出典:PGAツアー
4月のマスターズから始まった、世界のトップゴルファーを決める4大メジャー。今年もすべての日程を終えました。
それぞれの大会独特の雰囲気とハードなコースセッティングの中、選ばれた精鋭たちが世界最高峰のプレイを見せてくれました。すべてのサンデーバック9でギリギリの勝負が展開され、テレビの前のあなたも手に汗握ったのではないでしょうか。
歴史に残る名勝負、ギャラリーを沸かせる復活のスーパーショット。そして日本人選手のたくましさと見どころが満載だった4大メジャー。それぞれの大会を改めて振り返ります。
マスターズ・トーナメント
出典:マスターズ
2018年のメジャー初戦、マスターズは4月6日から9日まで、アメリカのジョージア州、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブで開催されました。
マスターズではアメリカのパトリック・リードが優勝しました。初日は3アンダーの69でスタート、2日目を66、3日目は67とスコアをぐっと伸ばしていきます。そして最終日は4バーディ・3ボギーの1アンダーとまとめ、通算15アンダーで初のメジャー優勝を遂げました。
パトリック・リードは27歳。2013年のウインダム選手権でアメリカPGAツアー初優勝、マスターズでの優勝がアメリカツアー通算6勝目となりました。
1打差の2位にはリッキー・ファウラー、2打差の3位にはジョーダン・スピース。日本勢は通算3アンダーの松山英樹が19位、イーブンパーの小平智が28位タイの結果となりました。
全米オープン選手権
出典:ゴルフネットワーク
メジャー第2戦の全米オープンは6月14日~17日まで、アメリカ・ニューヨーク州のシネコック・ヒルズゴルフクラブで行われました。
王者に輝いたのはブルックス・ケプカ。昨年の優勝に続いて2連覇、29年ぶりの快挙を実現しました。
難コースで知られるシネコック・ヒルズ。しかも強風が吹き荒れるコンディションで、トッププロも苦戦を強いられました。
ケプカは初日75の5オーバーのスタートとなりましたが、2日目を66の4アンダー、3日目は72の2オーバーと踏みとどまります。最終日は5バーディ3ボギーの68とし、2位に迫るトミー・フリートウッドを1打差でかわしました。
出典:GDO
星野陸也、小平智、秋吉翔太は予選落ち。松山英樹は10オーバーの16位タイとなりました。
この大会ではフィル・ミケルソンが3日目の13番、カップをそれたボールが動いているうちに打ち返しました。コースコンディションが厳しく、ボールがグリーンを転がり出ることを避けるために「意図的にやった」とミケルソン。
これに対して全米ゴルフ協会は失格などとはせず、2ペナルティのみを課す裁定をくだしました。厳しいコースセッティング、スポーツマンシップをめぐって議論を呼びました。
全英オープン
出典:タイトリスト
2018年の全英オープンはスコットランドのカーヌスティゴルフリンクスで、7月19日~22日の日程で行われた。優勝したのはフランチェスコ・モリナリ、イタリア人としては初めてのメジャー制覇となりました。
最終日、6アンダーの5位でスタートしたモリナリは3日目に続いてノーボギー、じっとパーを重ねていきます。
14番でこの日初のバーディ、18番でも1.5メートルのパットを沈めて、最終日で2つスコアを伸ばします。1打差の2位にはロリー・マキロイ、ジャスティン・ローズら4人が並ぶ混戦でしたが、静かに闘志を燃やしたモリナリが栄冠を手にしました。
日本勢では小平智が1オーバー、35位タイに入ったのが最高成績でした。
この大会ではタイガー・ウッズが通算5アンダーで6位タイ。2013年の全英オープン以来、実に5年ぶりのメジャー大会トップ10入りを果たし、ギャラリーを沸かせました。
全米プロゴルフ選手権
出典:GDO
メジャー最終戦となった全米プロは8月9日~8月12日、ミズーリ州のベルリーブカントリークラブで開催されました。
優勝者は6月の全米オープンに続いて今季2度目のメジャー制覇、ブルックス・ケプカ。
そして、最終日まで大会を盛り上げたのが復調著しいタイガー・ウッズでした。2位に2打差の12アンダーで最終日をスタートしたケプカはこの日も6バーディ、2ボギーの66でトップを守ります。全米オープンの連覇から56日。メジャー通算3勝目を挙げました。
主役となるはずのケプカよりもギャラリーを興奮させていたのがタイガー・ウッズです。最終日は4打差の6位からトップをうかがい、9番ではベアグラウンドからの残り176ヤードを9番アイアンでピン横4メートルにつけバーディ。
18番では6メートルのパットを沈めてバーディ、ガッツポーズを見せ、大観衆の声援を一身に受けました。タイガー・ウッズは通算14アンダー、単独2位の結果に。全英オープンからさらに復調した姿を見せてくれました。
日本勢は前回5位タイで期待された松山英樹が通算4アンダーの35位。小平智は通算イーブンパーで59位、池田勇太は通算1オーバーの65位の成績となりました。
👇2019年からゴルフのルールが変わります。内容を総まとめしました。
これまで8月に開催されていた全米プロが2019年から5月の開催となります。2018年は4大大会の流れが大きく変わる前、最後の年となりました。
松山英樹ら日本勢も優勝争いに絡んでくれることを期待しましたが、残念ながらあと一歩のところでかないませんでした。
しかし今平周吾、時松隆光ら新鋭が大舞台で経験を積み、苦しみながらも松山英樹が光るプレーを見せるなど、今後にも期待を抱かせてくれました。
そして何よりもタイガー・ウッズのプレーはやはり圧巻。これからどこまでプレーの精度を上げてくるのか、とても楽しみです。やっぱりメジャーは見どころが盛りだくさん、来年もどんなドラマが待っているのか楽しみです。