「最近ボールが飛ばなくなった」と嘆いているあなた、もしかして、ただやみくもに振っていませんか?
ゴルフでは、単純に思い切り振ってもヘッドスピードを上げても、飛距離をアップすることはできません。
見習うべきは女子プロゴルファー達のスイングです。彼女たちは、ボール初速と飛距離の関係を理解してショットを打っています。今回の記事は、その関係を徹底解析します。
ボール初速を上げて、飛距離をアップする方法を理解し身につけられたら、あなたも+10は期待できます。「最近ドライバーの振り方がわからない人」や「もっと遠くに球を運びたい人」は必見です。
目次
ボール初速|飛ばしの3要素
3要素とは「ボール初速」「スピン量」「打ち出し角」です。飛距離を出すには、レベルに近いアッパー気味の軌道でインパクトを迎えて最適なスピン量と打ち出し角を生み出すことが重要です。
「ボール初速」とは?
インパクト後に球が飛び出していく速度です。ヘッドスピードが速くてもミート率が悪いと、ボール初速は上がりません。ボール初速は、下記の計算式で表すことができます。
計算式:ヘッドスピード × ミート率 = ボール初速
ミート率は最大で「1.5」で、アマチュアゴルファーの値は「1.35~1.39」程度です。ヘッドスピードの1.5倍のボール初速を目指すことが飛距離アップのカギになります。
<ヘッドスピードと飛距離の早見表:ドライバーの場合>
打ち出し角
打ち出される球の角度です。打ち出し角は、ヘッドスピードによるスピン量によって変わってきます。ボール初速の速い人は、球のスピン量が多くなるために、高さが出てキャリーが伸びます。遅い人はスピン量が少ないので伸びずに失速してしまいます。
それを補ってくれるのが、クラブフェースのロフト角になります。遅い人は、ロフト角が大きいものを使うと理想的な角度で飛んでいってくれます。アマチュアの理想としている打ち出し角は、13°~15°と言われています。ちなみにプロゴルファーは12°~14°が良いと言われています。
スピン量
バックスピン量のことを言います。それにより球が高く上がります。ボール初速の速い人のショットはスピンがよく効きます。理想のスピン量は「2200~2500回転」と言われています。
ボール初速が遅い人は、バックスピンかからず少な過ぎると、ドロップしてキャリーを稼ぐことができなくなります。
ボール初速が速いとなぜ飛ぶのか?
ボール初速を上げるためには、ヘッドピードとミート率が密接に関係しています。0.05上がるだけでボール初速は「2m/s」上がります。
「たったそれだけ?」と思いますが、飛距離はボール初速の4倍と言われていますので、8ヤード伸びます。8y伸びるというのは、セカンドショットで1クラブ短いクラブが持つことができます。
ボール初速を上げるには「ミート率」が重要
ヘッドスピードが遅くても、ミート率が高ければ飛距離は伸びます。いくらスイングが速くても、芯に当たらなければパワーをロスしてしまい、ボール初速が落ちてします。
ボール初速を上げることで「打ち出し角」「スピン量」を生み出す要素としてとても重要になるので、しっかりと芯で捉えられるスイングを身につけることが大切になってきます。
ミート率を上げるボール初速をアップする練習ドリルです!女子プロが親切丁寧に教えてくれます!
ヘッドスピードを上げるテクニック
飛距離を伸ばすには、クラブを速く振りボール初速を上げることが求められますが、毎ショットフルスイングはバランスを崩したり、ケガをしたりして、ゴルフに悪影響をもたらします。
また、年を重ねるにつれて体力も落ちてきますので、速く振るためには、芯に当たりやすい優しいドライバーに変えることも手です。そうすることで、ボール初速が簡単にあがります。
<長尺シャフトに変える>
長尺に変えることで、遠心力が増し、スイングアークも大きくなります。
シャフトを1インチ伸ばすとヘッドスピードが約1m/s上がり、ボール初速が約1.5m/sアップします。2インチ伸ばせば、倍の3m/s上がり、飛距離が最大15ヤード伸びるときもあるそうです。
長尺のメリット・デメリットをまとめています。参考にどうぞ!
<ゴルフクラブを軽くする>
全体的にドライバーの重量を軽くします。クラブが軽くなることで、これまでより体が楽にスイングすることができるので、ヘッドスピードが自然と上がってきます。速く振ることでインパクトも強くなるので、ボール初速もアップしてきます。
注意点として、クラブが軽くなるとどうしても手打ちになる傾向が出てくるので、胸の前にできた両肩と手首の三角形を崩さずにスイングすることで手打ち防ぐことができます。
小平智プロも三角形を崩さずにショットを打っています。これが基本になります!
クラブを変えてもボール初速が上がらなければ…
ゴルフは良いクラブを使うことで上達することもあります。しかし、基本はスイングがしっかりしないと良いショットを打つことができません。
ドライバーを変えてもボール初速がアップしなければ、スイングを修正することが求められます。現在のゴルフクラブに合った方法は2つあります。
・フェースを開かないようにする
・トップで間を作る
この2つの方法を意識して振ってみてください。ボール初速が上がり、しっかりと球を捕まえることができので、飛距離もアップします。
フェースを開かないようにする
ボール初速を上げるには、インパクトの時のフェースの向きが重要です。多くのアマチュアゴルファーは、球に当たる瞬間に開いてしまいパワーが球に伝わらないので、ミート率が下がります。
インパクトで開いてしまう原因は、トップでフェースが開いてしまっているからです。そうなるとインパクトでも開きます。
トップで開かないようにするには、シャットフェースにすることです。トップで左手甲をまっすぐにし、右手首を90度に曲げます。そうすることで、トップでクラブのフェース面が空を向きます。
トップでできた右手首の角度をキープしながら、インパクトを迎えます。そうすることで開かずにヒットすることができるので、ミート率も上がり、ボール初速もアップし飛距離も伸びます。
世界屈指の飛ばし屋「ダスティン・ジョンソン」はシャットフェースです。彼の強さとスイングの秘密がわかります!
トップで“間”を作る
ゴルフで飛距離を出すにはスイングプレーンを外さないことです。バランスを崩すくらいマン振りしても、きちんとプレーン上に沿っていれば、まっすぐ遠くまで飛んでいきます。逆にフォームがきれいでも、プレーンから外れたら芯にも当たらないので飛びません。
プレーンを外さないようにするには、トップでしっかりと上半身を捻り1テンポの間を作ることです。間を作ることで、シャフトがプレーン上を通るようになります。インパクトに入るタイミングも取りやすくなるので、スムーズにスイングすることができ、ボール初速を速くすることができます。
いかがでしたか?ボール初速を上げることができたら、飛距離はアップさせることができます。最近のドライバーはどんどん進化してミート率も高くなりやすくなっています。飛ばすには、ヘッドスピードも大切ですが、ボール初速を上げるためには芯に当てることが大切です。
ぜひ、ご紹介した練習ドリルを試していただき、飛距離アップを極めてください!