パーチャンス到来!と思ったら3パットで結局ボギー…ゴルフあるあるですよね。
パターはどのレベルのゴルファーでもスコアの約4割を占めます。そんな重要なショットにも関わらず、打ち方には正解はないというほどフォームや持ち方は千差万別。
パターに正解はありませんが、距離感・方向性を身につけるための基本というものは存在します。
まずはパターの基本的な打ち方・握り方を覚えましょう。そして、そこからあなたに合わせた形へと進化させていくことがパター上達、スコアUPの秘訣です。ゴルフ初心者だけでなくパターのスコアが安定しない方もぜひ参考にしてみてください。
目次
パター打ち方の基本知識
まず大前提としてパターに正しい打ち方というものはありません。
繊細な感覚が必要とされるパターは、ドライバーやアイアンよりもイメージや感覚が重要で、その感覚はゴルファーごとに違います。なので、その人の打ちやすいように、感覚が掴みやすいようにストロークする(打つ)ことが正解です。
しかし、パターの2つの大きな要素、『距離感と方向性』を身につけるコツとして、基本となる打ち方や持ち方を知っておくことは、精度の高いパッティングを身につける為に欠かせないポイントです。
まずは、基本のフォームや基礎スキルを習得したうえで、自分なりのパッティングフォームや打ち方を見つけていけば、自ずと思った通りの場所にゴルフボールを運ぶことが出来ます。早速上達のコツを見ていきましょう。
パタークラブによる軌道の違い
パターの打ち方やコツはクラブの形状によっても変わります。
パターの種類には大きく分けて『ピン』、『L字』、『マレット(ネオマレット)』の3種類のタイプがあります。どれがいいというわけではなく、打ちやすいものを選べば良いのですが、タイプ別でクラブが描くスイング軌道が変わります。
**ピンタイプの特徴**
ピンパターはもっとも一般的なパターの形で、初心者にも打ちやすい非常にバランスの良いクラブです。ストローク中の軌道はマレットタイプよりやや円運動が強くなります。
**L字タイプの特徴**
L字パターはシャフトの根元に重心があるので、ほかのゴルフクラブの様に振る事ができます。操作性が非常に高いのが特徴ですが、ミスショットにはとてもシビア。
**マレットタイプの特徴**
マレットパターはいろいろな形があり、ネオマレットと呼ばれる進化系のものもあります。ストローク中の軌道はピンタイプより直線に近く、芯を外してもまっすぐ転がってくれます。
・あなたの打ち方が直線に近いなら…直線を描きやすいマレットタイプが◎
・あなたの打ち方が曲線に近いなら…曲線を描きやすいピンタイプが◎
上記のようにクラブ特性とスイングフォームがマッチするとボールは簡単にまっすぐ転がります。
パターの基本『握り方:持ち方』
この握り方、握り方も正解はありません。一番しっくりくるものを採用しましょう。
パターは他のゴルフクラブの様にゆるく握ってしまうと、ヘッドの重みがある分、インパクトでブレやすくなるのでしっかり握るのがコツです。しかし、あまりギュッ!と握りしめてしまうと肩にも力が入り、ぎこちないスイングやミスショットに繋がるので注意です。
逆オーバーラッピング
通常のグリップで構え、左手の人差し指を右手小指側の上にセットしてパットします。左手首が固定されるのでパッティングの際、右手首の動きも制限することができます。安定したパタースイングにつなげやすいというメリットがあります。
クロスハンド
「クロス」とは交差という意味で、右手と左手を通常とは逆の位置(左が下、右が上)で握るグリップのことです。右手の動きをより制限した握りで、ストロークが安定するという良さがあります。プロでもパターのときはこのグリップを採用している選手をよく見ますね。
クロウグリップ
左手は通常と同じように握り、右手は正面に向けて親指とその他の指でゴルフクラブを包み込むように握るものです。繊細なタッチが可能で、まっすぐなストロークにつながりやすいですが、通常グリップと違う変則的な位置に右手を置くため、慣れるのに時間がかかるデメリットもあります。
パターの基本『構え方』
