「プレーオフ制度」聞いたことはあるけど具体的にどんな制度なの?
この言葉は、ゴルフに限らず、野球やサッカー、バレーボールといった、様々な競技で耳にしますが、ゴルフにおいては2つの異なる場面で使用されます。
優勝者を決める場面や、決勝戦に進む者を決めるために使われる制度で、ゴルフの試合においてもっとも盛り上がる場面と言えます。
ここでは、ゴルフのプレーオフとはなんなのか?どういう場面で使用されるのかを解説します。
知っているだけで観戦が2倍楽しくなるので、ぜひチェックしてみてください。
目次
プレーオフ(PLAY OFF)とは?
文字通り「通常競技が終わった後に、催される競技(延長戦)」を意味しています。
通常競技の最終成績を元に、上位成績者(チーム)のみ出場できる競技や、上位と下位の入れ替え戦が該当します。
日本ではサッカーの『J1昇格』が有名です。年間の全試合が終了した後、J1の下位2チーム(17~18位)とJ2の上位2チームが自動的に入れ替えとなります。
他にプロ野球のリーグ戦終了後に催されるクライマックスシリーズも、プレーオフにあたります。
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ゴルフのプレーオフの2つの意味
ゴルフでは2つの意味があり以下の2つを意味します。
・試合ごとに優勝者を決める
・年間(シーズン)を通しての優勝者を決める
ゴルフの優勝者を決める
プロゴルファーの試合は2日から4日間程度かけて(悪天候の場合、1日限りの場合も)催されます。
出場した全選手がホールアウトした後、同スコアに1位が複数人いる場合、勝利者を決定するための追加競技(延長戦)が行われます。この追加競技をプレーオフと呼称します。追加競技の内容はゴルフ団体や、ゴルフの試合により異なります。
PGAツアーやマスターズトーナメント、JGTO、LPGAでは、より早いホールで勝利した者が優勝する、サドンデス方式を採用しています。
全米オープンでは、18ホールのストロークプレーが行われ、それでも優劣が決まらなければサドンデス方式を実施。
全英オープンや全米女子オープンなどでは、3~4ホールのストロークプレーを行い、勝利者が決まらなければサドンデス形式を実施します。
ゴルフの年間王者を決める
アメリカ男子ゴルフPGAツアーでは獲得賞金ランキングとは別に、フェデックスカップというランキングがあります。
年間最終戦が終わった後に、このフェデックスポイント(FCP)125位以内のゴルファーのみが出場できる、フェデックスカップ・プレーオフが3試合開催されます。
第1戦:ザ・ノーザントラスト | FCP125位以内が出場可 |
第2戦:BMW選手権 | FCP上位70位が出場可 |
第3戦:ツアー選手権 | FCP上位30位が出場可 |
トータルで3試合行われ、毎試合ごとに下位が切り捨てられていくのでハラハラドキドキの展開が待っています。
年間の優勝者には、タイガー・ウッズやローリー・マキロイ、ダスティン・ジョンソンなど世界のトッププロの名前が連なっています。
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フェデックスカップとは?プレーオフ戦を詳しく解説
物流サービスの最大手である『フェデックスコーポレーション』がスポンサーを務める、男子ゴルフPGAツアーの名称です。
男子ゴルフのPGAツアーには賞金ランキングとは別にフェデックスランキングがあり、勝つことで300~600ポイントが、順位に応じて与えられます。
男子PGAは例年10月より開始され、翌9月のツアー選手権で終了します(ライダーカップを除く)。最初の試合から8月のウィンダム選手権までの期間は、ゴルフのレギュラーシーズンと呼ばれます。
レギュラーシーズンが終了した時点で、ランキング上位125名が、フェデックスカップ・プレーオフに進むことができます。
2017年度からは、各ゴルファーがそれまでに獲得したフェデックスポイントを、プレーオフ前にリセットし、順位に応じて再配分します。
これにより獲得ポイントに大きな開きがあっても、順位が入れ替わる可能性が生まれ、よりゲーム性が高まりました。
究極のサバイバルレースと巨額ボーナス
開催順にザ・ノーザントラスト、BMW選手権、ツアー選手権の3試合で催されます。
ゴルフコースは、ザ・ノーザントラストとBMW選手権は持ち回り。ツアー選手権はイーストレイク・ゴルフクラブで開催されます。
各大会ごとの優勝賞金は平均で2億円近く、そして総合優勝者には1,500万USドル。日本円にして約16億円の桁違いのボーナスが与えられます。ゴルフの賞金額として破格の額です。
フェデックスカップ・プレーオフに出場できる順位
出場できるのは、8月に開催されるウィンダム(レギュラーシーズン)終了時で、ランキング上位125名のゴルファーのみが第1戦に挑みます。
続く第2戦には、ランキング上位70名しかコマを進めることができません。第3戦目となるツアー選手権には、ランキング上位30名のみが進むことができます。
Fedex Cupの歴史
詳細は2005年に発表され、2006年より開催されました。歴代優勝者は、以下の選手になります。シーズンが年をまたぐため、最初は2007年扱いになります。
2007年 タイガー・ウッズ |
2008年 ビジェイ・シン |
2009年 タイガー・ウッズ |
2010年 ジム・ヒューリック |
2011年 ビル・ハース |
2012年 ブラント・スネデカー |
2013年 ヘンリック・ステンソン |
2014年 ビリー・ホーシェル |
2015年 ビリー・ホーシェル |
2016年 ロリー・マキロイ |
2017年 ジャスティン・トーマス |
2018年 ジャスティン・ローズ |
2019年 ローリー・マキロイ |
2020年 ダスティン・ジョンソン |
日本人ゴルフ選手では松山英樹が2016年に13位、2017年に8位にランクインを果たしています。
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ゴルフには各試合で優勝者を決めるプレーオフと、アメリカでツアーの優勝者を決めるフェデックスカップ・プレーオフの、2つの意味があります。
現在、日本のゴルフツアーにはこれに相当するシーズン戦は存在しないので、単純に「ゴルフのプレーオフ」といえば、優勝者を決めるための延長戦を指します。