体格に恵まれた友人とのゴルフ。友人のティーショットが、先に打ったあなたのボールをオーバーしました。悔しいけれど「自身は小柄で非力だから、飛距離で負けるのはしかたがない。ゴルフはスコアだ」と、飛距離で勝つことをあきらめていませんか?
いいえ!小柄で力がなくても、飛距離をあきらめる必要はありません!
現在、ゴルフの女子プロで取り入れられている、遠心力を活用したスイング。これをマスターすれば、小柄で華奢な人でもドライバーショットの飛距離を20ヤード、伸ばすことができるようになります。
ここではゴルフに遠心力を活用するとは、どういうことか。また、ゴルフにどういう影響を与え、どのような練習をすればマスターできるかを解説します。
簡単なのでゴルフの初心者やシニアにもお勧めです。
目次
力がなくても、ゴルフは飛距離を伸ばせる
過去のゴルフの常識では、飛距離は身長や筋力。体重移動や捻転、高いヘッドスピードといったテクニック。くわえてヘッドの低重心や反発力、シャフトの剛性といったギアのテクノロジーで伸ばすものとされてきました。
もちろん安定して300ヤード以上を飛ばしたいなら、身長や筋力、テクニックもゴルフには必要になります。しかしギアの発達した現在、250ヤードならば力に頼ることなく飛ばせます。アマチュアレベルのゴルフならば十分な飛距離です。
また力まず、体重移動を抑えるため重心が安定し、自然とコントロール性や、全体を通したゴルフの質も高めることができます。
ゴルフの遠心力がどのようなものかを知らなくても、スイングを身に付けることはできます。しかしその働きを知り、飛距離を伸ばす方法や、逆に損なう行為を知っておけば、より早く身に付けられます。
遠心力とは?
「慣性(の変化)により生まれるエネルギー」のひとつで、原理から説明すると、とても長くなるため、ここでは実際に発生する現象を例に挙げます。
水を入れたバケツを逆さまにすると、当然ですが重力に従ってこぼれます。しかしバケツを手にし、肩を軸にして縦に回転させることで、逆さまにしても水はこぼれなくなります。この時、水に働いている「慣性により発生した、水をバケツの底に押しつけている力」が遠心力です。
ゴルフに必要な遠心力
ゴルフは体を軸とし、腕とクラブで弧を描く回転運動です。普通に振っても、体から一番離れたヘッドには強い遠心力が働いています。
一時代昔のゴルフでは、シャフトのしなりやヘッドの開きがミスショットの原因になりました。そのため軽いヘッドや硬いシャフトを使用し、遠心力の発生を抑え込んでいました。
しかしギアの精度やテクノロジーが格段に向上した近年では、ネガティブな要素は完全に制御され、逆にゴルフの飛距離の伸ばす要素として積極的に活用されるようになりました。遠心力を活用するスイングは、最新ギアの性能を引き出す、これからのゴルフのスイングでもあるのです。
↓↓↓ドライバーは遠心力で飛ばす!+20ヤードの出し方とは…
ゴルフと遠心力の関係
ゴルフの遠心力は、回転の軸をしっかりと据えることで安定し、得られるエネルギーも多くなります。逆に軸がぶれるとエネルギーを失うばかりか、歪んだ回転により姿勢を崩してしまいます。
軸を据えるため、アドレスでは足はベタ足でしっかりと地につけ、バックスイングからインパクトまで体重移動を行わないよう意識しましょう。クラブで描く弧は大きいほど、ゴルフのエネルギーが高まります。姿勢を崩さぬようゆっくりと、大きな弧を描くスイングを心がけましょう。
イメージはハンマー投げ
遠心力を活用したスポーツの中で、最も有名なのはハンマー投げです。
振り回され、慣性により離れようとするハンマーを選手が全身で抑えることで遠心力が発生。高速で回転しながらエネルギーを高めます。から手を離すことで、集中したエネルギーはひとつの方向へと向かい、ただ投げるよりも遙かに遠くへ飛んで行きます。
ゴルフのスイングは、イメージの上では、このハンマー投げに近いものです。回転運動により高まったエネルギーでボールを飛ばします。
ハンマー投げの選手は、力では投げていません。両腕は遠心力を支えるために使い、最適のタイミングで開放するだけ。腕に余計な力を入れてしまうと、せっかく高めたエネルギーが失われ、コントロールも難しくなってしまいます。
ゴルフも同様で、力は必要ありません。両腕はクラブを支え、最適のタイミングでボールに誘導するだけです。
↓↓↓初心者必見!飛ばないゴルフを卒業する4つのステップをご紹介します。
バックスイングからトップまでは、ゴルフの準備段階
ハンマー投げは、動き出してから7回転後に投げます。7回転中、最初の2回転は体勢を作るための準備に状態に費やされます。
ゴルフも同様に、バックスイングからトップまではクラブの重さを感じながら、重心を安定させるための準備段階です。トップからからインパクトかけて、徐々に回転を加速させてゴルフのエネルギーを高めます。
この時、腕の力を使わず、体幹で加速させるよう意識します。インパクト以降はクラブに引っ張られ、その場で体がくるりと回転するイメージになります。
ゴルフの飛距離が伸びない、間違った打ち方とは?
