾向といえます。
ゴルフコースには打ちっぱなしのような目印やラインがないので、自然と目標に向かって構えてしまいがちです。体が目標方向を向いてしまうと画像のようにボールの飛ぶラインが右になってしまいます。
さらに体は右を向いていることを自然に察知して、右肩を前に出して全体をターゲット方向に合わせようとしてしまいます。
そのまま打っても右に打ち出して右にスライス回転するボールしか打てなくなるので、当然OBしてしまいます。
↓ゴルフ初心者でも260ヤード!飛距離アップするための5ポイントをぜひ参考にしてみてください!
ドライバーのスライスが起こる3つの原因と、改善のための7つのチェックポイントをご紹介しました。
とにかく、アウトサイド軌道で振らないこと、フェースが開いたまま当てないこと、ライ角が寝たまま振らないこと。この3つが重要な対策になります。
思いきりスイングしてしまうと、スライススイングに引っ張られて改善することが難しくなります。まずは原因と対策をしっかり把握したら小さなスイングから試して正しいフォームを体に定着させていってみてください。