カップに対してまっすぐ構えることが大切です。しかし、ゴルフ場は自然の中にあり、グリーン上の起伏や周りの景観の影響もあるのでライン上にまっすぐ構えることは簡単ではありません。
パターを打つ前は、傾斜やグリーンの速さ、ショートとオーバー絶対にやってはいけないのはどっち?などしっかり考えてから構えることがポイントです。構えてから考え始めるとカラダが固くなるので✖です。打つ前にしっかり考えて、構えたらあまり考えずに打ちましょう。
アライメント
まずカップとボールの間になんでもいいので目印を見つけます。(ちょっとした芝の傷や、色の違う芝など)そこから直線を引き、そのラインに沿ってまっすぐスクエアに両足を揃えます。
カップが気になり過ぎると顔がターゲットを向き、右肩が前に出やすくヘッドアップに繋がるので注意しましょう。持っているパターを両肩、両腰に当ててターゲットに対してスクエアになっているか確認するのも良いでしょう。
アドレス
下半身が安定するフォームであればどんなアドレスでも構いませんが、ポイントとして足を肩幅より広めにとるとスイングが安定しやすくなります。パターではゴルフボールの位置は両足の正面中央、もしくは少しターゲット側にセットしてもOKです。
【!!超重要!!】
パターのフォームはどんな形でもよいですが、ゴルフボールは必ず自分の目線の真下、もしくは外側にセットしましょう。絶対に自分の目線より内側に置いてはダメです。パターの時自分がボールを覗き込むような形でスイングすると軌道や距離感が把握しにくくなります。
↓↓↓グリーンの傾斜を読むための2つのポイントはたったこれだけ!
パターの基本『打ち方』
絶対に1打で入れたい!ミスショットしたくない!その気持ちが強すぎると、ショートしたりオーバーしたりして結果的に3パット4パットしてしまう可能性があります。ショートパット以外は基本「寄せる」を意識してストロークしましょう。
カップを直接狙うよりもカップ周りのエリアにボールを運ぶことを意識してください。プロはカップに近くなればなるほど、そのエリアをだんだん狭くしていくそうです。プロツアーなどを見ていると、インしなくても必ずカップ周りにボールを止める事ができるのは、パターの時いつもそれを意識してストロークしているからだそうです。
パッティングの理想は時計の振り子のようなイメージです。振り子のように左右に一定のスピードで振る事を心掛けましょう。打ち方の基本フォームを試してどの形があなたに一番しっくりくるか試してみてください。
五角形をキープする打ち方
みぞおちのあたりを中心にして構えたときに「両肩」と「両肘」、「グリップ」を結ぶ線で五角形を作ります。パッティングの最初から最後まで、その形を崩さないようにパッティングします。
繊細なタッチが出来ますが、スイングが少しブレやすいという面があります。
三角形をキープする打ち方
もう一つは両肘をまっすぐにして構え、肩とグリップを結ぶ線で「三角形」を作ります。そしてその形をキープしたまま、パッティングします。
ブレには強いですが、繊細なタッチが難しい面があります。
■その他の打ち方
この他にも左腕をまっすぐして、右腕を曲げるといった融合タイプもあります。自分が試してみて一番よいイメージでパターを打てる形を見つけてみてください。この時、前傾角度のキープや下半身、頭など動かない事でパッティングの精度が上がります。
あなたにマッチするパターストローク「腕の形」をもっと詳しく知りたい方はこちらでチェックしてみてください。↓↓↓
パターの基本『イメージ』
アマチュアがやってしまいがちなパターの打ち方のNG行為の一つが、インパクトでスイングを弱めてしまうことです。
小手先で調整しようと恐る恐るパターを打つと余計にミスショットの確率が上がります。スイングスピードや押し込んだ力でもボールの勢いは変わりますが、ストロークの基本的な考えとして、パターではバックスイングとフォローの幅を同じにしましょう。
振り上げと振り下ろし幅を同じにしてパッティングするクセが出来ると、どれくらい上げて打てばどのくらい転がるのか?打ち方の強弱が分かりやすくなります。実際に打つときのパターイメージのコツは以下の2パターンあります。
