パターはスコアアップのために欠かせない要素です。
ドライバーでフェアウェイを300ヤード飛ばすのも、パターでグリーン上を30センチ転がすのもゴルフのルールでは同じ1打。この記事ではパター上達のポイントを順に紹介してきます。
アドレスやグリップなど各項目をしっかり見つめなおし、改めてパターの打ち方のコツをつかんでいってください。そしてゴルフの確実なスコアアップにつなげていきましょう。
目次
パターの基本「構え」
パターで打つときの動きは、ゴルフのほかクラブの動作に比べるととても小さく、ともすると簡単に入りそうなイメージもあるかもしれません。
しかし動きが小さいからこそ、パターを打つときには体の動かし方の一つ一つが大事になります。以下のレッスンでポイントをしっかりとつかんで、正しい動きと打ち方を身につけてグリーン上での上達を目指していってください。
パッティングのスタンス
パターの打ち方でもっとも大切になるのは体の向きです。カップに向かってボールをまっすぐに転がすには、ラインに対してパターを平行に振ることが必須。そのためにスタンスもラインに対してまっすぐに構えることが基本になります。肩幅よりも少し狭いくらいのスタンスで構えるとより安定したパットにつながっていきます。
アドレスの基本
スタンスをラインに対して平行に合わせたら、体の向きについてもチェックをしてみましょう。パターの打ち方で基本となるのは肩。グリーン上でカップに向かうラインに対して、肩の位置が平行になるようにセットしましょう。パッティングのときに肩の向きがずれた打ち方になると、ボールがまっすぐ転がりません。ボールを転がす軌道をしっかりイメージして自分自身の位置を調整していきましょう。
パターの基本「握り方」
プロの選手でもグリーンでのパッティングの際にはグローブを外すことが多いもの。これは打ったときの感覚が素手のほうがよりわかりやすくなり、パットのインパクトの強さや距離感をつかみやすいからです。
パターのグリップは通常のドライバーやアイアンショットと同じく、オーバーラッピンググリップやインターロッキンググリップでも構いません。ただ、握りに決まりやルールはないため自分自身が安定してパターを振ることができる、あるいは感覚がつかみやすい、そうしたものに変えるのもOK。ここでは打ち方の上達のヒントとなる3つのグリップを紹介します。
逆オーバーラッピング
通常のゴルフで使うオーバーラッピングとは逆に左手の人差し指を右手小指の上の位置にセットするものです。パットの際、右手首の動きをある程度、制限することで安定したボールの軌道につなげやすいというメリットがあります。
クロスハンド
「クロス」とは交差という意味で、右手と左手を通常とは逆の位置で握るグリップのことです。右手の動きをより制限した握りで、ストロークが安定するという良さがあります。プロでもパターのときはこのグリップを採用している選手をよく見ますね。
クロウグリップ
左手は通常と同じように握り、右手は正面に向けて親指とその他の指でクラブを包み込むように握るものです。右手の動きをいっさい使わないようにする打ち方になるため、まっすぐなストロークにつながりやすいですが、ゴルフのグリップとまったく違う変則的な位置に右手を置くため、慣れるのに時間がかかるデメリットもあります。
クロスハンドとクロウグリップ
パターの基本「打ち方」
いざグリーンでパターを使うと、いつも軌道が安定しない、短い距離でもずれてしまう、そんな悩みを持っているゴルファーも多いのではないでしょうか。
パターの打ち方でもっとも大切なのは、ほかのゴルフのスイングと同じく、「手打ち」をしないということです。パターの打ち方は繊細な動作を求められるため、手を使って打つとボールの軌道にずれが生まれてしまいます。そこで、「肩」をうまく使ってスイングをしていくことがパットの上達への近道になります。パットの軌道を安定させるための2つの方法をご紹介します。
五角形をキープする
パッティングの際の動きは時計の振り子のようなイメージです。振り子のように左右に一定のスピードで振る。そのときにみぞおちのあたりを中心にして構えたときに「両肩」と「両肘」、「両手」の握りを結ぶ「五角形」を作ります。パッティングの最初から最後まで、その形を崩さないようにします。
