残り90ヤードのアプローチ。ここはピンそばに寄せられそうだなぁ。サンドウェッジでカッコよく寄せてワンパットでバーディ決めてやろうかな。グリーンが左側に傾斜しているからファーストバウンドはピンの右側に出すイメージで…
ボールは少し右側に置いて、ハンドファーストで構えて、これで完璧!後はイメージした通りに打てば、バーディは間違いない!……
あれ…グリーンの手前までしか飛ばない、なんで~!?
SWのフルスイングでちょうど乗るイメージだったんだけど、もっと思い切り振らないといけなかった?ピッチングではオーバーするし、90y以内のアプローチはサンドだけでよかったんじゃないの?どういうこと!?
今回は、中途半端な残り距離を攻略できるアプローチウェッジについてご紹介します。
ゴルフの失敗は、クラブのせいにはしてはいけないことは分かっているけど、助けを借りることでストレスがなくなり、予想以上の結果を生んでくれます。ぜひ、アプローチウェッジを試してみてください。
目次
アプローチウェッジ(AW)とは
ピッチング(PW)とサンド(SW)の間の距離の差を埋めるためにアプローチウェッジは作られました。
アプローチウェッジの誕生秘話
アプローチウェッジの産みの親は、ジャンボ尾崎プロです。ティーショットで飛ばし、100ヤード以内のショットでスコアメイクするジャンボスタイルを確立するために、ウェッジにはこだわりがありました。
2本だけだと、届かなかったり、飛びすぎたりする状況が出てきます。フルスイングに近いほうが、軌道が安定するのでPWで強さや距離をコントロールするのは難易度が上がります。
2本の間の距離をフルスイングで打てるクラブがあれば、距離を合わせる難しいショットを打たなくてすみます。アプローチウェッジでシンプルに振れると、マネジメントに専念できるので、スコアメイクも簡単になります。
正しいアプローチウェッジの選び方
アイアンセットにはPWまでがセットになっていることが多いので、追加するウェッジの選び方は、PWの流れに合わせて探す必要があります。今使っているアイアンのロフト角度の流れをみてください。その中で重要なのがPWのロフト角になります。
ピッチングがスコアに直結することはご存知ですか?ぜひ確認してください!
アプローチウェッジ|ロフト角の見極め方
ピッチングウェッジが44度だとしたら、SWが56~58°なので、最低でも12度の差があります。その差を知ることで自分に合うアプローチウェッジを探すことができます。ロフトの角度は、ゴルフショップで測ってもらえます。
<PWが44°の場合>
44° → 50° → 56°(間隔が6°)
<もっと細かく打ち分けたい場合>
44° → 48° → 52° → 56°(間隔が4°)
SW(サンドウェッジ)の角度は変わりませんので、アプローチウェッジの選び方はSWとPWの間を埋められるクラブであればOKです。
素材
アプローチウェッジの素材の種類は、軟鉄、ステンレスなどがあります。また仕上げもノーメッキ、黒染めなどがあります。
「軟鉄、ノーメッキ」の組み合わせにすると、ヘッド全体が錆びてきますが、インパクトでのボールの吸い付きは抜群で、スピンもかかり玄人好みのアプローチウェッジになります。好みですので、ゴルフショップで試し打ちをしてフィーリングを確認することをおすすめします。
重量
アプローチウェッジは短いので、軽いよりは重たい方がスイングしやすく距離感を出しやすくなります。ご自身のアイアンの重さの流れに合わせると、バランスがよくなるのでおすすめです。
レディースの方は軽い方が打ちやすければ、それでも大丈夫です。ただ、手打ちにならないように、しっかりと脇を締めて体を回転させて打ちましょう。
自分のクラブを探すためにはクラブフィッティングを活用するとすぐに見つかります。
シャフトの硬さ・重さ
アプローチウェッジは、フルスイングよりも振り幅やリズムで距離をコントロールするクラブです。
シャフトはアイアンよりも少し重めがいいでしょう。ゴルフクラブのバランスは、ドライバーが一番軽く、ウェッジが一番重たくなります。ダフりやザックリを防ぎたい場合は硬めに、トップを避けたいなら軟らかいものにすると効果があります。
おすすめアプローチウェッジ
アプローチウェッジは、女性やゴルフ初心者、上級者向けとバリエーション豊富です。人気のある3つを紹介します。好きなメーカーのクラブだと気分もよくなるので楽しくゴルフが出来ます。
タイトリスト
世界のトッププレーヤーが愛用するアプローチウェッジです。精巧に計算されたヘッド設計はバランスもよく落ち着いて構えられます。ゴルフ初心者には少し難しく感じるかもしれませんが、ピンを果敢に攻める気持ちにさせてくれます。
フォーティーン
ゴルフ中級者向けですが、ほどよく優しいのであなたの技術が活かせます。ヘッドを開いても閉じても構えやすく、ソールが広いので抜けがよく、芝生に刺さりません。再現性の高いショットが打てます。
クリーブランド
芝の薄いところやベアグラウンドで威力を発揮してくれるアプローチウェッジです。バンス角が少ないので、フェースにボールが直接当たります。ダフリやトップのミスショットを防ぐことができます。
寄せが上手くなる3つのコツ
アプローチウェッジで簡単に寄せることができれば、ゴルフのレベルが格段に上がります。
スタンス
スタンス幅は肩幅より少し狭くします。アプローチウェッジのボールの位置は真ん中でOKです。左足を少し開くと体が回転しやすくなります。振りに窮屈さを感じるなら試してみてください。
グリップは短く持つ
ボールをコントロールするにはクラブを短く持つことが鉄則です。特にアプローチウェッジでは、自分の思うままに操りたいので短く持って打ちましょう。また、細かい距離感を出す場合、スイングの強弱で合わせると難しくなるので、グリップの持つ位置を微調整しましょう。
ゴルフではグリップの握りはとても大切です。初心者から上級者までチェックしてみましょう!
勇気を持って振り幅を大きくする
アプローチウェッジのショットは、ボールへの入射角度がとても大切です。鋭角でも浅すぎても(シャロー)打点が安定しません。振り幅を大きくすることでヘッドの軌道が安定するので、再現性が高くなります。
また、ボールの下にどれだけ芝生があるのかを確認することも大切です。ボールが浮いている状態ですと”だるま落とし”になる可能性があります。その時は、あまり打ち込まないようにするとクリーンヒットできます。
アイアンはレベルブローで打つと打点も安定し方向性も良くなります。アプローチウェッジもレベルで打つと抜群のコントロール性を発揮します。
アプローチウェッジを持つことで、サンドウェッジのようにバンスの影響を受けないので高さや距離が一定になりボールの転がりが安定してきます。ご紹介した3つのコツを実践していただければ大失敗は免れます。
ゴルフは、少ない打数を争うスポーツですので、失敗を少なくすることが大切です。難しいクラブを使うよりも、確実に寄せられるアプローチウェッジを使うことがスコアアップの鍵になります。コースではあなたの味方になるでしょう!ぜひ、試してみてください。