ほうきで掃く
パターをほうきで掃くようにストロークします。ほうきで掃く時はホコリが舞わないよう押し出すような動きをすると思います。このイメージがパッティングにも活かせます。ロングパットなどで距離感を大事にしたいときに有効です。おのずとフォローも大きくなります。
カツン!と当てる
言葉通りパターをカツン!と当ててゴルフボールを転がします。距離感は分かりにくくなりますが、方向性が出しやすくなります。ショートパットなどの距離感というよりは左右の方向性を重視したいときに役立つ打ち方です。
どちらの打ち方のイメージも人それぞれとらえ方が違います。しっくりくるほうを採用してください。くれぐれもインパクトでスイングを弱めてパットだけはしないようにしてください。むしろフォローを大きくするくらいで良いです。
プロも実践!パターの距離感を安定させるための練習法3部作はこちらでご紹介します。まずは基礎編をどうぞ。↓↓↓
パター打ち方が上手くなる練習法
子供やゴルフ初心者でも入る距離をプロが外すこともある…それがパターです。
そんなパターを上達させるコツは、ちょっとしたスイングフォームや打ち方のイメージだったりします。実際に反復練習をする事で体によいイメージを植え付けるための練習法をご紹介します。
インパクトゾーン上達法
ボールをインパクトする前後ではパターのヘッドが限りなくまっすぐな軌道を描くことが理想です。このエリアをストレートゾーンと呼びます。プロはこのゾーンの精度がバツグンです。
インパクトゾーンに2本のクラブを平行において、その間でパターをまっすぐ動かす練習を繰り返します。この練習を繰り返すことで、ゴルフボールをまっすぐ押し出せるスイング軌道が習得できます。
しっかりと肩を動かしながら、「ストレートゾーン」でヘッドがまっすぐ動いているか、確認をしながらパットしてみてください。
手打ちを矯正する方法
ペットボトルに半分ほど水を入れて、両手で持ちアドレスします。そしてパッティングの動作をイメージして左右にゆっくりと振ってみましょう。
「手打ち」になると中の水が暴れやすくなります。しっかりと肩を使って左右にペットボトルを振ることができれば、中の水が安定します。繰り返せば体を安定させてストロークする打ち方が身に付きます。安定した軌道で打つ力が養えます。
クラブを両脇に挟む
両脇にゴルフクラブを1本挟んでパターのストロークをしてみましょう。
両腕が固定されているため、腕の使い過ぎが制限されます。限りなく細かな動きを抑止することでいつでも安定したパッティングが可能になります。このとき、肩が上がらないように注意しましょう。肩が上がると体全体が緊張してしまいスムーズな打ち方が出来なくなってしまいます。
本番当日にオススメの練習
ラウンド前にパターグリーンでショートパットを入れて気分よくスタート!
気持ちよくスタートすることも大切ですが、当日に練習グリーン上で確認すべきことは、その日のグリーンの速さです。どれくらい打てばどれくらい転がるのか、この確認をする事はラウンド中の大きな助けとなります。
5メートル前後に離れて、グリーンエッジでボールを止めるパター練習をしてみてください。慣れてきたらその中間で止める、といったルールを自分で決めてもよいでしょう。パターの距離感をつかむためにプロも行う練習法ですので、ぜひラウンド当日に試してみてください。
遊びながらゴルフが上手くなる『ビリヤードパター』とは?練習方法はこちら↓↓↓
まとめ
パターの基本「構え」「握り方」「打ち方」のコツ、カラダの使い方や練習するときのポイントをご紹介しました。パターは短い距離をプロでも外したりするなど、ちょっとしたストロークのブレや、イメージの違いが打ち方を狂わせミスショットに繋がります。
今回ご紹介した打ち方のポイントをしっかり把握して、スイングを繰り返すことがパター上達、ゴルフ上級者への近道です。たとえ地道でも、こうした反復練習の積み重ねがミスショットを減らし、グリーン上でひときわ輝くプレーにつながることでしょう。