三角形をキープする
もう一つの方法は「三角形」を作るということ。両肘をまっすぐにして構え、肩と両手の握りを結ぶ線で「三角形」を作ります。そしてその形をキープしたまま、パッティングをします。自分がやりやすいいずれかの方法でしっかりとスイングの際の構えを安定させます。
打ち方のイメージ
パターで安定した軌道を生むにはスタンスとアドレスが大切になってきます。毎回、グリーン上では同じように目標に向かって正確に体をセットできるように意識していきましょう。
パターの動きは通常のゴルフのショットとは異なります。アイアンショットなどでは上半身を回転させて打ちますが、パターの場合は両肩を上下させて打っていきます。
振り子のように五角形もしくは三角形をキープしながらテークバックでは右肩が上がり、フォロースルーでは左肩が上がる。パットではそんな一連の流れを意識してみてください。また下半身はアドレスのままで固定して膝の位置が動かないように注意しましょう。
パターの打ち方では、カップの位置までの距離感を磨いておくことも大切になります。スイングの基礎を上記で確認するとともにゴルフにおいてとても重要な「距離感」を磨くトレーニングも以下のレッスンで取り入れながら、多面的なアプローチでパターの上達につなげていきましょう。
正しい打ち方を身につける3つの練習法
パターの打ち方には繊細さが求められます。上達のためには、体の使い方については基本的な動作を繰り返して、正しいイメージを身につけることが大切です。まっすぐなパットを身につけるために、スイングの基本をつかめる練習方法を3つ、ご紹介します。
まっすぐなストロークを身につける
グリーン上でパターを打つ瞬間をイメージしてみましょう。体の正面では、パターのヘッドがまっすぐに動くよう心がけることが大切です。この「ストレートゾーン」では常にヘッドをまっすぐに通すようなスイングを心がけましょう。そんなイメージを確認するためにはこちらのレッスンを。
足元に2本のゴルフクラブを平行において、その間でパターをまっすぐ動かす打ち方の練習を繰り返してみましょう。しっかりと肩を動かしながら、「ストレートゾーン」ではヘッドがまっすぐに動いているか、スイングの確認をしてみてください。
パターの打ち方では「ストレートゾーン」でのヘッドの動きのほかにも、ボールを芯に当てることも必要になってきます。どうすればしっかりと芯に当てるスイングができるのか。そのために効果的なパットのレッスンをご紹介します。
ペットボトルを使った練習法
パッティングの動きを確認できる練習方法もご紹介しましょう。ペットボトルに半分ほど水を入れて、両手で挟み込むように持ち、ゴルフのアドレスのように構えます。そしてパットの動作をイメージして左右にゆっくりと振ってみましょう。
「手打ち」になると中の水が暴れやすくなります。しっかりと肩を使って左右にペットボトルを振ることができれば、中の水が安定します。これも繰り返してパットでの体の使い方や動作の中での肘や手の位置を確認してみましょう。
クラブを両脇に挟んだトレーニング
さらに、安定した軌道でパターを振るためには自然な体重移動も必要です。両脇にゴルフクラブを1本挟んでパターのストロークをしてみましょう。
両腕が固定されているため、自然に左右への体重移動ができるようになります。これがパッティングのときにもスイングの際の重心の位置の変化、体の使い方をしっかり覚えておきましょう。
下半身を中心とした体重移動に加えて、パターのストロークを一定にするには上半身の使い方も大切になってきます。その大切さを解説するとともに、ティーを使って簡単にできる上半身を安定させるドリルを紹介しています。
パターについて基本となる「構え」「握り方」「打ち方」を解説するとともに、ベースとなる体の使い方を確認できる練習方法をご紹介しました。ときにプロでも悩むパット。しかし紹介したようなポイントをしっかり押さえて、スイングのレッスンを繰り返すことがパターの上達への近道です。たとえ地道でも、こうしたトレーニングの積み重ねが、グリーン上でひときわ輝くプレーにつながることでしょう。
パターの練習法についてもっと詳しく知りたい方はこちら