「ナイスショット!」
ゴルフではよく使われる掛け声ですよね。実はこの言葉の使い方には注意をしなければいけないことがあります。お互いの立場や状況次第では、相手が「ちょっと失礼だな」と感じることも…。
ゴルフにはほかにもいろいろな掛け声があります。普段からよく使うもの、たまにしか使わなくても知っておくと便利なものなどさまざまです。
今回はゴルフ場で役に立つ掛け声の仕方とポイントについてまとめます。みんなで気持ちよく、楽しくラウンドするためにもぜひチェックをしてみてください。
目次
「ナイスショット」の使い方
ゴルフ場で同伴のプレーヤーがティーショットでいい当たりをしました。そのとき、あなたは何と言いますか?
「ナイスショット!」
そうですね。同伴者がいいボールを打ったときには積極的に称える言葉をかけます。
ただし、打った直後にいうのではなく、ボールが落下した地点を確認してからにしましょう。
素晴らしい当たりが出たとしても、風の影響や打球の方向によってはラフやバンカーに入ったりすることもあります。そんなときに「ナイスショット!」と言われても、あまりいい気分にはなりませんよね。
行方をしっかり確認してボールが落ちたあとに声をかけるようにしましょう。
相手の技量に合わせる
ショートホールで同伴者が第1打を打ちました。めでたく1オン、そのとき、あなたは何と言いますか?
このときに誉め言葉をかけるべきかは相手の技量によります。多くのアマチュアの方には賛辞を送ってOKです。
ただ、シングルのゴルファーだったらどうでしょうか。しかもグリーンに乗ったのはいいけど、20メートルも距離が残っていたら…。それほど上手な人だったら、もっと寄せたかったはずです。「ナイスショット」とは言えないですよね。
ゴルフ場では打球が落ちた状況に加えて、打った人のスキルも合わせて考えて、失礼のないように言葉をかけるようにしましょう。
「NICE」の意味
「NICE」という用語はやや上から目線の言い方です。語源となったラテン語では「愚か」「無知」という意味で、立場が上の者が使うものだそうです。
日本以外ではこうした言い方はしないとのこと。日本では慣例で使っていたものが広がっていったというのが通説です。たとえば取引先の方に対して使うのは、本来であればふさわしくありません。
代わりに「グッドショット!」という掛け声もいいでしょう。あるいは「ナイスボール!」。こちらのほうがよりスマートな言い方で、かけるほうとしても違和感なく伝えることができますね。
ちなみに本場では「ビューティフル」「グレート」という表現を使っています。「NICE」も場合によっては使っています。たとえばバンカーからの脱出や林の中から打った場合がそうです。ピンチを脱出したときには、こう掛け声をすると覚えておいてもいいですね。
↓ゴルフ場で接待をするときの注意点とは?事前準備、当日クラブハウスについてから終了までの流れをまとめましたので、読んでみてください。
「フォアー!(ファー)」は絶対
「フォアー!」はみんなの安全のために絶対に必要な掛け声です。
スライスなどのミスで隣のホールに届くようなボールを打ってしまったときには、安全確保、ケガ防止のために必ず叫びましょう。
ゴルフ場ではスイングのときに打球の方向を全員で確認しておき、同伴競技者も叫ぶようにします。さらにどの方向にボールが飛んだか、たとえば林の中であれば枝や木に当たる音にも耳を傾けます。落下地点を知るためには、音も重要な手掛かりです。
そして打ち込んでしまったら、速やかに打球が落ちた場所周辺を確認します。ケガをした人がいないかもすぐに確かめましょう。隣のホール付近まで探しにいくときには、そちらからの弾道にも気を付けます。
「フォアー」が聞こえたら
「フォアー」という掛け声が聞こえたら、すぐに頭を守ってしゃがむことが大事です。つい周辺を見て、聞こえた方向を向きたくなりますが、その間にも打球が体に当たる可能性があります。すぐに回避する姿勢をとるようにしてください。
ゴルフの打球は200キロを超えるスピードで飛んできます。しかもゴルフはヘルメットやプロテクターなどがないスポーツです。危険な打球から無防備な全身を守らなければいけないため、常に意識しておく必要もあります。
掛け声の由来
ゴルフで「フォアー」と叫ぶ由来は、諸説あります。一つはイギリス軍の号令「Be were before」(前にいる奴は気をつけろ!)が省略されたという説です。
もう一つがボールの落下地点を確認するために雇われていた「Forecaddie(フォアキャディ)」に知らせるための呼びかけが縮まったという説です。
すべてのゴルファーの安全を守るための掛け声です。セルフプレーのときは特にですが、ゴルフ場で危険な方向に飛んでしまったら必ず叫ぶようにします。
気をつけたいゴルフ用語
お先にどうぞ
接待するときなどにコースでよく使う言葉に「お先にどうぞ」があります。グリーンで気を遣って先に打つようと促すものですが、言われたほうとしては、とにかく打たなければならない状況になってしまいます。
断りにくく、言われたほうとしてはあまりいい状況とは言えません。1クラブレングス程度なら「OK」と言ったほうがよりスマートです。
仮に「お先にどうぞ」というのであれば、「もしよろしければ」などと付け加えると、相手にも選択権が生まれ、より穏やかな言い方になります。
和声英語に注意
トップ、ダフリ、テンプラ、ざっくりなど、ゴルフ用語には独特の言い回しがあります。ものによっては、まったく通じなかったりするものもあります。そういう言葉を繰り返すのはマナーとしてもあまりいいことではありません。
日本でいう「ナイスパー」は和製英語で、本場ではパー5打と「グッドファイブ」という言い回しになります。いずれにしても日本独自の言い方には気を付けたほうがいいですね。
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ゴルフの掛け声について気をつけたいポイントと注意点をまとめました。危険回避のための「フォアー!」は絶対に必要ですが、それ以外については、それほど厳格なものではありません。
大切なのはゴルファーがお互いを尊重して声を掛け合うことです。その人にとっていいショットがあれば、称賛する。いいスコアが出れば声をかける。うまくコミュニケーションをとってお互いの関係が円滑になることが第一です。何よりも大切なのは、みんながゴルフを楽しめるようにすることです。