『ゴルフ=ルールが難しい』というイメージを持たれている初心者の方は多いかもしれません。
確かにゴルフのルールは複雑で初心者の方が最初にすべてを覚えるのは大変です。
ゴルフのルールが詳細に決められているのは、プレーする場所や環境の変化が他のスポーツを比べても圧倒的に多様な上、野球やサッカー、テニスと違って審判がいないといったことも関係します。
だからこそ、個人個人がしっかりゴルフルールに従ってフェアにプレーすることがゴルフの基本となっています。
とは言っても、あまり難しく考えずに、初心者の方でもすぐに理解できる基本的なゴルフのルールを覚えていきましょう。
今回は、初心者のあなたがゴルフ場で正しく、気持ち良く、そして楽しくラウンドができるように、最低限覚えておきたいゴルフのルールをご紹介します。
目次
ティーイングエリア|第一打目は枠内から打つ
ティーイングエリアとは各ホールの第一打を打つ場所のことを言います。
ゴルフにおいて唯一自分で好きな場所にボールをセットして打てる場所です。
ゴルフボールを置く場所は指定されていて、ティーマークと呼ばれる目印を結んだ線と、そこからドライバー2本分の奥行きを持つ四角形の内側(画像赤枠)です。
この四角形の内側にゴルフボールがあれば、自分のスタンスが四角形の外側にあっても違反ではありません。
しかし、区域外にゴルフボールを置いてティーショットをしてしまうと2打罰になります。4打目でホールアウトした場合、『4+2罰=6』になります。
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空振りは打罰なしだが+1打
空振りをしてもゴルフのルール上ペナルティはありません。しかし、空振りも1スイング(1打)としてカウントされます。
もし、2回空振りをして、次のショットでやっと脱出した場合は、『空振り(2)+脱出ショット(1)=3』になり、3打目でボールを飛ばせたということになります。
ゴルフ初心者の方は、空振りをする回数も多いと思いますが、正しくカウントすることが大切です。
OBは+1打罰
OB(オービー)とはアウトオブバウンズ(Out of Bounds)の略で、規定の場所の外側のゾーン(プレー禁止区域)にゴルフボールが出てしまったことによって発生するペナルティです。
基本的には、崖や山、林の中などの、まともにゴルフボールを打てないエリアに設定されています。
ゴルフコースのマップを見ればOBエリアと表示されていて、実際の場所には白杭が並べて立てられています。
OBの場合1打罰になりますので、次のショットは3打目としてティーショットを打ち直します。
プレーイング4とは
ローカルルール(ゴルフ場の特別ルール)で、ホール中程に設定された特設ティーから4打目としてスタートすることができます。
このシステムは日本特有でプレーファストを促進するためのルールです。初心者が同伴者に迷惑をかけないでスムーズにプレーするために作られたものです。
ティーショットがOBなら・・・
第一打のティーショットがOBになった、または可能性がある場合は、同伴者が打ち終わった後に、OBという想定で『暫定球』と宣言し、もう一度打ちましょう。
その場合は第3打目となります。
もし、ボールを探しに行って最初の球がOBでなければ、暫定球を拾いあげて、最初の球でプレーを続けましょう。
最初の球がOBだった場合は、暫定球を4打目としてプレーすることになります。
ドライバーでOBを出さないために打ち方の基本をマスターしておきましょう↓↓↓
セカンドショット以降がOBなら…
方法は2つあります。どちらを選択するかはプレーヤー自身が決めることができます。
1.暫定球を打つ
同じ場所から暫定球を打ちます。ペナルティは1打罰。
もし2打目でOBしてしまった場合は、4打目として暫定球を打ちます。
ボールが残っていれば3打目として、見つからなければ5打目として暫定球を打って続けましょう。
2.OBの場所の近くにドロップする
暫定球を打つ以外の選択肢として、OBとなった地点の近くにエリアを設定してそこから2打罰でプレーを続けるというローカルルールです。
2019年のルール変更で追加された項目で、同じ場所から打ったり、元の場所に戻って打つことでスロープレーになることを防ぐために作られました。
プライベートラウンドなどのエンジョイゴルフでは推奨されますが、競技や大会などでは採用されません。
また、暫定球を打ってしまった場合はこのルールは使えません。
救済エリアの決め方の詳細はこちら↓↓↓
【救済エリアの決め方】 1.ボールがOBの境界線を横切ったと推定される地点、ある1 いはジェネラルエリア内で紛失球となった地点を決める(A地点) 2.A地点から最も近くでホールに近づかない、2プレーしているホールのフェアウェイとラフの境界線の地点を決める(B地点) 3.ホールからA地点を通る直線とその線の外側2クラブレングス(紛失球の場合)、B地点を通る直線とその外側の2クラブレングスまでの、ジェネラルエリアすべてがドロップエリア 出典:ALBA |
