こんにちは。GOLFavo編集部の今川です。
みなさんは「パークゴルフ」ってご存知ですか?
20代、30代の方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、1983年に北海道幕別町で生まれたこのスポーツは以前ブームとなった時期があったんです。そして今また密かにブームになりつつあり、年々競技人口が伸びてきているそう。
調査してみると、全国になんと1283ものパークゴルフ場があり、ちびっこから年配の方まで、初心者でもかんたんに楽しめるそう。特に北海道では競技が盛んらしくその輪がどんどん広がっているそうです。
どんなルールで、本当に初心者でも楽しめるのか、埼玉県大宮市にあるO・Fパークゴルフに行って実際に体験してまいりました。
目次
パークゴルフとは?
ルールはほぼゴルフと同じ。ティーイングエリア(最初に打つ場所)から、カップにボールが入るまでの打数を競います。
ゴルフと大きく違う点は、パークゴルフはクラブが一本のみ。クラブにロフト角が付いていないので球は高く上がらずに、基本的には転がります。(上げる打ち方のスキルもあります)ボール1個とクラブ1本があればOKです。
コースはゴルフよりも短く、1ホールの最長距離は100mまで。9Hで500m以内となっています。通常のゴルフはパー5で500m前後ですので、パークゴルフは9ホールで、ゴルフの1ホール分くらいといった感じ。スコアは33×33のパー66で設定されています。
コースは9ホールごとに区分されていて9.18.27.36とまわることが出来ます。9ホールのプレイ時間は4人でまわっておよそ40分。1ラウンド18Hの他にも、半日まわり放題、一日まわり放題といった昼食をはさんでプレイするシステムを設定している所も多いようです。
パークゴルフ場行ってみた
JR大宮駅からバスで荒川方面へ15分。バス停から徒歩5分のところに、昨年10月にオープンしたばかりのO・Fパークゴルフがあります。さいたま市初のパークゴルフ場だそうです。
同エリアの河川敷には、野球グラウンド、テニスコート、フットサル場など広大な設備が併設されていて駐車場も広々。ほとんどの方は車で来るそうです。しかし、河川敷を歩くのも気持ちがよいのでバス旅もおすすめです。
真夏なので着いた時点で汗だく…
看板を見てみると、ゴルフと同じ2コース18ホールあります。パー3からパー5までありますが、もっとも長いホールで74メートル(74ヤード)、短いホールで30メートル(27ヤード)。ゴルフと比べると随分コンパクトなコースです。
パークゴルフの総距離はルールで定められているので、どのパークゴルフ場もだいたい同じ大きさです。コースの広さは野球のグラウンド一面くらいです。
利用券を購入してからプレイ開始です。
プレイ料金は……なんと1ラウンド700円!!!激安っ!ゴルフの10分の1以下です。
パークゴルフは低料金で遊べるのが特徴。1ラウンドも18ホール、4人でまわって約35分~40分と時間も短いのでとても遊びやすいですね。プレイに必要な、クラブとボールですが、これはほとんどのパークゴルフ場でレンタルできます。場所によっては貸し出し数に限りがあるので、注意してください。
パークゴルフはティーイングエリア(台の上)から第一打を打ちます。
空振りはノーペナルティ、もしクラブに当たってもティーイングエリアから球が落ちなければ、何度でも打ち直すことができます。なので、芝に落ちた地点から第2打が始まります。第一打を打ってからカップに一番遠い人順に打っていきます。
兎にも角にも、最小打数でカップインを目指すスポーツです。
ルールとマナー
マナーに関してはゴルフ場ほどの規定はありませんが、コース上でみんなが楽しくプレイするためのルールが定められています。とはいえ、それほど難しいものではないので最低限のルールさえ知っていればとりあえずOKです。
細かなルールに関しては、コースに掲げられた掲示板や、プレイを繰り返す中で、学んでいってください。最低限のマナーだけを守ってとりあえずは楽しみましょう。
<ルール>
コースでプレーをするうえで絶対に知っておくべきルールは2つ。
わざと球を蹴ったり、打数の過少申告、クラブを逆にして打つ、といった当たり前のペナルティは除外します。覚えておきたいルールは、ペナルティの打罰と、OBのエリアに関してです。あとはクラブでボールを打ってカップに入れるだけ。子供でも簡単に分かります。
■ペナルティは全て2打罰
OBエリアに入った、スイング中球を2度打ちしたなどのペナルティは全て2打罰です。
■OBエリアとOBライン
OBエリアはある一定の決められた区画にボールが止まった場合ペナルティを受けます。OBエリアに入っても球が突き抜けたりしてエリア外に出た場合はOBではありません。
OBラインは一定のラインを超えた場合にペナルティ(2打罰)になります。
<マナー>
前の組がホールアウトしてからボールを打ちましょう。パークゴルフはホールが短いため、打ちこんでしまう可能性があるので、必ず前の組が次のホールに向かってからスタートしましょう。
また過度に強く打ったり、クラブを放り投げたりなども絶対NGです。服装などはゴルフ場と違い規則などはありませんが、コースでのヒールやサンダルはプレイし辛く、転倒の危険性もあるので、運動に適した服装でプレイすることをオススメします。
基本的に打順は、カップに遠い人から順番に打っていきましょう。時間がかかりそうな場合は打てる人から先に打っても問題ありません。
Let’s Play パークゴルフ!