適切にスイングを行うことで、手のひらにはクラブの重さ以上の、引っ張られる力が伝わります。この引っ張られる力がゴルフの遠心力です。ヘッドが両腕の延長上にあると高めることができ、それは手のひらに伝わります。
手打ちによる振り急ぎや振り遅れが生まれると、手首が曲がり、ヘッドは両腕の延長上から外れます。こうなると手のひらに引っ張られる力は伝わりません。
手のひらに引っ張られる力や、クラブの重さを感じられない時は、全身に力が入り、間違った打ち方をしている証です。
力を入れずに飛距離を伸ばす3つの練習法
クラブの重さが感じられない……。
回転を加速させる感覚が分からない……。
ここでは実際にゴルフでうまく打てなかった時の症状から、その原因と、克服するための練習方法を紹介します。
ゆっくり振って、クラブの重さを感じる
ダウンスイングに入ってからクラブの重さを感じられなくなるのは、打つ気持ちが強すぎて、手で打ちに行っている状態です。ゴルフの遠心力はほとんど発生しておらず、エネルギーも高まっていません。
アドレスに入ったらはやる気持ちを抑え、クラブの重さを感じ続けられるくらい、一つ一つの動作をゆっくりと行いましょう。「ゆっくりすぎるのでは?」と思っても、意外にヘッドスピードは出ています。
ゴルフでは、ほとんどの動作がゆっくりくらいで丁度いいのです。詳しい解説と練習法はこちらでご覧いただけます。↓↓↓
力を抜いてスイングを加速させる
クラブの重さを感じることができるものの、うまく回転を加速させることができないのは、全身に力が入りすぎているか、軸となる重心が移動してゴルフのエネルギーを高められない、あるいはせっかく高めたのに逃がしてしまっている状態です。
余分な力を抜き、トップからインパクトにかけてスイングを加速させることを意識しましょう。勝手な重心移動が抑制されて、回転しやすくなります。またトップは浅くても十分です。無理に深いトップを取ろうとすると、力が入ってしまいます。
↓↓↓飛距離が伸びる!ヘッドスピードを加速させるコツはこちら
クラブヘッドを反対に持つ
ドライバーを使い、普通に素振りをした後、クラブヘッドの側を持って素振りを行います。打ち方が正しければ、シャフトが鋭く加速していく感覚が伝わります。
シャフトの加速を感じられない場合、ゴルフのエネルギーを高めるスイングができていないことを示しています。ドライバーを正しく持ち、余計な力が入っていないか、重心が動いていないかを確認しましょう。詳しい練習法はこちらで解説しています。もっと知りたい方はこちら↓↓↓
遠心力を上手く扱うことで飛距離は大幅にアップ。それまでゴルフでは避けられていた遠心力ですが、ギアの進化によりエネルギーを生むもっとも重要な要素となりました。
体の力を必要としないため、小柄な人や華奢な人ほど恩恵を受けることができます。積極的に取り入れて、ゴルフをもっと楽しいものにしましょう。