ビジネスマンにとってゴルフでの接待は失敗が許されません。
成功させるためには事前のさまざまな折衝や準備、当日のスムーズな進行の用意など押さえておくべきポイントが数多くあります。
今回はビジネスマナーや仕事をしていく心構えにも通じるゴルフ接待のコツと基本的な考え方をご紹介します。これらをしっかり押さえることが接待の成功へとつながります。
ゴルフの接待を成功させることは、自分の会社内や取引先における自分に対する評価を上げるだけではなく、スポーツを通じてよりよい人間関係を築き上げ、さらにゴルフ自体も楽しめるなど数々のメリットがあります。
接待を完璧に成し遂げてビジネスマンとしてもゴルファーとしても一段上の存在を目指しましょう。
目次
事前に準備すべきこととは?
何よりも大切なのは相手への気遣いです。それは準備の段階からはじまります。当日に万全の状態でゴルフに臨むためにも一つ一つを着実に固めていきましょう。
メンバー選定
まずは取引先などで当日、招待する方は誰にするのか選定をして先方に打診します。その際には誰がどのくらいのスコアなのかをきちんとリサーチしておきましょう。そのうえで、一緒にラウンドする自分の会社のメンバーは誰にするのか上司などと選抜をします。接待であり営業の一環ですから余裕を持ってラウンドできるスキルがあるゴルファーが望ましいです。
会場選び
当日のゴルフ場選びは重要なポイントです。ここでも相手の気持ちに極力、配慮した選び方が大事です。
第一に接待先の技量に合わせ、難度がうまく合うようなゴルフ場選択をする必要があります。初心者の方を難しいコースに招待しても楽しんでもらえませんし、上級者の方にとって簡単すぎるコースは物足りなく感じます。
また日時とそれに応じた予算の問題もあるでしょう。あまりにチープなゴルフ場は論外としても、会社の経費を使えるからと高級すぎるコースを使うのも、かえって先方の重荷につながってしまいます。
交通手段にも気を配る必要があります。特にお迎えが必要な場合はそれらに合わせたゴルフ場選定も必要です。何よりも遠すぎない場所を選びましょう。ゴルフを楽しんでいただくことが目的とはいえ、行き帰りにあまり時間がかかってしまうようでは楽しみも減じてしまいます。
加えて、終了後の懇親会などの予定がある場合はその会場も押さえておきます。相手の食事やお酒の好みを把握して準備しておくとさらにいいでしょう。
案内と手土産準備
当日のメンバーやゴルフ場が決まったら取引先に案内状をお送りしましょう。あらかじめ日程の調整をしているとはいえ、ご案内は早めにお送りする必要があります。
また当日、お渡しする手土産を準備しておきます。冷蔵品や賞味期限が短い食品などはNG。ご本人向けであればゴルフ用品など、奥様やお子様などご家族向けであれば日持ちのするお菓子なども候補に検討してみましょう。
当日にすべきこと一覧
数々の段取りを経ていよいよ迎える接待の当日、正念場です。
心がけておきたいのは相手への気配りと同時に自分自身も楽しんでプレーをすることです。ともすると取引先を持ち上げることに終始して、プレーが疎かになることもあるでしょう。しかしゴルフそのものが雑になると、相手をしらけたさせり不快な雰囲気を生みかねません。
せっかくの場ですし、一定の配慮はしながらも1日を自分なりに楽しんでいきましょう。
お出迎えと事前準備
会場には早めについて準備をします。取引先をお出迎えするのは必須です。事前に数日間の天候・気温についてリサーチしておいたうえで、会場では当日のコンディションや風などについて情報収集をし、必要なときにお伝えできるようにします。
またペットボトルの水やお茶、飴やガムなども用意しましょう。暑い時期は虫よけスプレーや日焼け止め、寒い時期には温かい飲み物やカイロなど、ユーザー目線で必要になりそうなものをリストアップしておきます。当日はすぐに取り出せるよう準備しておきます。
プレーのマナー
プレーファーストは必須です。気持ちよく接待先の方々にゴルフをしてもらうためには、普段以上のマナーと気配りが必要です。
自分のOBやロストボールは探さない、ミスショットをしたら走って移動、2打目以降はゴルフクラブを複数持っていく、ホールアウト後はカートまで迅速に移動することなどを実践しましょう。
アドレスに入ったら相手の視野に入らないようにすること、また同伴プレーヤーが打ったボールの行方もしっかり確認しておき、わからなくなったときには教えられるようにします。同時に打数もカウントしておき、いいショットが出たときには「ナイスショット」「ナイスパー」などと適切なタイミングで声をかけます。
接待ではルールにも柔軟に対応しましょう。相手先の方が普段楽しんでいるルールを最優先にします。そのリサーチがあらかじめできていると当日もスムーズです。
↓↓↓ラウンド中に守るべきゴルフのマナーについてまとめました。
ゴルフ接待の注意点
気持ちよく取引先にラウンドしてもらうためにもぜひ守っておきたい注意点があります。
まず行き過ぎた気遣いはNGです。気を使い過ぎてそこそこのショットに「ナイス!」などと声をかけてしまうと、気分を害してしまいます。気遣いは必要ですが過剰にならないように注意をしましょう。
そして大前提として仕事の話をこちらから持ち掛けることはしないこと。懇親会の席などでも自分からそうした話を投げかけることはしないように。当然、相手からそうした話があったときは別ですが、基本的には「仲間とゴルフを楽しむ場」という前提は崩さないようにします。
プレー後にすべき事とは?