パークゴルフに必要な道具はクラブとボールだけです。
クラブの見た目はドライバーに近いですが、長さはパターと同じくらい(規定で重量600g以下、長さ86㎝以下)、ボールはテニスボールを一回り小さくした程度(直径6センチ、重量80~95g以下)。ボールは合成樹脂で出来ているので、若干の弾力性があります。
さっそく第1打を打ちます。ティーは元から台座に設置されているので、ボールを乗せて打つだけです。
ゴルフのパターの様に打ちますが、パターにしては距離もあるので力加減が難しそうです。
握り方はどんな形でもOK。握りやすいグリップ方法で問題ありません。一番スイングしやすい持ち方を探してみてください。パークゴルフのクラブにはロフト角がないので、球が上がりません。右側に置くと余計に上から打ち込むような形になってしまいます。
ボール位置は左足寄りにして、若干オープンスタンスで打つと、スムーズに良い球が打てます。
パークゴルフのコツ
パークゴルフのコツは2つあります。この2点を守ることが出来れば初心者でも比較的良いスコアでコースをまわれます。
1.OBをしない
OBをしてしまうと+2打罰となるので、次に打つ時は第4打目とカウントされてしまいます。距離の短いパークゴルフで+2打はかなりのハンデになります。上記ホールでは両サイドにOBはありませんでしたが、ホールによっては設置されているので、注意して打ちましょう。
2.フェアウェイに打つ
ラフ部分の芝は長く粘りのある草です。ボールも大きいので、ラフに入れてしまうとボールの勢いが殺されてしまうので、出すのに一苦労するかもしれません。距離感が合わせ辛いので、強く打ち過ぎてOBなんてことも…思い切り打つよりもコントロールを重視してフェアウェイに飛ばしましょう。
フェアウェイかラフかで芝の状態が全く違うので、ボールの転がりに大きな差がでます。
ラフからのショットはインパクトの瞬間、芝がクラブに絡むので、思った通りのところに転がすのは難しいです。常にフェアウェイに転がす事で、思い通りの場所に打てる可能性が高くなります。
<ラフからショットのコツ!>
球を上げたい時に、上に向けてアッパー気味に打つ(あおり打ち)のはNGです。
クラブが芝にとらわれてしまうので球は上がりません。ラフから打ち出す時のコツは、ビリヤードの様にボールの下にクラブの上部を当てる事です。かなり打ち込むような形になりますが、それが正解です。球はライナーのような軌道を描き上がります。
これはパークゴルフ上級者のテクニックなので、初心者は無理をせず転がしていくほうが良いでしょう。
グリーンに乗ったらカップを狙うだけです。
一見するとグリーンのうねりはあまり感じませんが、芝が長く目立たないだけなので意外と難しいです。とはいえ、カップは比較的大きいので子供でもバーディチャンスがあると思います。ゴルフの感覚で打つと必ずショートするので、少し強めにパッティングしましょう。
自分のボールが、次に打つ人の邪魔になる場合は、マーカーを差しましょう。マーカーはグリーン上だけでなくコースのどこでも使用できます。マーカーはクラブのグリップ部分に装着されているのでそれを使用してください。
マーカーがなければ10円玉や100円玉を使用しても大丈夫です。
「カラン♪」ボールがカップに落ちた時の乾いた音は最高!
