コースに設置された残り距離表示は100Y。PWで打ったらナイスショット、 なのにピンまでぜんぜん届かなかった、なんて経験はありませんか。
その原因がコースの表示にある可能性があります。実はゴルフ場の表示にはちょっとした落とし穴があります。それをよく理解していないとせっかくいいショットをしてもまるで届かず、悔しい思いをすることになってしまいます。
今回はゴルフの単位・ヤードとコース上の注意点、計測のための便利な方法についてご紹介します。目標までの正確な距離を知り、なおかつ自分自身のショットがどこまで飛ぶかを知ることはとても大切です。ゴルフの上達につながるポイントなのでぜひチェックしてみてください。
目次
ゴルフ距離の単位・ヤードとは
1Yは何メートルなのか正確にわかりますか?
ゴルフを始めた初心者の方の多くが「ヤードって何?」「メートルじゃないの?」と戸惑います。
メートルと違ってヤードはアメリカなど特定の国でしか使われていない単位です。アメリカンフットボールなどの競技では耳にしたこともあるかと思います。そもそもゴルフは、ヤードという単位を使っているイギリス発祥の競技であり、そうした経緯もあって日本でもこの単位が定着しました。
1Yは0.9144メートル、91.44センチです。だいたい90センチが基準と覚えておくといいでしょう。おおよその見当をつけるにはメートルに0.9をかけます。たとえば「ドライバーが300メートル飛ぶ」といったら、300×0.9でヤード単位にすると「270Y飛ぶ」ということになります。
ヤード・メートル早見表
コース上の表示と注意点
ゴルフ場には「ヤード杭」が設置されています。これによってグリーンまでどの程度残っているかを把握する目安になります。
ヤード杭にはいくつかのタイプがあります。残りヤードを数字で表しているもの、線の数で示しているもの、色で示しているものなどです。
線の数で示しているものは、1本が50Y、2本が100Yなどと決まっているタイプです。また色で表示しているものは赤が100Y、白が150Y、青が200Yというルールで区別できるようになっています。
さらに植木や看板などを代わりに設置しているゴルフコースもあるので、初めての場所では表示の単位やルールなどを事前に確認しておきましょう。
杭表示のタイプ
ヤード杭の表示はプレーをする際に重要な情報になりますが、実際の競技中には注意すべき点があります。ヤード杭はグリーンまでの残りヤード数を示しています。計測の方法には2つのタイプがあります。
一つはグリーンのセンターまでを基準にしているケースです。真ん中までを測っているため、ピンがグリーンの手前側にきってある場合、表示をそのまま受け取って打つとオーバーしてしまいます。
もう一つはグリーンの手前のエッジまでを基準に記しているケースです。こちらの場合はピンがさらに遠い位置にあるので、番手が1つか2つ上のゴルフクラブを選択する必要があります。
計測の仕方がグリーンのセンターまでなのか、フロントエッジまでなのかはゴルフ場によって違いがあります。ミスを防ぐためにもスタート前にあらかじめ確認をしておくことが大切です。
2グリーンのコース
また2グリーンのゴルフ場では表示方法が変わります。左右それぞれの距離を両サイドで表しています。たとえば右側のグリーンを使っている場合はコースの右側に設置された杭で正確な残ヤードを表しています。
競技中はボール位置に近い方を参考にするのではなく、どちらを使っているかによって判断をしましょう。
ピンまで比較的、近く障害物がない場合は転がしアプローチがお勧め、上手くいくレッスンを公開しています!
表記との誤差
また杭から離れると状況がまた、変わってきます。上の図のように、ピンまで誤差が出ることを頭に置いたうえでゴルフクラブの選択や打ち方の参考にしましょう。
番手ごとの平均一覧
あなたは番手ごとの飛距離を把握していますか?どのゴルフクラブを選択したらどのくらい飛ぶのかを知っておくことはとっても重要なことです。
ゴルフ場では杭などを参考に状況を正確に判断すること。それに加えてあなた自身の飛距離について知ること、ゴルフのマネジメントには2つとも欠かせません。
ゴルファーの方々の番手ごとの平均は上記の表のとおりです。また、アイアンの場合は下のような形が平均です。番手ごとの「階段」ができているかも一度、確認してみましょう。
自分で計測する方法
では杭などが設置されていない場所で正確な距離を割り出すにはどうしたらいいでしょうか?
歩測
ゴルファーの方が身につけておくと便利なのが歩測という方法です。読んで字のごとく歩いて測ります。
1Yは約90センチ。日本の成人男性であれば大きく一歩を踏み出すとだいたい90センチくらいになります。その歩幅をキープして実際に歩けるようにし、歩いて計測します。ヤード杭のあるところからボールまで、90センチの歩幅で歩けば引き算でおおよその残りが算出できます。
ちなみに一般的な日本間にある畳の短辺は約90センチ、長辺は180センチです。自宅で歩幅を確認するのに便利ですので覚えておきましょう。
歩測の方法その2
上記のような90センチの歩幅が大きすぎる場合は、自分が普段歩く歩幅で10Yを進むのに何歩かかるかを測ることも有効です。たとえば「11歩で10Y」という基準がわかれば、1歩が0.9Yになるので、歩数×0.9で計算できます
ゴルフの計測に便利なアイテム
さらに正確な測り方ができる、とても便利なゴルフ専用アイテムがあります。
ゴルフ用の飛距離計
非常に便利でゴルフのプレーファストにも大いに役立ちます。レーザーやGPSを使うなどして正確に目標までのヤード数を算出してくれます。お勧めのモデルや実際の選び方について解説をしています。
スマートフォンのアプリ
専門の機械を買わなくても、スマートフォンのアプリを使うと計測ができます。有料・無料とさまざまなものがあるので、試してみるといいでしょう。ここでは初心者の方からベテランのゴルファーまで幅広くお勧めできる3つのアプリをご紹介します。
・「ゴルフな日」
出典:ゴルフな日
ティーショットが何ヤード飛んだかのほか、ボールからグリーンまでの残りヤード数を測れます。ゴルフ場のレイアウトは事前にダウンロードが可能で、買い切り版は1コース目が無料、2コース目以降が350円。また、月額課金360円で全コースが使い放題のSu版もあり。こちらはゴルフ場の高低差や風向きなどもわかります。
・「Golfshot Plus」
出典:Golfshot
ボールからグリーンまでの計測機能に加えて、ゴルフのスコア記録機能もついているアプリ。無料でこの両機能が使用できます。また有料版(年間約30ドル)はハザードまでの測定やゴルフクラブの選択アドバイスなどさらに充実した内容となっています。
・「Fun Golf GPS」
出典:FunGolfGPS
GPSによる計測やゴルフスコア入力が可能なアプリ。値段は一ヵ月単位で480円、1年間で4000円から選択可能。OSはiOSのみとなっています。
ちなみにスマホのGPS機能はバッテリをかなり消費します。ゴルフ場で実際に長時間使う場合などは充電ができるよう手配をしておくことをお勧めします。
ほかにもスコアが簡単に記録できるものなど便利なゴルフのアプリをご紹介しています!
ゴルフでは距離の感覚はとても大切です。自分自身が最高でどれくらい飛ばせるのか、どのクラブを使うとどのくらい飛ぶのか、しっかりと把握をしておきましょう。
そうするとラウンド当日の自分のコンディションを把握する基準になりますし、それに合わせてクラブ選択や打ち方も調整できます。日ごろからゴルファーとしての感覚を磨いておき、狙い通りのショットが打てるようにしていきましょう。