バンカー|地面にクラブを着けたら2打罰
バンカーに入れてしまってもペナルティ自体は発生しません。
しかし、画像のように砂地にゴルフクラブを着けてしまうと2打罰のペナルティが発生します。
構える時はクラブのヘッドを浮かしてソールが地面に着かないようにしましょう。もし何回打っても出せない…そもそも脱出できる気がしない…、そんなときのために以下のルールを覚えておきましょう。
バンカーが苦手な人が覚えて置きたいルール |
■2打罰でバンカーの外にボールを出す ■1打罰で元の場所に戻って打ち直す |
その他にも、1打罰でバンカー内の1クラブレングス以内にドロップする方法(バンカー内でも打ちやすい場所に移動することができる)などもありますが、ゴルフ初心者であればまずは上記の2パターンを覚えておけば問題ないでしょう。
バンカーからなかなか出せない…その原因はウェッジにあるかもしれません!理想のウェッジ選びのコツとおすすめウェッジはこちら↓↓↓
池(ウォーターハザード)3つの選択
打ったゴルフボールが池に入ってしまうこと発生するペナルティを「ウォーターハザード」と言います。
多くの初心者が洗礼を受ける通称「池ぽちゃ」のときは、対処法を4つの中から選ぶことができます。
そのまま打つ|打罰なし
池が、エリア外でなければそのまま池の中から打つことができます。石川遼選手のウォーターショットからのベタピンはゴルフ史に残る名シーンです。
その場合バンカーと同じで、スイング前に水面にクラブが触れると「2打罰」になりますので注意してください。
打ち直し|1打罰
最後にプレーした位置に戻り、もう一度打ち直します。次のショットは3打目からとなります。
ボールをドロップ|1打罰
池の境界線をボールが通った地点とカップを結ぶ線上にドロップします。(グリーンに近づくのはNG、後方であればどの位置でもOK)
特設ティー:前進3打目
OBのように池の周りに特設のティーを設けているゴルフ場もあります。もしそのローカルルールがあれば、それを活用するのも1つの手です。
まだまだ池ポチャしてしまうことも多い初心者の方は、まずこの4つを覚えておきましょう。
選び方によってはミスを最小限に抑えることに出来るルールです。あなたの有利になるように選んでください。
グリーン上のルール|マーカーを使う
グリーン上ではルールよりも覚えておくべきマナーのほうが多いですが、まず初心者が覚えておきたいルールは以下の5点です。
・マーカーはボールの後ろに置く
グリーンにボールが乗ったら、マーカーを置きましょう。
ボールを拾い上げて土や砂を落としてキレイに拭き上げましょう。次のパッティングがスムーズに転がります。
ボールをグリーン上に置きっぱなしにするのは、同伴者のパッティングの邪魔にもなりますので必ず拾い上げてください。
マーカーは必ずピンとボールを結んだ直線上の後方に置きましょう。なんとなく拾い上げてマーカーを置くのはNGです。
・ピンは抜かなくてもOK
新ルールでピンは抜かなくてもOKになりました。公式競技やプロの試合でない場合はピンを抜かずにそのまま打っても問題ありません。
・ボールマークやスパイク痕は修復してOK
ボールが高い弾道で勢いよくグリーンに乗ると芝がへこんで痕が付きます。
このような痕はグリーンフォークを使って修復することがルール上OKとなっています。
その他、歩いたときに出来たスパイク痕なども修復することができます。落ちている枝や葉っぱなども取り除いても問題ありません。
・地面を均すのはNG
傾斜をまっすぐにするためにわざと地面と叩いてまっすぐするのはNGです。
・同伴者のボールが止まってから打つ
必ず同伴者の打ったボールが止まってから打ちましょう。焦ってどんどん打ってしまうのはルール違反です。
パターの打ち方に正解はありませんが、まずは基本となる動きを習得することでブレにくいスイングを作ることができます↓↓↓
初心者の方は、ルールが難しくて戸惑うかもしれませんが、ラウンドを重ねていけばスムーズにプレーができるようになります。
また、ゴルフのルールにもっと詳しく知りたいのなら、「ルールブック」をゴルフバッグに入れておくといいでしょう。(書店のゴルフコーナー置いてあります)ルールブックを携帯していれば、プレー中にすぐに違反や罰の確認、障害物の処置などがすぐにわかります。
初心者でもコンペ競技に出るときがあると思います。そのときに発生したトラブルにもすぐに解決できてとても便利です。
初心者の方でルールに詳しいとスマートでかっこいいですよね!
今回、ご紹介したゴルフルールで正しくゴルフを楽しんでくださいね。