終了後は一緒に風呂で汗を流すのもいいでしょう。湯船につかっているときにゴルフで印象に残った一打などを共有することでお互いの距離をさらに縮められます。
お帰りになる際には手土産を渡します。ご家族向けの場合には「お子様にどうぞ」などと一言かけると相手も受け取りやすいです。別に懇親会などを用意している場合は、その場でゴルフの内容を振り返ったり、次回の希望なども聞いておくとベターです。
お帰りになる際にはお見送りを。1日、ゴルフにお付き合いいただいたことに対して感謝の気持ちをこめてご挨拶をしましょう。
必要な場合は後日、取引先にお礼状もお送りします。ここでも印象に残った思い出などについて一言触れておくとさらに気持ちのこもったものになります。
↓↓↓ゴルフのコンペについて、参加するときのポイントなどを詳しくご紹介します。
ゴルフ接待4つのメリット
苦労も多いゴルフ接待ですが、これだけのことをやり遂げることを通じて、自分自身にも実はたくさんのメリットがあります。
会えない人に会える
会社の経営者や取締役などがゴルフをしている割合は多く、コンペなら出てくる人も少なくありません。普段はなかなか会う機会がない方でもゴルフなら一緒にプレーすることが出来る可能性が高くなります。
オフレコの話ができる
ゴルフは長い時間、一緒いられるスポーツでもあり、いろいろな会話ができます。信頼関係が築ければ、深い話ができて、オフレコの話が聞けるチャンスもあります。もしかしたら転職などのきっかけになるかもしれません。カート場などでは積極的に会話をするようにしましょう。
プレッシャーに強くなる
ラウンドではドライバーからパターまで一打一打がスコアに直結してきます。先方はあなたの一挙手一投足を見ています。またゴルフ初心者であれば、同伴者に迷惑をかけないように必死にラウンドします。常に精神的に負荷がかかるため、重圧にも強くなります。
それでもなかなかメンタル面が弱くて困っているという方へ。対処の方法を詳しく紹介しています。↓↓↓
トーク力・プレゼン能力が上がる
ゴルフ接待では自分の経歴や会社のこと、業界についてなど多岐にわたるトピックスを通じて、トーク力も上がり自然とプレゼン能力もアップします。またゴルフは会話のとっかかりに最適すぎるツールです。「いいクラブですね」「今日はグリーンが固いですね」など話題が尽きることはまずありません。
ゴルファー同士、18ホールの中でお互いに苦難を乗り越えた後は、仕事とはまた違った友情が生まれます。趣味のスポーツを通じて仕事の成果も得られるというのはなんともうれしいことです。
↓↓↓後輩などにゴルフを教えるときにはどうしたらいいのか。上手に伝えるコツとポイントを整理しました。
↓↓↓いつでも押さえておきたいゴルフスイングの基礎、総まとめです!
ビジネスマンにとって絶対に失敗出来ないミッション、それがゴルフ接待です。気苦労や手間も多く大変であることは事実ですが、それがゆえに得られるものも莫大です。事前準備から当日の進行、後日のフォローなど基礎的なポイントを押さえてぜひ、接待を成功に導いてください。それは何より自分自身のビジネスとゴルフ両方での大きな財産になるはずです。