ユーティリティ(UT)は長い距離をやさしく打てるとても便利なクラブです。初心者ゴルファーの強い味方になり、最近はプロにも人気があってトーナメントで使う選手も増えてきています。
ただ、実際に選ぼうとショップに行ったりネットで検索したりすると、膨大な情報が出てきてどんな基準で選んだらいいのかがわかりにくいですよね。
そこで今回はそんなユーティリティの選び方についてご紹介します。自分にあった1本が見つかると、何かと使い勝手がよくラウンドでも役に立つ大きな武器になります。
ポイントとなるのは6つ。ぜひチェックしてあなたに合う選び方の参考にしてみてください!
目次
ユーティリティとは…
役割
ユーティリティは長くて打つのが難しいロングアイアンに代わるものとして開発されました。以前はウッド(W)よりも短く打つためには3番I、4番Iという難しいクラブを使う必要がありました。
これらのクラブと同じような飛距離を、もっとやさしく打てるように開発されたのがユ―ティリティです。
特徴と便利な点
ユーティリティは、ゴルフでフェアウェイWとアイアンの間の差を埋めるクラブです。5番Iからのセット構成が増えたこともあり、3番Iや4番Iの飛距離を出すためにユーティリティを使うゴルファーがかなり増えてきました。
呼び名の違い
ユーティリティは今から30年ほど前に開発されました。「ユーティリティ」には「役に立つ」「万能」という意味があります。とても扱いやすく、便利なものとして開発されたので、こうした呼び名が定着しました。
その元祖でもある「インテスト」という名のクラブは、色や形の特徴から「タラコ」という愛称で呼ばれていました。ベテランゴルファーは今でもユーティリティのことを「タラコ」と呼ぶ人もいます。
ヘッドの大きさやシャフトの長さがウッドとの中間にあることから、海外では「ハイブリッド」と呼ばれています。
↓ゴルフで番手ごとの飛距離の目安は?ドライバーからウェッジまで参考となる情報をまとめましたのでチェックしてみてください。
ユーティリティの選び方6つのポイント
ヘッドのタイプを選ぶ
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ユーティリティはヘッドの形状によって2つにわかれています。
アイアン型は高い弾道が打ててミスにも強い設計になっていますが、減る傾向になっています。今はプロでもウッド型(W型)を使う選手が多くなりました。
W型は重心が深くボールが上がりやすくなっていて、ソールが広くダフリにも強い仕組みになっています。また、フェースが前に出ているので、ボールを拾いやすい作りです。
「お助け役」としてとてもやさしいクラブになっています。ユーティリティにやさしさを求めるのであれば、W型を選ぶのがベターです。
ロフト角に注目
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ユーティリティは新しく作られたものなので、メーカーによって番手にばらつきがあります。選ぶときに基準にするのは、「ロフト角」です。
・ロフトの目安
目安としてはフェアウェイWと5番Iの飛距離差を埋めるような形でロフト角を選んでいきます。持っている5番Wのロフトが18度、5番Iのロフトが26度だった場合は「21度」と、「23度」もしくは「24度」のユーティリティの2本を検討すると、より打ち分けがしやすくなります。
2本3本と複数を検討する場合は、ユーティリティ同士のロフト差は3度から4度程度にしておくといいでしょう。
・5番Iが苦手な方は
5番Iもうまく打てない、という場合はその置き換えも検討してみてください。ロフトの目安はプラス2度ほどのもの。たとえば5番Iが26度のものを使っている場合は、28度のユーティリティが同じように打つため基準になります。
これは同じ角度の場合、ユーティリティの方が飛ぶからです。購入の際は試打などもして確かめてみてください。
ヘッドの形を見る
やさしさを判断するのに一つの目安となるのがヘッドの大きさです。大きなヘッドのモデルはミスにも強くミートしやすくなっています。反対に小さなものは上級者向けのもので抑えた球が打ちやすく操作性が高くなっています。やさしいものを選びたいときには大きなタイプを選ぶといいでしょう。
シャフトの選び方
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シャフトにはスチールとカーボンがあります。スチールは重量があるので、腕だけでなく体を使ったスイングをしやすく手打ちも防ぐことができます。シャフトもしなりにくいので、球が安定しやすいメリットがあります。
逆にカーボンは軽く作られているので、力のない方でも簡単に振りぬくことができます。ヘッドスピードが遅いゴルファーや力のない方は、カーボンを選ぶのがベターです。
モデルに注目する
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ユーティリティを選ぶときに、今使っているほかのゴルフクラブと同じモデルがある場合はなるべくそちらを選ぶようにしましょう。モデル自体が変わってくると振り心地や重さが変わってきます。
同じタイプを使えば馴染むのも早くなりますし感覚もつかみやすくなります。もし違うモデルを導入するときにはほかのクラブとの「重量の差」を考えておきましょう。
ベターなのはウッドの一番短いものよりもユーティリティが少し重く、アイアンの一番長いものよりもユーティリティが少し軽いことです。シャフトの重量なども選び方の参考にしてみてください。長さと重量でうまく差をつけられると打ち分けもしやすくなってきます。
FP(フェースプログレッション)で見る選び方
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FP(フェースプログレッション)とはシャフトの中心を通る線からフェースの先端までの距離のことを言います。これが小さい=フェース面があまり出ていない形だと、球を捕まえやすくスライスしにくくなります。
反対にFPが大きい=ウッドのようにフェースが前に出ているものだとボールは高く上がりやすくコントロールしやすくなります。どちらかというとアイアンが得意な人はFPが小さいもの、ウッドが得意な人はFPが大きいものを選ぶようにすると慣れるもの早くなります。
↓自分にあった選び方に続いて打ち方もチェック!初心者が守るべき5つのコツをご紹介しますのでご覧ください。
↓ユーティリティのミート率をアップさせるレッスンをご紹介します。プロが教える練習法をぜひ試してみてください。
今回はユーティリティの選び方についてご紹介しました。難しいロングアイアンの代わりとして使えるだけではなく、距離の残ったセカンドショット、場合によってはラフからでも使うことができる万能の1本です。
ユーティリティには「実用的」という意味もあります。コースでもとても使い勝手のいいものなので、ぜひ記事を参考にあなたに合ったものを選んでみてください。