ゴルフ好きにとって、長く続く海岸沿いのリンクスを存分に楽しめるラウンドはまさに理想ですよね!毎年7月に行われる「全英オープン」でもリンクスを使用します。
日本にも「◯◯リンクス」と呼ばれているところはありますが、実は「リンクス」とは、ある条件を満たさないと認められないそうです。では、どのような条件がいるのでしょうか?
今回は、ゴルフ発祥の地との関係が深い「リンクス」についてご紹介します。一度はプレイしてみたい憧れのリンクスの秘密に迫ります!
リンクスとは…?
海岸沿いの地形を利用したフラットな砂地のことを言います。発祥の地スコットランドでは、一般的にゴルフ場のことを「リンクス」と呼んでいます。
リンクスのはじまり
イギリスとアイルランドの海岸沿いには、起伏に富んだ広大な「リンクスランド」と呼ばれる砂丘地帯があります。耕作には適していないのに、ゴルフにとっては最適な土地です。
芝は、「ベント」や「フェスキュー」と呼ばれる強い芝生が密集して生えています。地形、傾斜には人工的な手を加えずに、フェアウェイとグリーンだけの芝生を刈っています。代表的なコースは、「セント・アンドルーズ」と「カーヌスティ」です。
セント・アンドルーズ
セント・アンドルーズとは、1552年に作られ、“ゴルフの聖地“と呼ばれています。世界最古とされ、”神と自然が造った”と言われています。「全英オープン」「全英女子オープン」の開催実績を持つコースです。100を超えるバンカーが存在し、フェアウェイとグリーンが波のようにうねっています。このリンクスの全英オープンで、タイガー・ウッズ選手は2回優勝しています。
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カーヌスティ
カーヌスティとは、1850年にオープンし、全英オープンを7回開催しています。戦略性に富み、他のリンクスにはない「バリー・バーン」という小川が流れています。この小川が難易度を高めており、南アフリカの黒豹と呼ばれた米国人以外で、ただ一人のグランドスラマーのゲーリー・プレーヤーは、「世界で最も難しい」と語るなど、世界の中でも5本の指に入る難しさを誇っています。
1999年の全英オープンでは、優勝を確信した選手がバリー・バーンに入れ大逆転されて優勝を逃しています。「カーヌスティの悲劇」として現在でも語り継がれています。今年の全英オープンはこのカーヌスティで開催される予定です。
本物のリンクスとは?
リンクスとは、地形を活かしたというだけでは認められません。リンクスと言われるためには、以下の10の条件を満たさなければいけません。
・海沿いにあること
・土壌が砂質で排水がいいこと
・自然の地形を生かしていること。
・自然にできたコブや傾斜を人工的に平らにしていないこと
・ラフには海岸特有の自然の植物があること
・バンカーが数多くあり、ほとんどが小さくて深いこと(砂が風に飛ばされることを防ぐため)
・フェアウェイに散水をしないか、しても稀なこと
・立木がないか、あっても非常に少ないこと
・コースが真っすぐレイアウトされ、イン・アウトが折り返しになっていること
現在、日本やアメリカなどでは、単に木が少ない平らで「フラットなコース」の総称となっています。本来のリンクスとは、木が少ない、自然の地形を活かしているだけではなく先に挙げた10の条件が必要になります。
リンクスの魅力とは!?
世界中には、約3万5,000のコースがあると言われ、そのなかでも本物のリンクスは150ほどしかありません。プレイの本質は自然との戦いとも言われています。人が造ったものでは味わえない、自然と戦う体験をできるのが魅力ではないでしょうか?
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農地には適さないけど、ゴルフには最適な土地というのはとても不思議ですよね!ほんとに”神様”が存在して、神が造ったかのようなコースです!
特にイギリスやスコットランドのリンクスは、シングルプレーヤーでも「ボール100個あっても足りない」という都市伝説があるくらい難しいと言われています。でも、約500年前の人達がラウンドした場所で挑戦してみたいですよね。
現在は、全英オープンの観戦ツアーや各旅行会社のオプションツアーなどでプレイができるようです。あなたも一度は“聖地”を訪れてみてはいかがでしょうか!