初めてコースをプレイする初心者でもこのカップインの快感はわかると思います。強く打ちすぎると、カップを行ったり来たりしてしまうので注意です。もし最初全然入らなくても大丈夫です。何ホールかまわれば芝の感じもつかめてくるので、入るようになってきますので、がんばりましょう。
ホールアウトしたらスコアをカードに記入します。
グリーン上で記入すると、次の組の邪魔になるので、必ず次のホールのティーイングエリア周辺で記入してください。スコアや良いプレイよりも、他人を気遣う姿勢や、プレーファストが大事です。これはゴルフと同じですね。
さて、1ホールの流れはざっとこんな感じです。
ホール毎に、パー3(3打で入れればパー)やパー4(4打で入れればパー)と決められているので、18Hまわった時点で一番数字が少ない人が勝ちです。もちろん9Hでぱぱっと遊ぶのも良いですし、休憩を入れながら半日遊ぶのも◎。
ただし、夏のコースは炎天下の下でのプレイとなるので、帽子を着用して、こまめな水分補給や休憩を心掛けてください。OFパークゴルフ場は塩分補給のための梅干しをくれたりと、とってもアットホームでした。
👉夏ゴルフ必須の7つのアイテムと、暑さ疲れ対策法をまとめました。
パークゴルフの感想
ゴルフより運動量的には少ないですが、コース上を歩いたりしゃがんだりするので、良い運動になります。平坦な芝生の上を歩くので、膝への負担も少なく、あまり体力のない方でも楽しくラウンドできるのではないでしょうか。
また、パークゴルフのもっとも良いポイントは、親子3世代で楽しめることだと思います。力のないシニアや子供、まったくの初心者でもかんたんに球を転がす事ができるので、家族でワイワイ楽しみながらできます。それに、芝生がとっても気持ちいいです。
実際、O・Fパークゴルフでも週末や連休中は家族連れで賑わっているそうです。クラブとボールのレンタルがあるので、手ぶらで来れるのも嬉しいポイントですね。
こんな人におすすめ!
老若男女どんな人にもおすすめですが、特におすすめな人は…
・家族みんなで楽しみたい
・運動不足を解消したい
・手ごろな価格でプレイしたい
・ゴルフをする体力がなくなった
そんな方はぜひトライしてみてください。ゴルフよりもお手軽で、グランドゴルフよりもコース上の戦略があり、芝生の上で気持ちよくプレイできるのがパークゴルフの魅力だと思いました。
おすすめのパークゴルフ場
■北海道
札幌パークゴルフ倶楽部 福移の社コース
札幌最大級規模のパークゴルフ場。コカ・コーラ杯、ポカリスウェット杯、日本選手権が行われるなど競技が盛んな北海道でも特に有名なコース。札幌市街地からは車で約40分。
■都内近郊
<O・Fパークゴルフ>
さいたま市初のパークゴルフ場でJPGA公認。大宮駅というアクセスもしやすい場所から行くことが出来ます。駐車場も広く、2017年に開業したばかりのキレイなパークゴルフ場。予約なしで行けて、料金も現地支払いなので簡単です。水曜定休。
<荒川・扇河川健康公園パークゴルフ場>
スカイツリーが見える足立区・荒川河川敷にあります。駐車場台数があまりないので、公共の交通機関で来ることをおすすめします。最寄駅からは徒歩10分くらいです。
<川崎市多摩川緑地パークボール場>
神奈川県川崎市にあるパークゴルフ場。最寄駅から20~25分と徒歩だと少しアクセスはしにくいですが、多摩川沿いでサイクリングコースなどもありとても環境が良く気持ちいいです。
■関西
花博記念公園鶴見緑地
大阪鶴見区にあるパークゴルフ場。園内には3コース27ホールが設置され、大人から子供までたくさんの人がプレイを楽しんでいます。用具レンタルも充実しており、手ぶらでも楽しめます。
■九州
月隈パークゴルフ
福岡県博多区にあるパークゴルフ場。公園内にあり、年間数万人がラウンドするそうです。天然芝で子供にもやさしい環境は最高ですね。
その他にも全国各地に素晴らしいパークゴルフ場がたくさんあります。ぜひあなたの近くのパークゴルフ場を調べてみてください。